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ぽんしゅうさんの人気コメント: 更新順(1/149)

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★4マイスモールランド(2022/日=仏)一家は「生存」に関する権利も保証も得られない深刻な状況に晒され続けているのだが、といって毎日の「暮らし」が猶予されるわけではない。まして成長、すなわちアイデンティティの形成途上にある子供にとって、描かれるどの逸話も日々の「あるある」なのだろう。 [review]ひゅうちゃん, KEI, けにろん, ペンクロフ[投票(4)]
★3カラオケ行こ!(2023/日)その昔、JK(薬師丸ひろ子)やシスター(志穂美悦子)が何故かヤクザの組長の跡目を継ぐという映画がありまして、本作もそのたぐいで、その場合事前に「はいはい、分かりました。そういう設定で話を進めるのね」という制作側と客の合意がまず必要なのですが・・。 [review]ひゅうちゃん[投票(1)]
★412日の殺人(2022/仏=ベルギー)容疑者の男たちの泥沼に男だけで組織された捜査班が沈んでいく。沼からは男のどうしようもない傲慢さと暴力性が泡のように湧き出して「男たち」を覆いつくす。救いは新たな判事(アヌーク・グランベール)と捜査官(ムーナ・スアレム)。それは女神の降臨か。 [review]けにろん[投票(1)]
★4カエル少年失踪殺人事件(2011/韓国)特ダネを狙うテレビマンの利己心と、自説の実証が目的化する心理学者の陶酔感。実はこの物語の先か読めないサスペンスの高揚は、「事件」すら嬉々として消費してしまう大衆、すなわち我々観客のエゴの実証にあると気づいたときの後ろめたさ。意地の悪い映画だ。 おーい粗茶, るぱぱ, まー, セント[投票(4)]
★4青春ジャック 止められるか、俺たちを2(2023/日)豪放磊落ながら実は緻密な親分肌オーナー若松(井浦新)と、天然良性の優しき夢追い支配人木全(東出昌大)の“学校(スコーレ)”で学んだ映画青年(杉田雷麟)の成長譚に井上淳一が仕込んだのは自身の郷愁ではなく今どきめずらしい「父性」へのリスペクト。 [review]けにろん[投票(1)]
★3金の糸(2019/グルジア=仏)この心境は老境の悟りなどという曖昧なものではない。私は、79歳の作家が自身の運命を左右した理不尽と、生じた亀裂に対して示す思いが理解できなかった。しばらくして、それは新たな価値の創造に意義を見出す作家(クリエーター)の"自尊心”なのだと思い至った。 [review]セント, じゃくりーぬ[投票(2)]
★3ヤジと民主主義 劇場拡大版(2023/日)警備課は公安課と兄弟だから政権の権威に乗じて恣意的に「人を黙らせるやり口」はこんなものだろ。むしろそれを漫然と傍観している道警になめられた北海道のテレビメディアがなさけない。で、一番ヤバイと思ったのは取り締まりの理由が「迷惑だから」だったこと。 [review]クワドラAS, ペンクロフ[投票(2)]
★4長屋紳士録(1947/日)一人暮らしの初老の女が、父を失うかもしれない子供の名を尋ねることなく最後まで「坊や」と呼び続ける意識せざる諦観。飯田蝶子の丸まった背中に過去に受けたであろう悲しみが滲む。それは戦争で子供をなくした女の傷ではないのか、と想像してしまった。けにろん[投票(1)]
★4正欲(2023/日)分かり合えない、分かってもらえないという話しが分かりやすく語られる。ただし物語のなかの彼らは分かり合えたのか、いまだ分かり合えていないのか、それは分からない。人は自分のことだけで精一杯なのだ、ということは分かった。まさに正しい欲についての正論。 [review]ひゅうちゃん, セント, けにろん, 緑雨[投票(4)]
★4宇宙探索編集部(2021/中国)思わず吹き出し笑ってしまう冒頭の逸話の巧みなショットの積み重ねに新鋭コン・ダーシャン監督の非凡さを感じた。主人公は、政治にも経済にも文化にも、さらに科学にすら背を向けて一心に宇宙人を探して人里(人間界)を後にし「真理」を求めて突き進み続ける。 [review]ペンクロフ[投票(1)]
