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disjunctiveさんの人気コメント: 更新順(2/33)

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★4ダブルボーダー(1987/米)管理職の大人たちは孤立に耐えかね既に廃人に達している。意外な戦場で同族を見出した獣たちには一時の交歓が訪れた。居場所を抹消した彼らの集団的な顛末はペキンパーというよりは戦国自衛隊である。 [review]けにろん[投票(1)]
★3ロング・ライダーズ(1980/米)ローカリズムを義賊行為の根拠にした強盗団を退治するのはブルーステートのそれである。この無思想はスロー濫用のヒロイズムを動物ドキュメンタリーの無感動で眺めながら、強盗の傍らで幾度も繰り返される男たちの求愛アピールに気まずさを効かせる。 [review]けにろん, ぽんしゅう[投票(2)]
★4アステロイド・シティ(2023/米)テネンバウムズ家を踏襲する際にトム・ハンクスを義理の父にしたために、死別した妻が人間関係を凝集させる。人々のかみ合わせが要求するこの精度を達成するために、50年代の時代設定と科学賞が民度を蒸留する。 [review]ぽんしゅう, けにろん[投票(2)]
★4こわれゆく女(1975/米)筋の成立は症状の亢進を前提とするが、最初から振り切れているジーナにはもはや演技の引き出しが枯渇している。活を入れるべく共同体体質のピーター・フォークがやたらと人を連れ込んでくる。 [review]けにろん[投票(1)]
★4ヘルドッグス(2022/日)デザイナーズマンションで地上を覆い尽くしたい審美感には含羞があり、その笑いの紛らわしは非ゲイアピールをゆるふわにしつつ、坂口健太郎の善性を誤用してしまう。 [review]けにろん, ひゅうちゃん[投票(2)]
★4縞模様のパジャマの少年(2008/英=米)早熟を強いられた少年との苛烈な対比によって、未成熟を糾弾する父権の神話へと社会小説が変貌する。それはインテリの暗い嗜虐と共謀して、成熟を逸した人間たちを始末する悪趣味な手際へと飛躍するが、同じ心性は元医師の囚人には同情的な造形を実装する。jollyjoker[投票(1)]
★4Revolver リボルバー(1988/日)サイコを退治する自警行為の俯瞰図は、自警が違法だからこそ無意識の営みに落とし込まれる。沢田から少年へ銃をリレーするのは徳のタイプキャストである小林克也である。 [review]けにろん[投票(1)]
★4ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ(2018/米)そもそも完成されている少年少女なので成長譚としては弱く、むしろ少年少女地獄変であり、折角築かれたオッサンらの屍の山が無駄に見えてしまう。 [review]DSCH, シーチキン[投票(2)]
★4泥の河(1981/日)現代を主張してやまない橋の欄干や路面に仮構の苦悶がある。出来杉た田村&藤田夫婦の聖性は、昭和後期のモラルと人相の産物なのか、その人固有の善なのか。 [review]けにろん[投票(1)]
★4反撥(1965/英)内省は発見されるがそこには語るべきものがない。物に代言されるメンタルは女の後背で交通事故を引き起こすが、彼女は内省の及ぼした世界改変に気づくことなく雑踏を通り過ぎる。これはダンディズムである。 [review]けにろん, DSCH[投票(2)]
★4キャプテン・アメリカ ウィンター・ソルジャー(2014/米)茶番に社会的実体を与えようとすると却ってリアリズムの苦悶に陥る。各人の運動能力の秤量に由来する負荷はスタンのIDクライシスのヒロイズムを損なう。レッドフォード劇場は月面のようなその顔の古層にエヴァンスの嘘くさいスリックな相貌を告発させる。 [review]けにろん[投票(1)]
★4殺人者(コロシ)を追え(1962/日)美人の元カノに浮気され美人不信に陥っている小高雄二は、香月美奈子(カワイイ)に対してもツンツンと接するばかりである。訓話のお約束としては、香月が小高を人間不信から解放するのが筋であり、表向きはそうなる。が、 [review]ひゅうちゃん[投票(1)]
★4赤い殺意(1964/日)書架の形状が楠侑子の身体に科を作らせ、ストーキングへの憎悪を煽る。日常の凶器物が春川ますみのただの不作為を劇画にする。構造の支えを持たない露口茂はダメを加速させ、もはや憎悪を越えていくが、 [review]ひゅうちゃん, けにろん[投票(2)]
★4みな殺しの拳銃(1967/日)宍戸がアップの切り返しに巻き込まれると、顔の対比によって彼はアンパンマンという人相学の被験体に過ぎなくなる。そのクラストの厚みはさまざまな不随的事象を体系づける。何よりもアンパンの感情表出が困難だ。 [review]ぽんしゅう[投票(1)]
★4イレイザー(1996/米)カーンの限度を知らない手際が国家不信をはるかに超えてピカレスクの痛快にすら至る。誰がこれを止めるのか。シュワは、大胆な汚職役人とイタリア系土俗倫理の引き起こす化学反応の触媒に過ぎなくなり、正義を実証する無色透明な一個の機制に還っていく。 [review]DSCH, けにろん[投票(2)]
★4ドラッグ・ウォー 毒戦(2012/香港=中国)凡人こそ殺人マシンとする世界観が、香港人のナショナリズムを仮託されるかたちになっている一方で、凡人の報復を喰らった公安のオッサン(スン・ホンレイ)は、なぜゾンビ化してまで戦うのかという、不思議な情熱で物語を普遍化する。 [review]DSCH[投票(1)]
★4ときめきに死す(1984/日)釣り、パチンコ、クッキング、ケンカ、セックス。独居中年の生活描写が、それ自体を見世物としながらも沢田の悲劇性を社会化する媒体となるように、筋の経済性が話を下品にしない。 [review]けにろん, 煽尼采, ゑぎ[投票(3)]
★4トキワ荘の青春(1996/日)独身男の几帳面な生活が四畳半を兵舎化して、キューブリック美術のように廊下が独房のシンメトリーとなる。 [review]DSCH, けにろん, ぽんしゅう[投票(3)]
★3天国から来た男たち(2001/日)大塚寧々の芝居を手に余らせるVシネ的感性のくやしさが、遠藤憲一らを操状態に陥れながら、各種の失恋に肉薄してしまう。 [review]けにろん[投票(1)]
★3ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q(2012/日)冒頭の奪回戦では、受け手の感傷と劇中のアクションがリンクしない。劇中の人間には目的がある。わたしたちは、その目的やキャラの人間性に共感して初めて、活劇を自分のものとして把握できるのだが、この場面では、共感の手掛かりとなるような情報が開示されない。 [review]pori, おーい粗茶, DSCH, Sigenoriyuki[投票(4)]