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ルクレさんのお気に入りコメント(2/7)

陽炎座(1981/日)★2ツィゴイネルワイゼン』が10年以上寝かせた特上のワインだとすれば、こいつは即席のカストリ酒だ。ペラい役者が織りなす清順歌舞伎というより紙芝居。余裕の無い優作は木偶の坊にしか見えなく、陽炎座の部分も冗長としか思えない。 (けにろん)[投票(3)]
告白(2010/日)★2 厭らしい演出の一貫ぶりは堂に入った中島哲也の人形劇。この画面が簡単に撮れるとはむろん思わない。プリ〜ポストプロダクションを通じて膨大な労働力が費やされている。でも、これは心底ダサいですよ。『アメリカン・ビューティー』『ウォッチメン』たちと同じ病に罹っている。紋切型描写の扱いが致命的に拙劣。 [review] (3819695)[投票(9)]
十三人の刺客(2010/日)★1 迷走する語り手、麻痺する聞き手。 [review] (Orpheus)[投票(6)]
人情紙風船(1937/日)★2 確かに江戸の貧乏長屋の活写は見るべきものがある。しかし語られる物語の薄弱さが、自分を画面の外に踏みとどまらせたままだ。ペシミズムの羅列が如何に戦前の淀んだ空の色を移そうと、虚無は虚無から先に進むことはない。 (水那岐)[投票(1)]
沈まぬ太陽(2009/日)★3 左遷の悲哀やら、事故の悲劇やら、野望と護身やらの無難なブレンド加減で長丁場も退屈はしないのだが、心揺さぶる高揚や感動はついに訪れずじまい。物語の起伏、屈辱と悲惨、悪役の非情さ、すべてにおいて映画的に突き抜けず、何事も中庸を良しとする配慮の大作。 (ぽんしゅう)[投票(2)]
ラストエンペラー(1987/英=中国=伊)★5 権力を約束された一人の青年と、極東の海に浮かぶ幼い帝国が、無知と傲慢の末に迎える破滅の美しさ。 [review] (パグのしっぽ)[投票(3)]
桜田門外ノ変(2010/日)★4 幕末。特にペリー来航で揺れる日本国の激動を感情をほとんど交えないドキュメンタリータッチで描いた政治劇だ。水戸、彦根等思想的にどちらにも肩入れをしないという姿勢が全編を貫いている。 [review] (セント)[投票(2)]
織田信長(1940/日)★3 斎藤道三の娘・濃姫の嫁取りから幽閉中の松平竹千代との交流を経て竹千代を今川へ引き渡すまでの若き信長が描かれるが、中盤までの信長と平手政秀とのやりとりが実に面白い。信長を演じる片岡千恵蔵の縦横無尽な暴れん坊ぶりもさることながら、平手政秀役・志村喬のヤキモキする様が上手い上手い。 [review] (ゑぎ)[投票(3)]
十九歳の地図(1979/日)★4 この閉塞感は…これこそ「青春」なのではないだろうか。 [review] (ピカレスク)[投票(3)]
そして船は行く(1983/仏=伊)★4 こういう遊びは本当は私の好みじゃないのだけど、なんかメチャクチャ可愛い。まるで初めてカメラを手にしたような嬉しさが伝わってくる。そして初めて映画を見るような嬉しさを感じることができる。フェリーニはこれだから凄い。この「犀」の素晴らしさといったら! (ゑぎ)[投票(1)]
新選組始末記(1963/日)★2 あまりに抽象的で空疎な「武士らしさ」のみが一人歩きしていて、いささかうんざり。殺陣にしてもただのどたばたアクションで、どうということもない。新選組モノの基本、ということでそれなりの価値はあるとはいえるかもしれない。 (シーチキン)[投票(1)]
じゃりン子チエ(1981/日)★3 文部省はこういうアニメを推薦するベキ。ただ「大阪人ってみんなこうなんだ」とは思わないでいただきたい。 (muffler&silencer[消音装置])[投票(5)]
丹下左膳餘話 百萬両の壷(1935/日)★5 完璧。時代を超えた名作 (TOMIMORI)[投票(1)]
破戒(1962/日)★3 藤村志保が綺麗すぎず地味すぎず役柄によく馴染んでてよかった。島崎藤村の「藤村」と役名の「志保」を足して芸名にしたそうな。 (TOMIMORI)[投票(1)]
破戒(1962/日)★3 どこぞの誰かが言っていた。市川崑・和田夏十は人間を丁寧に描こうとしている。これが大島渚だったら「戦闘映画」になっていただろう、と。 [review] (ペペロンチーノ)[投票(1)]
眠狂四郎無頼剣(1966/日)★4 伊藤大輔の影響か甘めの狂四郎。だが画面は本作も殆ど完璧だ。特に天知茂への撮影と編集が恐ろしく肌理細か。印象的なクローズアップからのトラックバックが2回ある。またラストの対決シーン。天知茂が顔を少し振るだけの動作でバストショットからアップへ繋ぐという他で見たことが無いような驚愕のアクション繋ぎがある。 (ゑぎ)[投票(1)]
がんばっていきまっしょい(1998/日)★5 後年、大女優のデビュー作として記憶されるであろう佳作。ひとつひとつの映像が青春を卒業した大人たちの琴線に柔らかく触れていく、泣くな!見つめるんだ!彼女たちを! [review] (sawa:38)[投票(8)]
Helpless(1996/日)★4 いかにも「周到」な新人映画、あるいは世界への異和と乾いた暴力。 [review] (crossage)[投票(6)]
仁義なき戦い(1973/日)★1 カメラは建造物を写さない。ただ男たちだけを追いまくる。「パヤヤ〜、パヤヤ〜♪」の下卑てセンセーショナルなトランペットの旋律とともに、過剰な血を吹き上げてあっけなく男たちは死んでゆく。 [review] (水那岐)[投票(3)]
仁義なき戦い(1973/日)★4 オープニング、広島の原爆のきのこ雲に赤い字のタイトルが重なる。これも、裏社会から描いた紛れもない戦後史。単なるヤクザ映画として済ませられない。菅原文太の鋭い目と存在感は忘れられない。 (ツベルクリン)[投票(5)]