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[コメント] スノーデン(2016/米=仏=独)

それが仕事でも犯罪を犯せば処罰されるのは今やニュルンベルグ諸原則で正当、とも語られる。世の中方々で、情報公開にしか希望はないと思わせられる。
寒山拾得

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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見処は保守の天才とリベラルな彼女という対立で、ここはとても興味深い処だが深堀りがなく残念。ラストも彼女のモスクワへの再登場は描写されなかった。CIAなどそもそもスパイ組織であり、人に説明できる仕事など期待して入所したりしないだろう。心変わりは彼女の影響が大きかったはずだ。ただ一方、実話自体がすごいのだからへんに想像を挟むべきではないという制限もかかっただろう。フィクションの難しさが感じられる。

スノーデンと上司との対話。「国民はみな自由より安全を望んでおる」「誰も選択していませんよ」「戦闘の第一ルールは」「敵に悟られるな」「それがあ世界の現状だよ」革命とは軍が現政権を見離したときに完成するものだ。このような忖度が続く限り、世の中何も変わるまい。

テロは口実、重要なのは経済政治の覇権。各国首長、企業トップが追跡される。日本国民の監視実行の件は諦念しか覚えない。通信システムも物的インフラも乗っ取り、日本が同盟国でなくなれば彼等は終わり、と電源が落とされる。スノーデンはロシアで死ぬだろうと語られて映画は終わる。

(評価:★4)

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