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煽尼采さんの人気コメント: 更新順(10/30)

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★2デスペラード(1995/コロンビア)確かに『エル・マリアッチ』では予算の都合で我慢していた諸々を一気に炸裂させた解放感はあるが、ハングリーさ、哀愁、ユーモア、埃っぽく乾いた空気感、これらは多分に損なわれている。痩せた狼が、良い餌を食ったシェパードになった観。 [review]赤い戦車, Sigenoriyuki, ぽんしゅう, けにろん[投票(4)]
★3フューリー(2014/米)「Fury」の名の通り、敵意と復讐心とに駆り立てられた凄惨な殺戮シーンの連続は、主人公らによる容赦ない虐殺の対象であるドイツ兵から発せられる「祖国を守れ!」の一語によって神聖化もされる。 [review]3819695, DSCH[投票(2)]
★4her 世界でひとつの彼女(2013/米)肝心の彼女(スカーレット・ヨハンソン)が画面に現われないという映像的寂しさ、欠落感は、肉体を持たない彼女というテーマに直結する。そこは意識的な演出なのだろう。その気になれば、劇中のゲームのように、擬似的な映像は用意できるはずだから。 [review]3819695, けにろん[投票(2)]
★3探偵物語(1983/日)薬師丸の小娘ぶりは概ね鬱陶しいだけで、推理物としても何の面白味も無いが、三流ミステリらしい好奇心で首を突っ込むヒロインが、真相究明の過程の中で大人の世界を垣間見る様が主眼の作品。 [review]小紫, 3819695[投票(2)]
★3悪い奴ほどよく眠る(1960/日)悪い奴らの安眠の夜を照らす復讐者。夜=暗闇に他人を隠滅する者の安眠術。 [review]寒山拾得, おーい粗茶, ジョー・チップ, けにろん[投票(4)]
★4ラスト・ボーイスカウト(1991/米)火薬と拳でスパイスを効かせた会話劇。映画ネタも含む台詞の応酬が、全篇通して実に愉しい。台詞の大半に、怒り、嫌悪、軽蔑、といった感情が多少とも含まれているのもまたスパイスに。 [review]赤い戦車[投票(1)]
★3SHAME -シェイム-(2011/英)何が「SHAME(恥)」か?性欲がそれだと装っている振りをして、その実、孤独であること、他者と関係を築けないことが人として恥なのだということが簡単に透けて見えるようにされている。性欲が主題ではあるが、艶笑譚的な話などではないのだ。 [review]moot, jollyjoker, 3819695[投票(3)]
★4WALL・E ウォーリー(2008/米)ウォーリーの「足」。『2001年宇宙の旅』への批評性。 [review]DSCH, , 3819695[投票(3)]
★3バロン(1988/英=独)この「白髪三千丈」風の法螺話は、「理性の時代」に立ち向かう、ナンセンスと経験主義、即ち冒険の精神。 [review]Orpheus[投票(1)]
★2CUT(2011/日)シネフィルというのは本当に頭のおかしいナルシスティックかつファナティックな阿呆なのだと実感せざるを得ない、全くもって気色悪い映画。冒頭の、日本語混じりのタイトルのダサさからして全然信用できないのだが、実際そういう映画。 [review]サイモン64, セント[投票(2)]
★3ブロンコ・ビリー(1980/米)幻想のアメリカの、無残さと滑稽さと、その苦味から滲み出るような、優しい甘さ。 [review]週一本, 赤い戦車, ぽんしゅう, 3819695[投票(4)]
★4さらば、愛の言葉よ(2014/仏)言葉を、ノイズとの臨界へと追い込むゴダール。映画という人工的な装置によって逆説的に実現される、空間への原初的な驚きを、3Dという、更なる人為性を駆使して未踏の地へと推し進める。 [review]3819695, けにろん, ぽんしゅう[投票(3)]
★4冷たい熱帯魚(2010/日)血と乳と肉が濁流となって向かう先は、奇妙に充足した空虚。欲とエゴで皮膚をパンパンに張らせた一種の究極超人のハイテンションの求心力。 [review]おーい粗茶, 3819695, DSCH[投票(3)]
★4ミリオンダラー・ベイビー(2004/米)イーストウッドはこう要求したという――「黒をもっと黒くできないか」。この闇には、人の体温が宿っている。深い陰影によって表情が際立ち、表情が影に隠れることで観客の想像力を刺激し、闇が、場の空気と登場人物を一体化する。「黒」による、画面の彫琢。 [review]週一本, 赤い戦車, DSCH, 3819695[投票(4)]
★3ペイルライダー(1985/米)西部劇のヒーローに最も不似合いな格好をした主人公。血湧き肉躍るアクションではなく、そのイメージの残像としての西部劇。 [review]ぽんしゅう, 緑雨[投票(2)]
★3ダウト あるカトリック学校で(2008/米)観客に「第三者」の客観性を与えぬことと、絶対の「第三者」である筈の、神と教会。 [review]Orpheus[投票(1)]
★2ザ・ロード(2009/米)その胸に抱く「火」を守り、運ぶこと。冷えた灰色の、絶望の光景に現れる橙色に輝く火は生活の温かみを感じさせるが、世界を破滅させた火と同じ色でもある。これは、息子の目に映る父が「悪しき者」に立ち向かう姿勢が却ってその善性を曖昧にするのと似る。 [review]Orpheus, DSCH[投票(2)]
★2ファウンテン 永遠につづく愛(2006/米)琥珀色の光による、色彩の統一感。蝋燭、電灯、星、火花、輝く雪、といった、光の粒が無数に散りばめられた画面構成。クッキリ眉の印象的なレイチェル・ワイズの美しさ。神秘的かつ官能的な画作りは非凡だが、内容空虚で劇映画としての強度が足りない。 [review]Orpheus[投票(1)]
★3天井桟敷の人々(1945/仏)冒頭の幕開きで、街頭劇の観衆の後ろ姿から始まるこの映画、劇場の内と外を経回りつつの幻想とリアリズムの融合ぶりには魅せられるが、詩の一節か箴言か、と思える台詞が優雅に舞い踊る演劇調の完成された美しさが「映画」を抑圧している。 [review]ぽんしゅう, モノリス砥石, junojuna, inaほか5 名[投票(5)]
★4水の中のナイフ(1962/ポーランド)被写体としてのヨットの優秀さ。鋭角さと流線形を併せ持ち、風にはためく帆という動的要素を備え、垂直に高く聳えるマスト、甲板の下の船室、という縦の空間構造を持ち、細長い形状による、狭い閉鎖性と、強い遠近感とを同時に演出し得る事。 [review]DSCH, ぽんしゅう, ゑぎ[投票(3)]