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ぽんしゅうさんの人気コメント: 更新順(5/150)

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★2#マンホール(2023/日)一気にBPMがアップするSNSを使ったやり取りは面白い。きっとこのアイディアが先で、後から穴落ちシチュエーションをくっ付けたのだろうが、その脚本の細部が雑で展開も陳腐。落下男(中島裕翔)の行動に必然性や合理性がなく、なんて頭の悪い男だろうと思った。 [review]クワドラAS, ひゅうちゃん[投票(2)]
★4TAR/ター(2022/米)彼女を尊敬し理解しようと近づく者たちにとって彼女はあまりにも不遜で不快な存在だ。同じように、この映画に共感を見いだし楽しもうとする者にとって本作の語り口は徹底して傲慢で不親切だ。よくもまあハリウッドの商業映画でこんな大胆な実験をしたものだ。 [review]DSCH, けにろん[投票(2)]
★4聖地には蜘蛛が巣を張る(2022/デンマーク=独=スウェーデン=仏)因習への反抗心を誇示するようにヘジャブから前髪をのぞかせて、男たちが作り上げた強固なカラをこじ開けるように「夜の聖地」の裏側を奔走するライミ(ザーラ・アミール・エブラヒミ)のなんと凛々しいこと。てっきりイラン映画だと思い込んで観始めたので・・・ [review]ひゅうちゃん, プロキオン14, けにろん, ペンクロフほか5 名[投票(5)]
★4アマデウス(1984/米)サリエリは、天才に嫉妬できるほどの才能を持っていながら、同時に神に無条件の忠誠を誓うほど凡庸でもあった。「凡庸なる者達よ、私が救おう」と喝破する彼の悲劇とは、人生において主体的な身の置き場を見出せず、凡庸さの頂点に立たざるを得なかったことだ。 [review]ダリア, たかひこ[投票(2)]
★3首(2023/日)北野の戦国時代劇は仰々しい「ござります」会話で異空間を作り出したりしない。重厚なナレーションで背景や展開を語らない。威厳を暗示する城の仰角ショットも戦場の広さや人量で圧倒する広角望遠ショットもない。彼のヤクザ映画同様に様式や権威を徹底的に排除する。 [review]太陽と戦慄, ペンクロフ, DSCH[投票(3)]
★4春画先生(2023/日)予備知識ゼロで観たので亡霊のように谷崎や乱歩が現れたのにはびっくり。ただし令和の秘事は男女の立ち位置が曖昧で、昭和では定番だった隠微な「のめり込み感」はなく、どこかドライな「平等感」を感じた。今の時代、良くも悪くもエロスもまたジェンダーフリー。 [review]けにろん[投票(1)]
★4ミスティック・リバー(2003/米)偶然から必然が導かれ、必然と思われたことが偶然に左右され、といった揺さぶりや驚きがこの手の映画の醍醐味だと思うのだが、そんな細かなことは一切感知せず、ただただ重々しい気分だけで2時間以上見せきってしまうイーストウッドの偏執的傲慢さに4点。モノリス砥石, 3819695, ゑぎ, 緑雨[投票(4)]
★3The Son/息子(2022/英=仏)落ち度のある者は一人も出てこない。仕事で成功し家庭にも目配りする良き夫であり、前妻にも息子にも誠実な父親であるこの男(ヒュー・ジャックマン)は、いったい何故こんな目に合わなければならないのだろう。二つの家族のなかに潜む運命では割り切れない悲劇。 [review]ひゅうちゃん[投票(1)]
★4国葬の日(2023/日)静岡の水害現場。独り暮らしと思われる老婦人がボランティアの青年たちに心からの謝意を示す。その申し出に戸惑う清水東高サッカー部員たちの無垢の精神性のまえに、岸田文雄が「国民に弔意の強制はしない」といった“なんちゃって国葬”の薄っぺらさが露呈する。 [review]寒山拾得, ペンクロフ, DSCH[投票(3)]
