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disjunctiveさんの人気コメント: 更新順(1/35)

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★4碁盤斬り(2024/日)骨相からすでにサイコな草なぎがグレーディングに季節感を依存した人工空間でニヤケ気味にたたずむだけでそこはホラー。サイコ化する言動よりも討伐行の途中で気狂いを自省できる方がむしろ奇妙だ。 [review]けにろん[投票(1)]
★4わが青春に悔なし(1946/日)原の野太い骨格は本来は帰農して然るべきなのだが、この人はノンポリであるから信条ではなくスリルに欲情して行動が決まるために帰農が迷走の顛末に見える。原を欲情させたリスクテイカーのギラギラした色気を大仰な叙体が捕まえられないから昏迷してくる。 [review]ゑぎ[投票(1)]
★4フォールガイ(2024/米)現場に戻れるのなら事故が別れの理由になり得ない。男の事情で成立しない関係を拒んで見せるのは女の方である。これらのねじれの成果物が虚実ないまぜのスタントであり、その破綻寸前の構成を才知と行動で成立させたPこそ劇中で唯一の当事者である。 [review]DSCH, けにろん[投票(2)]
★4ツイスターズ(2024/米)ふたつの停滞がある。トラウマを克服するために戦場に戻った女は1時間目に早々とプールサイドの交歓を決めて目的を達し後半やることがなくなる。全編がまごうことなきデイジーのアイドル映画である。グレン・パウエルの鼻の下は伸びっぱなしだ [review]けにろん[投票(1)]
★4ミツバチのささやき(1972/スペイン)政治がミクロの現場で立ち現れる機制が、疾駆する低い頭身体を飲み込むような開闢地や父権を脅かす女児の成熟その他に翻案される。村人たちは黄疸の様な光膜に包まれた不感症の宇宙を往来し、その残光が眠れるオッサンの脱毛症に冒された額に照り返る。 けにろん[投票(1)]
★3心中天網島(1969/日)カットを割っていく映画の叙体が旧劇の芝居を持て余すようになり、やがてカットを割れなくなるのはいかにも理念の先走りで根性がなく、叙体が吉右衛門のダメさと同期する。 [review]ぽんしゅう[投票(1)]
★4落下の解剖学(2023/仏)妻のキャリアが夫をインポにする橋田寿賀子ドラマは女にも負い目を設定して家庭崩壊に導けず、夫の方も盗作という留保によって体裁が繕われ憎悪の水路は閉塞する。 [review]ひゅうちゃん[投票(1)]
★4四畳半襖の裏張り(1973/日)ポルノを成立させるのはポルノを拒む矛盾の運動である。客の回転率を上げるために経済合理性を追求する技術志向は、愛が器質による実証なしには成立しないと確信する男の物化論に危険なほど近づいている。 [review]ぽんしゅう[投票(1)]
★4刑事マルティン・ベック(1976/スウェーデン)壮年性脱毛にメタボ腹と二重顎。肉体と精神の荒廃に流されるまま昼サウナに赴き会議中に居眠りするオッサン密着24時。 [review]けにろん[投票(1)]
★464-ロクヨン-後編(2016/日)謎の社内政治にのめり込み業務で発揮すべき能力を浪費する佐藤浩市。その割に物分かりがいい三浦友和のせいで事は伝言ゲームに過ぎなくなり、労働の意味がますますわからなくなる。 [review]けにろん[投票(1)]
★464-ロクヨン-前編(2016/日)すべては人的資源の無駄である。不毛さを糊塗すべく広報とブンヤは徒労ではない証明を求めて紛争し、マンパワーの投入に贖罪を見出した官僚主義は喜劇的なほど罪深い生産性に低さに至り、14年間監視という幻想的な機構を開発する。 [review]けにろん[投票(1)]
★4エルヴィス(2022/米)人生は可変ではなく既定だと解釈するのだから、筋になりそうにもない事態をそれとして飾り立てるために末節でしかないトム・ハンクスは虚構の人為を創作し、かえって徒労感と不自立の嘆じを溢れさせる。 [review]けにろん[投票(1)]
★4居酒屋兆治(1983/日)もはや公害になり果てた背中で語る美徳は演者たちを野放しにして、「兆治」は統制の利かないカオスの空間となる。七三分けの池部良を始めとして役者たちは外貌の記号に性格を依存し、芝居に幅のない彼らの狭間で細野晴臣は挙動不審に陥る。 [review]ぽんしゅう, けにろん[投票(2)]
★4ボーはおそれている(2023/米)企業総帥の段取り力は、遭遇する人々がいずれも都合よく奇行を競ってくれる酌量の空間を構成し、メタボに安んじて体を張らせて禁治産者の内面に肉薄しながらも実践倫理の枝葉末節なこだわりに収束してしまう。 [review]けにろん[投票(1)]
★4スパルタカス(1960/米)身を亡ぼす以外に身を立てる術のない状況がインポを伝染させる。インポの直撃を受け色ボケするオリヴィエは喜劇だが、奴隷たちはインポを流通させる機構に対して身を張る抗議以外に為す術を知らない。 [review]けにろん[投票(1)]
★4シャドウ・イン・クラウド(2020/ニュージーランド=米)発端となった夫のDVと女の戦闘力の辻褄をあわせるために掘り出される母の覚悟は、自己証明となる試練を求め筋を遡ってグレムリンを構成する。 [review]けにろん[投票(1)]
★4対馬丸 −さようなら沖縄−(1982/日)磯野家をミサイルが直撃するのはこの手のジャンルとしては常套としても、順序がおかしいから本当にいきなり直撃してしまう。直撃後の漂流の尺が長い。それがおかしいのである。 [review]死ぬまでシネマ, けにろん[投票(2)]
★4グランド・ブダペスト・ホテル(2013/英=独)ユダヤ人が存在しない架空性によって、30年代を舞台にしながら、戦乱がWWIIではなく、むしろそこにWWIが混入するような眩惑が生じている。かかる人工甘味料な風合いは、稠密な美術とのこの上ない相性となる一方で、下敷きにしたツヴァイクの文明的喪失感は希薄化されている。 [review]DSCH, KEI, 煽尼采, ぽんしゅう[投票(4)]
★3女神の継承(2021/タイ=韓国)情に流されヘマをする人々に筋をまとめ成立させる力はなく、もっぱら恐怖は病態の迫力に依存して、事件対処の過程はいつまでたっても始まらない。 [review]DSCH, けにろん[投票(2)]
★3市子(2023/日)出生の謎に至りでかくなる話に青春活劇が立ちはだかり、情報開示の偶然依存を許容するべく筋の進捗を押しとどめる。その展開の伸縮は計算ではなく泥縄に近く、魔性なのか薄幸なのか、互いに相容れない訴求の根拠の狭間で男たちは翻弄される。 [review]ペンクロフ, けにろん, ぽんしゅう[投票(3)]