★4 | 厳密な構図のロングテイクが濃密な時間を描き出し、突発するアクションシーンに物語が躍動する。そして「写真撮影」が映画を切断しつつ持続させる。「写真」の一点において、ここでホウ・シャオシェンは小津の記憶を受け継ぎ、エドワード・ヤンと共鳴している。トニー・レオンの佇まいも忘れがたい。傑作。 (3819695) | [投票] |
★5 | 当時の映画界を揺るがしたであろう巨大地震のような傑作だ。暗い青灰色を基調にした静謐な背景の中で女達の着衣や電飾看板の桃、朱、紅、橙が目にしみるように美しい。内容の凄惨さとの際立った対位法。アジア社会の家族崩壊の過程を描いた映画としてアメリカのコルレオーネ家のそれと拮抗しうる。 (ジェリー) | [投票(1)] |
★4 | 確かに、シャオシェンらしい定点的な撮影が目立つ。例えば、診療所のロビーにカメラを置き、玄関から表を撮ったカットや、朝鮮楼などの飲み屋が並ぶ、斜面の山側から撮ったカット。 [review] (ゑぎ) | [投票] |
★5 | 台湾の歴史を意外と知らない私たち日本人には、隣国の人たちの涙、怒り、優しさ、そして何よりもたくましい愛を激動の映像を通して垣間見た。不思議な映画だ。 (セント) | [投票] |
★5 | この映画があって本当によかった。ひとつ大きな見落としをするところだった。 [review] (tomcot) | [投票(1)] |
★4 | 兵士として戦地から帰還することなく、反乱分子として政府から弾圧され、ヤクザ者として利権対立の中で、障害者として負い目をいだき、家長として一家存続の危機の中、傷つき、果て続ける男たち。ここで描かれる敗北し続ける男たちとは正に台湾そのものなのだ。 [review] (ぽんしゅう) | [投票(2)] |
★5 | その運命の悲哀に酔いしれるだけではなく、いつか、背景もきっちり理解できるようになりたい。 (tredair) | [投票(1)] |
★5 | あくまで家族の日常の生活、文化、行事、事件から綴る台湾の歴史。 [review] (くたー) | [投票(3)] |
★4 | カメラを不必要に動かさず、一定の場所からの空間の切り取りに徹することで「出来事」そのものを観客に体感させる。いわゆる「映画的」な演出を無効化する演出。映画史が更新された瞬間の記録である。 (赤い戦車) | [投票] |
★3 | 俺は退屈。ヨメは怒る。 [review] (ペペロンチーノ) | [投票(3)] |
★4 | 評価が決定的になった侯孝賢が己れの手法に絡め取られたような窮屈さを感じる。同じ構図で再三出てくる坂道のクドさや、いかにもオリエンタル情緒な立川直樹の過剰音楽のうざさ。『恋恋風塵』と相似とは言え4男絡みの挿話の詩情は素晴らしいのだが。 (けにろん) | [投票] |