★3シン・ちむどんどん(2023/日)底の浅い佐喜真淳の傀儡ぶりには呆れるが、以前、沖縄で乗ったタクシーの運転手さんは「基地返還と騒いでるのは元地主だった奴ばかり」「自分の子供たちは基地の仕事で生活している」と彼なりの“沖縄の現状”を訴えていた。そんな固定票も確実に存在するのだろう。 [review]DSCH, ペンクロフ[投票(2)]
★3アメリカン・ギャングスター(2007/米)闇の黒人ビジネスマンとして成り上がるフランクの徹底した合理性と冷徹さには共感さえ覚える迫力があった。一方、腐敗した最前線をみかぎるように夜学に通う警官リッチーの上昇志向に、正義感以外の、何か他の理由を捜したくなってしまうところがこの映画の欠点。 [review]KEI, りかちゅ, ハム, kazya-fほか5 名[投票(5)]
★3月(2023/日)施設職員(二階堂ふみ)が洋子(宮沢りえ)に突き付けた、人はみんな目のまえの不快なものを見ないようにして生きているという指摘が、社会といった曖昧な集団ではなく「個々人」に向けて放たれたとき、私はその抜き身の“暴言”の正しさにぐうの音もでない。 [review]けにろん[投票(1)]
★4座頭市物語(1962/日)技のみを頼りに光なき絶望と差別の底から這い上がってきた男と、栄光から滑り落ちつつ未来なき人生を生きる男の刹那的交錯が生む友情のなんと切なくピュアなこと。ヤクザたちが繰り広げる俗社会を背景に、そのストイックなロマンがひときわ鮮やかに輝いている。, けにろん[投票(2)]
★4明日は日本晴れ(1948/日)峠の途中で動けなくなった満員の乗り合いポンコツバス。それは敗戦を挟んで過去と未来を分かつ分岐点に立たされた庶民の象徴のようだ。それぞれの境遇と過去への思いを秘めながらも人々は三々五々、不確かではあるが次の”希望”を目指して歩を進め始める。 [review]寒山拾得[投票(1)]
★4処刑の丘(1976/露)タイトルバックの交戦シーンから厳しい画が続く。雪を踏む靴音。乾いた銃声。そんな冷徹な環境音のなか動揺し続ける手持ちカメラが「顔」に迫り、雪原の凍てつきと敵への恐怖に固まった疲労顔から、捕虜としての矜持、動揺、駆け引き、諦観を無遠慮に捉え続ける。 [review]寒山拾得[投票(1)]
★4洲崎パラダイス 赤信号(1956/日)背景となる街の表情や地形が、登場人物の心情まで含んだ作品全体の趣を規定してしまう。ネオンゲートと橋、一段下った弁天様の境内、裏にボート乗り場のある朽ちかけそうな飲み屋、行きかう砂利トラ。女と男が吹き溜まり、また、吹き散らされそうな場所である。ロープブレーク, 青山実花[投票(2)]
★4白鍵と黒鍵の間に(2023/日)年末の盛り場の一夜の出来事。その場を去る者がいるから、そこに入れる者がいる。去る者と入る者の二役を池松壮亮が演じるアイディアが、時空の流れに3年という“厚み”を持たせ場末の袋小路を、かつて誰もが通ったであろう「あの時の逡巡のステージ」に変える。 [review]けにろん[投票(1)]
★4そして僕は途方に暮れる(2022/日)クソ野郎を描いて実に潔い。どうしたら良いか分からないから逃げる。逃げて有耶無耶にする。責任の意味すら分からず「なんか・・ごめんなさい」としか言えないこの男が可哀そうに見えてくるが、実は弱者などではなくある意味世間を超越して最強なのかもしれない。 [review]セント, クワドラAS, けにろん[投票(3)]
★3トラック野郎・望郷一番星(1976/日)子供連れで風俗という発想自体凄いが、それを堂々と画にしてしまう鈴木則文の尋常ならざる感覚に脱帽。ケバい浴室に裸の子供と女たちが納まるシーンはシュール。一転、ボロ吊り橋は『恐怖の報酬』の緊張感。どうにも島田陽子の臭さが我慢できず1点減点。太陽と戦慄, KEI, けにろん[投票(3)]
★2ベイビー・ブローカー(2022/韓国)誰も知らない』で取り上げた育児放棄問題へのアンサームービーだと思った。「捨てるなら生むな」という批判は、問題の責任を母親に押し付けて目の前の現実から逃げているだけの言いぐさで何の解も導かない。とは言え“感謝のファンタジー”ではことは済まない。 [review]緑雨, けにろん, ペペロンチーノ[投票(3)]