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寒山拾得さんのコメント: 更新順

★4これらのいやな帽子(1909/米)「コレラの厭な帽子」かと目を疑ったが関係なかった。私は上映前に「ご鑑賞に際しましては脱帽願います」のアナウンスを聞いたことがある。80年代の今はなき難波アーケード街の映画館で、紳士が帽子かぶった時代の名残りだったのだろう。 [review][投票]
★1風と共に去りぬ(1939/米)BLMで南軍旗は粛清され、ジョン・ウェイン空港は改称を迫られ、本作のネット公開は注釈付きになった。アメリカの自浄能力は優れている。羨ましいことである。 [review][投票]
★5私が結婚した男(1940/米)巻き込まれもの、潜入もの、ピカレスクは告発の優れた手法だと実践して抜群の傑作。ベストショットは大会で喜悦満面にハイルするフランシス・レデラーアンナ・ステンで客席狂笑。 [review][投票]
★3恐怖への旅(1942/米)短尺で喰い足りないスリラーだが、部分的に優れた見処があるのもウェルズらしい。 [review][投票]
★4アラスカ珍道中(1946/米)時代を背景に温和になったスラップスティックだが、それでも腹抱えるギャグが満載されている。本邦のある時期の軽文化人は、このコンビにすべからく影響を受けているんだろうと思わせられる。 [review][投票]
★5紳士協定(1947/米)職場の人権学習で鑑賞した教育映画、あれ好きだったんだが、本作はこの元祖なんだろう。苦しい描写の末に辿り着く気づきは説得力に富んでいる。 [review][投票]
★3小さな巨人(1970/米)良心的な主題への思いは優れているがギコチなく、クロサワ後期の失敗作に似てしまった印象。 [review][投票]
★3イルカの日(1973/米)エメラルドグリーンの背景がとても美しい。水族館の楽しみの幾らかはあの色を眺めることだなあと思った。 [review][投票]
★5評決(1982/米)十二人の怒れる男』の正反対を試みて成功している。本作の主役は、選考会の断片以外一言も喋らないが、やはり陪審員なのだ。 [review][投票(2)]
★3ショート・カッツ(1993/米)描かれるのは各々の人物が背景に持っているモラルが壊れている、気づかない、気づく、修復する、の斑模様。水死体の横で釣りするみたいな。こういう奇矯な断片の羅列が後期アルトマンの作風になっちゃった。 [review][投票]
★3サイダーハウス・ルール(1999/米)アジールを語るアーヴィング映画で良心的なものだが『ガープ』『ニューハンプシャー』の先鋭感はなく地味。卒業証書偽装はカイロ大学を想起させるがいいのだろうか(含『ガープの世界』のネタバレ)。 [review][投票(1)]
★4ショコラ(2000/米)キリスト教でも断食はあるのだと知る。英語で四旬節はLent、断食はfast。断食が破られることから朝食はbreakfast。ビノシュと娘の赤いマントがとても印象的。この有徴で共同体から選別排除されるのだろう。 [review][投票]
★1ヴェニスの商人(2004/米=伊=ルクセンブルク=英)ユダヤ人に配慮した作劇な訳だが徹底せず中途半端で観客を不愉快にするだけに終わっている。本作に何の意味があったのか皆目見当がつかない。 [review][投票]
★3トゥモロー・ワールド(2006/米)戦闘の撮影は私の目測では『炎628』の1/10くらいの面白さ。金かかった美術はいいんだけどスケール感も躍動感も不足している。 [review][投票]
★2コッポラの胡蝶の夢(2007/米=独=伊=仏=ルーマニア)超人的に堪能な語学力という主題は、私は語学が駄目だったので羨ましいし、中盤に出てくる、この能力をどう使うのかという問いかけは魅力的な主題で、引きつけられるものがあったのだが [review][投票(1)]
★4フローズン・リバー(2008/米)トレーラーハウス繋がりでダルデンヌ兄弟が想起され、凝った画はなく淡々とした緊張感の持続に共通する世界がある。世界の国境にはトレーラーハウスが満ちているのか。 [review][投票(2)]
★5シチズンフォー スノーデンの暴露(2014/米=独)素晴らしいドキュメンタリー。ソダーバーグもアカデミー賞もいい仕事をしている。今や米中の狭間にあった「香港」というアジールが2020年に失われようとしている危機も感じさせられる。 [review][投票(1)]
★4スノーデン(2016/米=仏=独)それが仕事でも犯罪を犯せば処罰されるのは今やニュルンベルグ諸原則で正当、とも語られる。世の中方々で、情報公開にしか希望はないと思わせられる。 [review][投票(1)]
★3追憶の森(2015/米)「ちょっと待て。君の人生は楽しいか、それとも苦しいか。世の中苦しいことばかりではない。楽しいこともあるはずだ。人生を楽に過ごすたけにもう一度よく考えよ。必ず何か思いつくはずだ。たった一つの命、大切にしよう。困ったら下記に相談を」 [review][投票]
★4第七の十字架(1944/米)アンナ・ゼーガースの小説から逃走部分だけ引き抜いた作劇らしいが、リアルタイムで撮られた意味は充分あっただろう。正義と国家が対立するとき人はどうすべきかをリアルタイムで問うて切実である。 [review][投票]