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★3 | 悪人(2010/日) | 車と携帯が可視化する「距離」。本作の主題を端的に表しているのは、灯台よりもむしろ、餃子の臭い。
[review] | Santa Monica, けにろん, ぽんしゅう | [投票(3)] |
★4 | アフリカの女王(1951/英=米) | 蒸気船の、カッカッカッカッ...と、力強いような、心許ないような音を絶えず鳴り響かせるエンジン音が、物語の通奏低音となる。メロドラマである事と冒険活劇である事とが完全に一致した秀作。 [review] | ぽんしゅう, ジェリー | [投票(2)] |
★4 | ハゲタカ(2009/日) | ドラマのファンとして贔屓目に見てしまう面はあるが、ドラマを観ていたからこそ、鷲津の心情が伝わりにくい演出には不満。ドラマではウェットな部分は芝野が担っていたが、今回は劉が殆ど全部持っていってしまった観がある。 [review] | YO--CHAN, ハム | [投票(2)] |
★3 | 銀河鉄道の夜(1985/日) | 「薄暗さ」の美学。活版所や、お店での買い物シーンでは、静謐な生活感を漂わせ、星祭の夜では、冷たく澄んだ神秘を。銀河鉄道では、ときに死と宇宙の深淵を垣間見せる。ジョバンニの青い体色が夜の色に溶ける。 [review] | 鷂, DSCH | [投票(2)] |
★4 | 十三人の刺客(2010/日) | 稲垣吾郎は、その役柄の設定や、周囲の演技によって「斉韶」という人物を成立させている面が強く、彼自身の演技ひとつで圧してくる迫力は乏しい。斉韶の、観客の憎悪を求めると同時に観客の殺戮への欲望を代理しているようなメタな悪役ぶりは面白い。 [review] | DSCH, おーい粗茶, 赤い戦車 | [投票(3)] |
★4 | 人情紙風船(1937/日) | 薄く軽い紙風船。薄い壁を隔てた二人の男の、遠い距離。 [review] | 緑雨, ぽんしゅう, 3819695, ナム太郎 | [投票(4)] |
★3 | 赤い風車(1952/英=米) | 絵画的かつ音楽的。シンクロする音と映像によって描かれる、シンクロし得ない二つの世界のもどかしさ。 [review] | ジェリー, 3819695 | [投票(2)] |
★4 | ヒストリー・オブ・バイオレンス(2005/米) | 『ダイ・ハード』のような、「正義と家族の為に戦う主人公」という、ハリウッド流アクション映画の紋切型を援用しつつも、そうした形式の映画に対する強烈なアンチ・テーゼとなり得ている。贅肉の無い演出、クールな映像美も見事。 [review] | DSCH, けにろん | [投票(2)] |
★3 | もののけ姫(1997/日) | アニメ的演技を排した石田ゆり子や田中裕子の慎ましすぎる演技はむしろ、アニメの平面性に肉付けするどころか逆効果。ナウシカにあった「哀しみ」という前提が希薄な、暴力の解放は、アニメの運動性に寄与する半面、劇的抑揚に欠ける。 [review] | DSCH, けにろん | [投票(2)] |
★4 | イースタン・プロミス(2007/英=カナダ=米) | 血と土。肌と刃。‘絆’と‘因縁’の、禍々しさと浄福。 [review] | DSCH, けにろん | [投票(2)] |
★4 | 接吻 Seppun(2006/日) | これはもはや人間の劇という以上に、人間を介して描かれる、拒絶、媒介、共鳴という情念の相互作用の論理的帰結の劇である。 [review] | DSCH, 鷂, ぽんしゅう | [投票(3)] |
★3 | その名にちなんで(2006/米=インド) | 言葉、音楽、移動。 [review] | はっぴぃ・まにあ | [投票(1)] |
★3 | インビクタス 負けざる者たち(2009/米) | 「嘘のような実話」という基盤に支えられた、無重力的な多幸感。終盤に至るまでの確固たる演出と、アメフトに於ける肉体の衝突の重みが確かな手応えを担保してはいるが、それら全てを一気に無重力化する予定調和。 [review] | ハム, けにろん | [投票(2)] |
★4 | イントゥ・ザ・ワイルド(2007/米) | 文明、つまりは人間社会という十字架にかけられた、荒野のキリスト。 [review] | HW, 緑雨, 3819695 | [投票(3)] |
★4 | 水の中のつぼみ(2007/仏) | 水に濡れて光る肢体。台詞のみならず、息遣いさえ捉える録音。間接性と直接性が微妙に交錯しあう性。 [review] | Santa Monica, セント | [投票(2)] |
★4 | 許されざる者(1992/米) | 悪徳と名誉、卑劣さと倫理としての、暴力。 [review] | DSCH, ぽんしゅう, けにろん | [投票(3)] |
★4 | エンター・ザ・ボイド(2009/仏=独=伊) | 知覚の機械装置たるカメラでこそ実現し得る、身体性と超越論的領野の境。『潜水服は蝶の夢を見る』張りの主観ショットであるが故のトリップ感。純粋意識のマザーファッカー。 [review] | HW, セント, 3819695, けにろん | [投票(4)] |
★4 | バック・トゥ・ザ・フューチャー(1985/米) | ノスタルジーと未来志向こそ、この映画の両輪。 [review] | DSCH, けにろん, ぽんしゅう, りかちゅ | [投票(4)] |
★3 | ファニーゲーム U.S.A.(2007/米=仏=英=オーストリア=独=伊) | 手袋越しの握手。レンズ越しの暴力。その、清潔さの醜悪さ。 [review] | DSCH, けにろん | [投票(2)] |
★3 | ボーイズ・オン・ザ・ラン(2010/日) | ようく観察すれば主人公の「ラン」は、逃げることと闘うこと、本能と見栄とが混在し混乱し、一義的でない。それは彼の「ラン」の只中に視点を置いた為であるだろうし、人生そのものもそうした割り切れなさを大抵、いつも抱えているからだとも思える。 [review] | けにろん, 鷂 | [投票(2)] |