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セントさんのお気に入りコメント(1/180)

愛にイナズマ(2023/日)★5 理屈つかないことが現実にはあるというモチーフがきれいに回収できたとも思えぬが回収する必要もないというのもこの世の中の現実だし物語は流れに任されて転げていく。それが圧巻。きれいごとの屁理屈は隠された誠意や真実や正義や愛の稲妻にぶっ飛ばされろ。 (けにろん)[投票(2)]
熊は、いない(2022/イラン)★4 映画製作についての映画。それは真偽、いや偽物、嘘、ヤラセ、「演出」についての映画だ。まずは離れた2つの場所をワンカットで見せるファーストカット、これは実に秀逸な「演出」で驚いた。 [review] (ゑぎ)[投票(1)]
熊は、いない(2022/イラン)★5 監督本人を含め「枷をはめられた民たち」が「外」を目指す話しだ。映画を撮ることを禁じられたジャファール・パナヒは、自分を被写体にして、疑似ドキュメンタリー(自身の現実)とドラマ(遠因の非合理性)のあわいを描いて、その「罪深さ」をカタチにし告発する。 [review] (ぽんしゅう)[投票(1)]
ぼくのお日さま(2023/日)★4 目撃するということ。思わず立ち止まり、じっと見てしまう。見とれてしまう。見つめてしまう。そして、ともにひと時を過ごすということ。近づき、ささえ合い、離れ、また近づく。北国の小さな町の少年と少女の、そんなひと冬の出来事を温かく柔らかい光が包み込む。 [review] (ぽんしゅう)[投票(3)]
あんのこと(2023/日)★3 実際の話を元に…、という、ありがちな添え書きから始まる。現実には誰も見出してやれなかった孤独に苦悩する「彼女」の背中を、演者の存在、虚構としての作品の存在を介して、私たちが垣間見る。まずは何よりも、告発というよりは、とにかくその人のその生のなりゆきそのものに寄り添おうとする、言わば墓碑としての映画だったんじゃないかと。 ()[投票(2)]
あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。(2023/日)★3 戦時下にタイムスリップと言うと山田太一脚本の「終わりに見た街」を思い出す。益々出発点である「現代」が遠くなってきているが、観客(若者世代)に見せるとしたらどういう内容が良いのか、更に悩ましい。☆3.6点。 [review] (死ぬまでシネマ)[投票(1)]
箱男(2024/日)★3 「見られずして(無視されながら)世間を見るのは強者の特権」と豪語する箱男と「箱男を意識する者(無視された者の特権を知った者)は箱男になる」を実践する偽箱男。二人(二個?)の自意識がぶつかる形而上的闘争を石井岳龍は“箱”のアクション活劇に昇華する。 [review] (ぽんしゅう)[投票(2)]
aftersun アフターサン(2022/英=米)★4 20年前のビデオ映像を起点に蘇る11歳の記憶と思い至る30歳の感慨。その夏、祝福される娘の「11歳の誕生日」と、忘れられていたさらに20年前の父の「11歳の誕生日」。未来の歌を歌わない父と、終焉のダンスを踊らない娘。接点でありながらもすれ違う二人の思いと行動。 [review] (ぽんしゅう)[投票(3)]
aftersun アフターサン(2022/英=米)★5 何ひとつ詳らかにされぬが11歳の見る世界は奥行きは浅く視界は狭い。父娘のバカンスツアーに差し込む陽光下の不協和音は歳を経た今鮮烈なイメージとして彼女を捕らえ続ける。何者にもなれず何者かを解放できない苦胆。その父の記憶を刻印しようとする試み。 (けにろん)[投票(3)]
よく知りもしないくせに(2009/韓国)★5 面白い!コメディ要素を前面に押し出したロメール、といった感じ。ロメールはオシャレだけどこちらはちょっとダサい。そしてグダグダ。そこが良い。意味のわからないズームインが多用されているが、そこがまた妙に滑稽味を出していて面白い。 (味噌漬の味)[投票(2)]
苦い涙(2022/仏)★5 甚振り尽くし最後にぶった斬るサディスティック展開は女が主人公だと露骨なミソジニーがキツいのだが、オッサンに置き換えると爆笑譚に転じるというコペルニクス的発見。ファスビンダーへの私淑は配役への絶妙の目配せを経て高度なエピックへと連結する。 (けにろん)[投票(1)]
PERFECT DAYS(2023/日=独)★5 光と影と、心地良い音楽と、東京の切り取り方と、 ドイツの巨匠はすばらしく変わらない [review] (pinkmoon)[投票(4)]
ありふれた教室(2023/独)★4 教訓のあるような、ないような物語にも思えるが、「わかっている」積もりの危うさを描いたようにも思える。 [review] (シーチキン)[投票(2)]
金の糸(2019/グルジア=仏)★3 この心境は老境の悟りなどという曖昧なものではない。私は、79歳の作家が自身の運命を左右した理不尽と、生じた亀裂に対して示す思いが理解できなかった。しばらくして、それは新たな価値の創造に意義を見出す作家(クリエーター)の"自尊心”なのだと思い至った。 [review] (ぽんしゅう)[投票(2)]
夜明けのすべて(2023/日)★4 穏やかな多幸感に包まれるような映画。「自己肯定感」とか「安心できる居場所」なんて言うと抽象的でどんなものかよくわからないが、「こういうことかな」と思わせてくれる。 [review] (シーチキン)[投票(2)]
夜明けのすべて(2023/日)★4 なんともいえない空気感をよく描き出せたものだなあと感心した。 [review] (なつめ)[投票(3)]
夜明けのすべて(2023/日)★5 三宅唱は今回も周到に定型を避けながら物語を語る。登場人物たちは何も主張しない。悪人も登場しない、というより人の悪い面を描こうとしない。みんな相手のことをよく見る、が不用意に見つめ合ったりしない。むしろ心理的にも物理的にも同じ方向を向こうする。 [review] (ぽんしゅう)[投票(4)]
天気の子(2019/日)★5 痛快エゴイズム恋愛巨編。好きな娘と一緒にいられるなら、世界が滅亡しようが本人は痛くも痒くもない。これは青春の真実だ。ここまで大人の良識をあっさり捨て去った映画を単純に絶賛できることを、俺は爺さんとして誇りに思う。 [review] (水那岐)[投票(7)]
天気の子(2019/日)★4 超ド直球の青春純愛ドラマを堂々と描く新海誠という希有な映像作家が、この21世紀現在の大衆に支持されているという事実。これは決して不健全なことではないだろう。主人公の若者の独白口調は、「俺はこれでいいのだ!!」という新海誠の心の中の決意表明のようで興味深かった、(特にラスト) (AONI)[投票(2)]
天気の子(2019/日)★4 一途な思いを貫く、というよりも虚仮の一念、岩をも通すという感じだが、そこまでやってこそという清々しさがある。 [review] (シーチキン)[投票(2)]