寒山拾得さんのコメント: 点数順
扉の影の秘密(1948/米) | 宿屋で化粧鏡に向かうジョーン・ベネットのショットが極上。しかし凄いのは何とここだけ。 [review] | [投票] | |
おとし穴(1962/日) | どこが新しいと誤解されたのか不明な過去の遺産のつまみ食い [review] | [投票] | |
炎のごとく(1981/日) | ときに斬新な映像が刺激的だが総じては必殺シリーズに近接、グロい安描写やヘロヘロした音楽と相俟って時代は80年代と諦めざるを得ない残念作。 [review] | [投票] | |
黒木太郎の愛と冒険(1977/日) | 冒頭の伴淳からもう終始テンパった怒りの森崎テンコ盛りで、さすがにやり過ぎ。起承転結のドラマを心底見飽きた人向け。 [review] | [投票] | |
日本の首領 完結編(1978/日) | 佐分利信不調につき出番少なく焦点がボケている。制作延期すべきだっただろう。政治裏面史がフィクションに走っているのも金子信雄の出番が少ないのも面白くない。 [review] | [投票] | |
さまよう刃(2014/韓国) | 『わらの犬』のバリエーション。実に胡散臭い。 [review] | [投票] | |
配達されない三通の手紙(1979/日) | 謎かけの浮遊感はとてもいいのだが収束は謎解きもパッションも凡。神崎・渡瀬の関係は何だったのだろう。推理映画は出自を追いかけていったい何回北海道に行くのだろう。 [review] | [投票] | |
ダウンタウン・ヒーローズ(1988/日) | 焦点の定まらぬ凡人の回顧譚。すまけいの講義は魅力的だがお飾りに留まる。渥美清の寸劇のみ愉しい。大人が魅力ない子供劇は退屈という当たり前な感想。 | [投票] | |
虹をつかむ男 南国奮斗篇(1997/日) | 松坂慶子登場で更に話が散漫になる辺り、後期寅さんの退屈の法則が退屈に繰り返され、映画愛のテーマも虹とともに消え去る。 [review] | [投票] | |
ゴンドラ(1987/日) | 題材やタッチから佐々木昭一郎が連想され、掴みのゴンドラなどいい感じなのだけど長続きしない。精神描写の画も音も古臭い技法が煩くていけない。 [review] | [投票] | |
秋刀魚の味(1962/日) | 自己模倣の縮小再生産。酒呑んでいるシーンが2時間中1時間はあるのではないか。 [review] | [投票] | |
生きてゐる孫六(1943/日) | 映画としてはとても巧いのだが、話が話だけになんともはや。復古思想ファン必見。 [review] | [投票] | |
復讐の歌が聞える(1968/日) | ニヒルの徹底の志向は判るが淡泊に過ぎてパッションが見当たらず、ノアールの通念の寄せ集めに終わる。盛り上がらんなあ、風呂場軟禁とか何で途中で止めちゃうのよ。 | [投票] | |
スリ(2000/日) | 相関物の欠如した空疎な70年代アウトローの顛末譚をなぜこの時点で黒木が採用するのか不明。芝居巧者を林立させるだけで何も統御できず、ただ安っぽいロマンが垂れ流されるばかり。ブレッソンが観たらどう思うだろう。 | [投票] | |
アブラハム渓谷(1993/仏=ポルトガル=スイス) | 女優と撮影がいいので退屈はしないが、年寄りの胡乱な繰り言を3時間聞き続けるのは拷問。俗物な貴族趣味で現代を無理矢理描いて見事になんにも出てこない。ただラストは鮮やか。 | [投票] | |
時代屋の女房(1983/日) | 森崎に村松など水と油。妙に閉塞的で猫目線も馬も撮れていないし、夏目の二役も意味不明だし、大坂の件も味がない。残念だった沖田浩之のその後を暗示するような役柄も勘弁してほしい。 | [投票] | |
言の葉の庭(2013/日) | 大風呂敷なタイトルが虚しい余りにも平凡な物語とテレンス・マリックのパクリの風景描写。高校生は無料の公園に行きなさい。眉毛も剃らないように。 | [投票] | |
男はつらいよ 寅次郎純情詩集(1976/日) | これでは寅がただの色情魔ではないか。 [review] | [投票] | |
監獄ロック(1957/米) | 方位の定まらぬ感情のさや当ての羅列が猛獣の観察記録を想わせるが、それがロックだ! という批評性は芥子粒ほどもない。『ユー・ガッタ・チャンス』はこの元祖の模写としては優れているというどうでもいい発見がある。ただパフォーマンスは感動的。 | [投票] | |
女の一生(1967/日) | モーパッサンの名作が昼メロのクリシェ連発から成る奥様向けメロドラマに。映画の質に拘らないのなら話は引っ張るほど面白い訳で、このタイプがテレビに駆逐された理由がよく判る型通りの凡作。 [review] | [投票] |