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disjunctiveさんの人気コメント: 更新順(11/35)

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★3スターウォーズ スカイウォーカーの夜明け(2019/米)死んだり蘇ったり、実に忙しい。雌が強すぎる気まずい三角関係は特異な死生観の結果なのか。生物の必然性から逸脱した事態に際して、感情を文芸的に拗らせようもなく困惑するボイエガ。対してドライバーの馬面が為す術もなく伸びやかになる特殊顔相学の夕べ。けにろん[投票(1)]
★4レヴェナント:蘇えりし者(2015/米)災厄の起原がレオの技量不足にあると見なしてしまえば、恨みの持って行きどころがなくなる。技術的な関心に終始するとなると、一定しないレオの造形がノイズとなってしまう。冒頭の彼と、中盤の逃走者としての彼と、終盤のハンターとしての彼が別人に見える。 [review]おーい粗茶, DSCH, 3819695[投票(3)]
★4ブレードランナー 2049(2017/米=英=カナダ)80年代コテコテ美術を景物映画の高雅な文体で模倣しようとする気の狂った開き直りである。あるべき什器の質感を求める彷徨は記憶をめぐるそれと重なり、悲劇的な気分を高める。 [review]週一本, ゑぎ, けにろん[投票(3)]
★4ライフ(2017/米)技術職というパーソナリティを極限にさらす実験は恐怖をなぜかフェティシズムすらをも内包した粘性の官能として叙述してしまう。 [review]DSCH[投票(1)]
★4息子のまなざし(2002/ベルギー=仏)一発芸の衝撃が文芸的課題の余韻を残さず、事を制度運用の欠陥というか、単にテクニカルな問題に還元するように見えた。こうなるとガン見せざるを得なくなるのは、バゲットサンドをシマリスのように頬張る福田康夫(オリビエ・グルメ)の愛らしき生態そのもののように思われてくる。ゑぎ[投票(1)]
★3日曜日が待ち遠しい!(1982/仏)ファニー・アルダンの堤真一顔が、なめらかなシトロエンの平滑面に映えながら街路を運ばれてゆく。その野性的な顔貌を隣でトランティニャンが不安そうに見守っている。けにろん[投票(1)]
★496時間(2008/仏)画面はフィックスがちで、人物の縦横も簡素である。奥行きに対するストイックな態度は、次々とやって来る早漏めいた編集点によって代替され、三次元空間を前提にできないジャンルアニメのようなカット割りに。 [review]おーい粗茶, DSCH, 3819695[投票(3)]
★4アリー/スター誕生(2018/米)人の踏み台になる宿命をいかにしてリラックスして受け入れるか。その踏み台の象徴を担うのが運転手のオッサンらであるが、初めて踏み台となったクーパーの悲愴な反応が実は誰もリラックスなどしていなかった結論を引き出して庶民賛歌となる。ALOHA, 3819695, けにろん[投票(3)]
★4マッドマックス 怒りのデス・ロード(2015/豪)スプレンディッドを投げ込まれ、キャデラックを転倒させるイモータン・ジョーがわたしにとっては痛切である。ウォーボーイの扱いからもわかるように、生物としての雄の哀しさを表現したい向きがあり、そこに敏感に反応する層への配慮も見られる。ところが [review]おーい粗茶, DSCH[投票(2)]
★3パシフィック・リム(2013/米)この隊長の源氏物語には、トロの欲望亢進に構造的障害をもたらしている。トロの邪念は、芦田愛菜に鬼気迫る演技をもたらす一方、凛子にはまるで火がつかない。 [review]DSCH, 3819695, けにろん[投票(3)]
★3マグニフィセント・セブン(2016/米)戦線の構築がむつかしい開けた地形が災いしているのか、被写体の位置や攻め手が進行する方向が明瞭さを欠いている。見た目優先でレンズが選択されるから、被写体間の距離もつかめない。 [review]DSCH, ぽんしゅう, けにろん[投票(3)]
★4運び屋(2018/米)プロローグが12年前設定で演じ手が米寿の老人であるから、ここから12年飛んで本編に入ると、この老人は何者なんだとならざるを得ない。あとはもう死人の夢で、その内容はヤクザ社会の方々で歓待されてしまう『哭きの竜』のような稀人ヤクザ物である。 [review]DSCH, ロープブレーク, ぽんしゅう, けにろん[投票(4)]
★4ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男(2017/英)史実の教科書的理解に基づけばダンケルクの成功で宥和派が失脚したことになるのだろうが、この話は虚構の地下鉄場面をでっち上げて、あたかもダンケルクの帰結が不明なうちに決断が行われたかのような印象操作をする。 [review]緑雨, ゑぎ, けにろん[投票(3)]
★4東京家族(2012/日)吉行和子が卒倒する場面が好きだ。彼女が階段を上って行って異変を起こすまでの尺は、ほぼ恐怖映画の間の感覚である。異変に気付いた橋爪功が階段に向かうまでがワンカットなのもそれっぽい。 [review]緑雨, けにろん[投票(2)]
★4ア・ホーマンス(1986/日)寝袋や焚火といったガジェットから野宿者の徳を構成するミニマリズムが、回顧的に見れば80年代半ばという定義しにくい時代を無時間へと転用して、ノスタルジーを凌駕している。ゑぎ[投票(1)]
★4風花(2000/日)器質性に基づく苦悶を精神論でアプローチしようとするパターナリズムはどうなのか。小泉今日子の、顔貌とアニメ声のミスマッチが究極的には女難として徴表されることで作者の自意識が明らかになるが、事件に応じて浅野忠信の人柄が一定しなくなるのも事実で、 [review]ぽんしゅう[投票(1)]
★4ディア・ドクター(2009/日)余貴美子と井川遥が鶴瓶を追い詰める男性嫌悪が、最後の鶴瓶を死神のように解釈させる誤配に至っている。この話の技術志向が、劇中で自己言及されるように、事を自己決定権の問題ではなく医療過誤に見せてしまうからだ。 [review]ぽんしゅう, けにろん[投票(2)]
★4フィッシュストーリー(2009/日)全貌の露見に至って判然となるのは、隠蔽された筋というよりはむしろ、おかしなことをおかしく表現してきた舞台調のオーヴァーアクトによって仕込まれていた誠意の圧である。 [review]ぽんしゅう[投票(1)]
★4天城越え(1983/日)人権侵害を捌口にして、渡瀬恒彦にアドレナリンは、抑えるために誇張する老け演技の矛盾へと解き放たれる。 [review]けにろん[投票(1)]
★4キングダム(2019/日)フレームに寄られるたびに長澤まさみの姉御顔が春秋戦国を足立区へ変貌させる。コスチュームプレイに羞恥を覚えるどころか、むしろ水を得たように大沢たかおはナルシシズムの光耀に満たされる。 [review]けにろん[投票(1)]