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袋のうさぎさんのお気に入りコメント(23/23)

アデル、ブルーは熱い色(2013/仏=ベルギー=スペイン)★5 3時間、殆どのショットはアデルを捕える。学校生活、食事風景、デモ、寝姿、パーティー、会話、そしてSEX。私たちは執拗にアップや長回しで「アデル」を見せられ続ける。この映画をカタチ作るのは物語や演技者ではなく、愚鈍なまでに実直な彼女の生理そのもの。 [review] (ぽんしゅう)[投票(5)]
摩天楼(1949/米)★4 クライマックスは裁判でのクーパーの大演説。それは設計者の独創性についての擁護論だ。まるで映画製作における、プリプロダクションと撮影現場以降の関係を云っているようにも聞こえてくるが、しかし、決定的に本作も演出の映画だ、ってところが皮肉っぽくて愉快。やっぱりキング・ヴィダーって面白い! [review] (ゑぎ)[投票(1)]
テキサスの死闘(1958/米)★4 ジョセフ・H・ルイスの演出はもう信じられないくらい凝りに凝って頑張って見せてくれる。アヴァン・タイトルからタイトルバックにかけてもいかにもB級ぽいながら映画らしさに溢れている。西部劇として極めて突出した道具立てを持った映画である。ダルトン・トランボ(ベン・L・ペリーは別名)のアイデアかも知れない。 [review] (ゑぎ)[投票(1)]
ハンナ・アーレント(2012/独=イスラエル=ルクセンブルク=仏)★5 これは評価の固まった偉人の伝記作品でもなければ、死んだ犬ナチスをもう一度蹴飛ばす娯楽作品でもない。ロングランは故なきことではない。民族的な言説空間に埋没するなというメッセージは、いまの日本にこそ必要なものだ。 [review] (寒山拾得)[投票(4)]
メランコリア(2011/デンマーク=スウェーデン=仏=独)★2 琥珀色の灯りのもと、広漠たるゴルフ場に漂う終末感。天から降るものが告げる世界崩壊と、天に呼応する魂のような青い電流。世界を侵すメランコリアの青い光を浴びて(花嫁衣裳の「白」から青へ)、終焉の美と一つになるキルスティン・ダンスト。 [review] (煽尼采)[投票(2)]
オンリー・ゴッド(2013/デンマーク=仏=タイ=米=スウェーデン)★4 原色に濡れたアジアが異界めいてるのだが、そこに理解を超越した倫理が跋扈し通り一遍のノワールを遥かに逸脱している。堪らなくゴアでクールだがギリシャ悲劇のようでもあり吉本新喜劇のようでもあり香港映画のようでもあるホドロフスキー献上の怪作。 (けにろん)[投票(1)]