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袋のうさぎさんのお気に入りコメント(2/23)

ブルータル・ジャスティス(2018/米=カナダ)★4 顛末語りの根底にあると思われる社会観が少し煙たい(※)ものの、面白い。グダグダな喋りの緩さ、おかしさと呵責ないアクションの緩急の「間」による翻弄。片頬だけ上げて皮肉に嗤う「たちの悪い冗談」としての人生。タランティーノコーエンの後に来たるべくして来た象徴的なアメリカ映画。覆面二人の異様な迫力とカラッカラに乾いたブラックユーモアがたまらない。撮影も相当いい。 [review] (DSCH)[投票(3)]
ブルータル・ジャスティス(2018/米=カナダ)★4 ちょっと長尺過ぎるとは思うが、強烈に緊張感を維持する傑作犯罪映画だ。例えば、銃撃が全部簡潔だ。間延びした演出は行われない。 [review] (ゑぎ)[投票(4)]
高い標的(1951/米)★4 駅に入る汽車の俯瞰がタイトルバック。クレジットは『スター・ウォーズ』の出だしのように、下から上へ文字が流れる。NYからワシントンD.C.へ向かう列車が舞台。本作は、まずは列車映画として、たいへん見事な出来なのだ。 [review] (ゑぎ)[投票(1)]
マリグナント 狂暴な悪夢(2021/米)★3 全体に楽しく見られるホラー犯罪ミステリー。と、いったんジャンルを書いてみたものの、ほとんどホラーとは云えないんじゃないかと思う。 [review] (ゑぎ)[投票(2)]
パンチドランク・ラブ(2002/米)★3 リアルな姉弟物語としてかなりいけてる。恋愛の部分に関しては、 [review] (ボイス母)[投票(2)]
プリズナーズ・オブ・ゴーストランド(2021/米)★2 日本人園子温が今更のゲイシャ・ヤクザ・サムライな西洋フィルターを通した不思議の国ニッポンイズムを批評精神なく出してきたことに失望。物語を語ることやアクションを魅せることに何の才覚もないことを今更に露呈した。原発ネタが輪をかけて侘しい。 (けにろん)[投票(2)]
トムボーイ(2011/仏)★5 赤ん坊と当てっこクイズ。世界は君に微笑んでいるんだよ。 [review] (ペペロンチーノ)[投票(2)]
トムボーイ(2011/仏)★4 少女ロール(ゾエ・エラン)は自分に正直になるために友だちの輪の中で嘘をつく。いや、もう少し正確に言うなら嘘をついている相手は友だちではなく両親だ。もっと言えば、それは彼女にとって嘘ではないのだ。少女は、まだその矛盾に気づいていないようだ。 [review] (ぽんしゅう)[投票(1)]
ウェンディ&ルーシー(2008/米)★5 何故そうなったかへの言及は一切ない。どうにか凌いできた日々も何時かはインケツに転じ、それでも又凌いでいくしかない。そのことへの深い共感があるだけ。それでも彼女を取り巻く世界は落ち着きのある色彩と奥行きのある陰影に満ちて彼女は肯定されている。 (けにろん)[投票(2)]
カンウォンドのチカラ(1998/韓国)★5 1泊2日の同性たちとの景勝地行で得るものなどなく心の傷を抉り合うのが関の山だったり。その不毛から目を背けて生きるのが人の営為だとばかりのホン・サンス節だが、凡俗な日常に時に差し挟まれる非日常が更なる業苦を垣間見せる。男と女はそんなもん。 (けにろん)[投票(1)]
都会の女(1930/米)★5 これも凄い凄い。完全無欠の超絶構図だらけ。もう冒頭の、汽車の中に座っているチャールズ・ファレルの美しい構図で、既にノックアウトされてしまう。シカゴに場面が移ってからのカフェのシーンは、アクション繋ぎの連続だ。 [review] (ゑぎ)[投票(3)]
リバー・オブ・グラス(1994/米)★4 主要登場人物は3人。主人公のコージー、リサ・ボウマンのナレーションで、彼女の過去が紹介される。産まれた病院の絵。子供の頃の写真。10歳の時に蒸発した母親の思い出。バスタブに浸かり、胸をさらけ出すコージー。 [review] (ゑぎ)[投票(2)]
オールド・ジョイ(2006/米)★4 学生時代の友人であるマークとカートと、犬のルーシーが、山奥の温泉に浸かりに行くだけの映画。二日間のお話。 [review] (ゑぎ)[投票(2)]
逃げた女(2020/韓国)★4 お気に入りのホン・サンスの新作だ。何気なくただ映像だけを見ていると、普通の、夫の出張中に3人の友人を訪ねるロードムービーになってしまう。何か不思議な映画だけどこれがベルリンの監督賞?と思ってしまう人もいるに違いない。 [review] (セント)[投票(2)]
ノマドランド(2020/米)★4 ファーン(フランシス・マクドーナンド)は、完全に私です。僕です。でも、いや、ちょっと違うところもあるかな。 [review] (capricorn1)[投票(5)]
ロシュフォールの恋人たち(1967/仏)★4 導入、至極当然のように、極めてシームレスに群舞が始まる。というより、既に映画が始まるはるか前から、群舞は始まっていたのだ。人が、というより「世界」が、フレームの外でも踊っている。一片のペシミズムも曇りも濁りもない、ただただ世界に広がる幸福を映す試み。まるで世界が笑いかけているかのよう。 [review] (DSCH)[投票(7)]
市民ケーン(1941/米)★4 ケーンの死後、ニュース映像(風)に仕立てたプロットが延々続くのにまず度肝を抜かれた。以降、そのニュースを否定することが本作の目的となる。事実だと思おうとしていること、すなわちすべての“既成”を覆すためにこの物語(映画)はあるのです、と宣言するのだ。 [review] (ぽんしゅう)[投票(4)]
見知らぬ乗客(1951/米)★4 交換殺人のアイディアはフレドリック・ブラウンの同名小説(‘61)だと思っていたが、P・ハイスミスなんだね。R・ウォーカーの甘いマスクはナポレオン・ソロのロバート・ボーンに似ている。そう、L・G・キャロルは同ドラマのウェーバリー局長(?)ではないか。 [review] (KEI)[投票(1)]
テッド・バンディ(2019/米)★4 変態臭を排し変態を描く試みが接見室での硝子文字に収斂される。トリックスターの生成過程に触れず、其奴らは唯そこに存在するのだという諦観。捏造された世界で生きてきた彼女が再生するには知るという通過儀礼が不可欠の要件だった。その1点突破が鮮やか。 (けにろん)[投票(1)]
別離(2011/イラン)★4 日常はほ守らなければならないもので溢れているということ。つまり「真実を隠す」ことについての物語だ。家族のなかに介護、教育、宗教、経済格差といった価値要素を重層的に配置した脚本と、そこで起きる齟齬をたたみかけるように織り込んでゆく演出がみごと。 [review] (ぽんしゅう)[投票(6)]