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寒山拾得さんのコメント: 投票数順

★4蜂の旅人(1986/仏=伊=ギリシャ)ポップス連発する吸血娘アメリカ。対するマストロヤンニは歌を知らない。 [review][投票]
★3霊幻道士(1985/香港)残業帰りにカップ麺喰らいながら下らねえと云いながらひとり観るのに格好の映画。そういう図しか思い浮かばない。 [review][投票]
★4デッド・オブ・ナイト(1972/米=カナダ=英)ベースの物語と登場人物の回顧譚5作(1.霊柩車の運転手・2.クリスマスパーティ・3.呪われた鏡・4.ゴルファー物語・5.腹話術師)から成り、モノクロらしい深夜と真昼の得体の知れなさが蔓延している。コメディ作品4がHGウェルズ原作の由。 [review][投票]
★4アルチバルド・デ・ラ・クルスの犯罪的人生(1955/メキシコ)過去の異常事にかかるトンデモ批評の連発。『銀河』や『ブルジョアジー』などフランス移動後の傑作群に直結するタッチでもって、意地悪爺さんは人の善意と悪意を揶揄い続ける。 [review][投票]
★3ブルー・ガーディニア(1953/米)上質のサイコサスペンス。アン・バクスター横転時のぐるぐる渦巻きのイメージが白眉で『サイコ』に先行している。収束が弱いのが残念。 [review][投票]
★3戦艦バウンティ号の叛乱(1935/米)冒頭、「喜べ、海軍に入れてやる」と酒場に乱入して客を無理矢理連行する強制徴募隊。ボスのクラーク・ゲーブルは悪役なんだなと見ていると以降は正義感になるのが訳判らなかった。昔の常識は計り知れない。 [review][投票]
★3スピオーネ(1928/独)序盤と終盤の演出は冴えまくっている。この調子で全編通してほしいのだが、中盤は淡々と物語を追うのが当時の常識だったのだろうか(オーソン・ウェルズも同様だ)。大半はありがちな物語を追いかけるばかり。ハラキリは笑えるが。 [review][投票]
★3タルチュフ(1926/独)複雑な現実を一方的な視点から裁断しており浅墓な印象。美術は素晴らしく、グロテスクに大きな呼び鈴のベルがいかにもサイレント映画の小物で異常に印象に残る。 [review][投票]
★4素晴らしい哉人生(1924/米)ポーランド人はなんて苦労したのだろう。この苦労は、ドイツ人は忘れてもポーランド人は絶対忘れないのだろう。映画はそんななか、小さな幸せを綴ってIsn’t Life Wonderful?と呼びかける。肉屋の行列の件がすごい。 [review][投票]
★4巨人ゴーレム(1920/独)黒魔術の存在が肯定されるユダヤ人ゲットーの物語。センシティブな話で暗喩は難しく、どう観ていいのか戸惑わされる。カフカ以降の映画なのだからなおさらだ。自己批評を批評する権利があるのは当事者だけなのだろう。 [review][投票]
★4i-新聞記者ドキュメント-(2019/日)こういう文屋の反骨の成果がテレビでは殆ど流れなくなった現在、映画は記録する価値がある。社会部記者のドン・キホーテのような突撃取材は、政治部記者の大半のサラリーマン化と好一対を成している。 [review][投票]
★2この道(2019/日)北原白秋は「万歳ヒットラー・ユーゲント」(!)も作詞した戦争協力者。しかし本作は彼が国家主義に傾倒した期間をまるで検閲に引っかかったかのようにすっぽり省略し、しかし無視する訳ではなく周辺人物に嘆かせる。この珍しい作劇は何なのだろう。 [review][投票]
★3太平洋の奇跡 フォックスと呼ばれた男(2011/日)戦陣訓を相対化する籠城兵を描いて興味深いが、痒い所に手が届かず竹野内豊の格好いい大尉の話になっちゃった。日米軍事同盟の長期勤続表彰みたいでもある。狐と呼ばれては本人も形無しだろう。 [review][投票]
★2プライド・運命の瞬間〈とき〉(1998/日)主戦場』で有名な加瀬英明が製作委員会代表の、基本は日本会議系列の生臭さ映画だが、東條が私は(米英には犯罪者ではないが)日本人には犯罪者と告白し、昭和天皇批判まで始まるのは驚き。1点加点。 [review][投票]
★5ホタル(2001/日)韓国との対話を模索した立派な作品。私はバイデンが大統領就任直後に戦中の日系人隔離について謝罪したとき、理性に寄り添う立派な人だと思った。本作の健さんもそうだ。謝罪は信頼に繋がる。田中裕子の可愛いお婆ちゃんがいい。 [review][投票]
★2蕨野行〈わらびのこう〉(2003/日)姥捨てを個人的な感傷と感慨でだけ捉えており、それを被害と感ずる他者の存在など顧みない映画。一緒になって感動するのは難しい(含「イヴァン・イリイチの死」のネタバレ)。 [review][投票]
★3笑の大学(2004/日)いい話だがパワー不足。役所広司は変わった検閲官でフツーはこんなに巧いこといかないヨという感想が沸いて仕方なかった。 [review][投票]
★3出口のない海(2006/日)過去の回天映画のパターンが踏襲され演出は淡泊だが、穿った描写もあり後発でも撮った意味はあるんだろう。「あゝ紅の血は燃ゆる」唄う上野樹里という倒錯感が記憶に残る。 [review][投票]
★3バルトの楽園〈がくえん〉(2006/日)良心的な映画で、『大いなる幻影』観て映画を志した世代はこういうの作りたかったのだろう。しかし昨今の「教科書に書かれていない」「いいこともした日本人」の文脈にすっぽり収まるキナ臭さは如何ともし難く。 [review][投票]
★5ガラスのうさぎ(1979/日)有名な原作からの取捨選択がたぶんギコチないせいで、物語はゴツゴツした抑揚があるのだが、かえってそれが面白い。そして何度も機微に触れる描写が現れる。原作も読んでみたくなった。主演の娘蝦名由紀子が嵌り役で素晴らしい。 [review][投票]