★3もっと超越した所へ。(2022/日)同時進行する四つの話の空間が横滑りして、だんだん回転するように勢いづいて、ついに時間が巻き戻る。そんな時空をもてあそぶ感覚は、世間に溢れるカップルの俗な悩みをデフォルメして面白い。ここで止めておけばいいものを終盤の"大仕掛け”はちょっとあざとい。 [review]ひゅうちゃん, ゑぎ[投票(2)]
★4打撃王(1942/米)メジャーリーグの魂、ルー・ゲーリックを当時人気No.1のゲーリー・クーパーが演じるアイドル映画かと思いきや、物語は軽快で会話もユーモアに溢れお洒落。脇を固めるキャラクターも楽しく、何よりテレサ・ライトが可愛い。ハリウッド黄金期の力。モノリス砥石[投票(1)]
★4ヴェルクマイスター・ハーモニー(2000/ハンガリー=伊=独=仏)鬱屈した空気のなかヤーノシュ(ラース・ルドルフ)は、自身の拠りどころを不変の象徴としての天体法則や、生命の偉大さの体現であるクジラの巨体に漠然と見いだしているようだ。主体性の喪失は停滞と軋轢、扇動と暴走、暴力と自滅を経て振り出しにもどる。自戒の物語。 [review]jollyjoker[投票(1)]
★4アイアン・スカイ(2012/フィンランド=独=豪)「一期目に戦争をした合衆国大統領は必ず再選される」等々、名言満載。たとえB級呼ばわりされようと、この嫌味な志の高さは立派。どこぞの大作のように、これみよがしに特撮シーンが無駄に長かったりしないのも好感。大統領、広報官、女ナチと女優がみなオチャメ。ジェリー, DSCH, ホッチkiss, わっこ[投票(4)]
★5辻占恋慕(2022/日)ベタなメロドラマの芯を貫くのは大勢に流され傷を舐め合う者たちへの痛烈な批判。だがその批判もまた、自分の甘えを自覚した自傷でしかないという悲しみ。俺とあんたのどこが違うんだ、の涙ながらの叫びに男は絶句する。「うるせい馬鹿野郎」は自戒を込めたうめき声。 [review]ひゅうちゃん, ゑぎ[投票(2)]
★5夜明けのすべて(2023/日)三宅唱は今回も周到に定型を避けながら物語を語る。登場人物たちは何も主張しない。悪人も登場しない、というより人の悪い面を描こうとしない。みんな相手のことをよく見る、が不用意に見つめ合ったりしない。むしろ心理的にも物理的にも同じ方向を向こうする。 [review]けにろん, セント[投票(2)]
★3落下の解剖学(2023/仏)上昇志向が強く自己実現のためなら家族(制度)は二の次だが、息子への愛情はないわけではなく、母親としてとるべき距離をとれない後ろめたさを、夫の弱点を(おそらく無意識に)過剰に利用することで心の平静を保ちつつ、制度に捕らわれない自身の性的嗜好には従順。 [review]jollyjoker[投票(1)]
★3こちらあみ子(2022/日)さて困ったものを観てしまったなあというのが正直な感想。他者に対して真摯であろうとしたときに、お前なら“あみ子”的な存在とどうかかわるのだ、という問いを突き付けられたからだ。私はすでに十分に"ずるい”大人なのですぐにレッテルを貼ってすまそうとする。 [review]クワドラAS[投票(1)]
★4ある精肉店のはなし(2013/日)脳天へ一撃くらい、命ある存在から他者の命を育むべき食物へと牛が転生するさまは、神々しい陶酔感に包まれる。「生から死、そして新しい生」を導き出す儀式に没頭する者たち。彼らは神の畏怖を代理して、さらには人の業を代行して肉塊と格闘していようにみえた。 [review]jollyjoker[投票(1)]
★3ミッドサマー(2019/米=スウェーデン)闇夜より白昼。怨念より信念。本当に怖いのは狂気じゃなくてマジで本気の人間だという“笑顔”のホラー。白と緑を基調に赤や黄色の花散りばめたエコ印みたいな意匠の面白さで、とりあえず2時間半あきずに観られるが、恐怖の描き方は表層的で中身はスカスカ。 [review]おーい粗茶, t3b, はしぼそがらす, DSCHほか8 名[投票(8)]