寒山拾得さんのコメント: 点数順
ひとりぼっちの青春(1969/米) | 売れない俳優の悲劇としてみれば納得させられるものがある。床に撒かれるチップを拾う姿などみると、俳優ってたいへんな商売だと思う。ロス五輪のアンデルセンも思い出した。観客の集団心理は残酷なものだ。 [review] | [投票] | |
たのしい知識(1969/仏) | とてもファッショナブルな美男美女の寸劇によるマオイズムへのオルグ。本作のいつもにも増して韜晦の激しい情報の洪水から「ブルジョア的でないマオイズム」を学ぶには、百篇ほど繰り返し観る必要がありそうだ。観客をやっつけようとする挑発の映画。 | [投票] | |
グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち(1997/米) | 可もなく不可もなく。あんな人情味のあるカウンセラーならいいなと思わせるところは、精神分析流行りのアメリカでは意味のあることなのかも知れない。 [review] | [投票] | |
魔人ドラキュラ(1931/米) | 「みんな吸血鬼など迷信と信じている。そこが吸血鬼の付け入る隙なのだ」という説明に妙に納得してしまった。ドワイト・フライの熱演はグロいが、全体に『フリークス』の監督とは思えない穏やかな演出。ドライヤーには遠く及ばない。 [review] | [投票] | |
丹下左膳(1952/日) | 阪東妻三郎と淡島千景が夫婦役、悪かろうはずがない。阪妻が畳に寝転がり淡島が三味を撫でるだけで、画面はとてつもなく充実している。親和力というオーラが飛び交うのが殆ど見えるようだ。その他豪華キャストの出入りが煩い。ふたりだけに的を絞ればいい作品になっただろうに。 | [投票] | |
グッドバイ(1949/日) | 自虐的なコメディから太宰印を丁寧に除いているのは、事件への配慮からなのだろうか。それでもグッドバイと去り続ける森雅之の背中をみると、物語と関係のない衝撃を覚える。事情抜きなら、屑屋から令嬢まで凸ちゃん七変化を愉しむ他愛ない作品。彼女はこの頃が一番美しい。 | [投票] | |
スリランカの愛と別れ(1976/日) | 散漫な作品であるが、それでもスリランカの結婚する貧しい少女や路傍の少年に投げかける視線は、木下らしく情愛に満ちている。かつてその立ち位置にあった凸ちゃんがホテル住まいの大金持ちという設定は、皮肉なものだと思う。 | [投票] | |
心の旅路(1942/米) | 冒頭メルベリーと中盤リヴァプールの街頭、騒然と入り乱れる群衆を斜め上から捉える移動撮影でもって、薄れる記憶を表現して見事。あとはグリア・ガーソンの多芸さが見所か。 | [投票] | |
くりいむレモン(2004/日) | どの空も美しい。CGも入っているのだろうか。空の美しさばかりが記憶に残る。山下・向井の「間抜け」というテーマと、企画との刷り合わせがどうにも上手くいかなかった過渡期の作品、ということか。 | [投票] | |
ショーガール(1995/米) | ここでのエリザベス・バークレーはジェニファー・ビールスに何となく似ていて、12年後の『フラッシュダンス』として観れば興の湧く作品だった。 | [投票] | |
キートンの大列車追跡(1926/米) | ドタバタというよりもアクション映画。汽車の車軸を結ぶ横棒に腰掛けて上下運動に身を任す件、恋人に難題を吹っ掛けられた悩ましい心情を画面に定着させて秀逸。キートンの彼女の名前はなぜアナベル・リーなのだろう。 | [投票] | |
キートンの探偵学入門(1924/米) | 映写中の映画に入ってしまう件が有名だが、それほど面白くない。本を鵜呑みにするギャグも平凡。しかし後半のアクションはいい。歯抜けの陸橋に通りかかったバスの屋根を通過するバイクが凄い。 | [投票] | |
キートンの空中結婚(1923/米) | 自ら水牛を組み伏せてしまうフィリスの件など、ダイアン・キートンに気を遣い過ぎのウッディ・アレンの喜劇と似ている。邦題通りロマンチックかつ現実逃避。 | [投票] | |
捨小船(1923/米) | 海上で海軍の砲撃訓練の的が砕ける、その砕け具合が凄まじい。すべては徒労という印象。 | [投票] | |
電気屋敷(1922/米) | エレベータのドタバタと、自動ドアに首を挟まれる件が印象的。オール電化の悪夢と云うべきか。 | [投票] | |
猟奇的な彼女(2001/韓国) | チョン・ジヒョンの繰り出すパンチに、『淑女は何を忘れたか』における桑野通子の、斎藤達雄に喰らわせる右フックの幻影をみた。テレビドラマみたいな演出にあの痛快なショットは望むべくもないが、男気ある女優の嫌味のない奔放さは愉しい。 [review] | [投票] | |
天然コケッコー(2007/日) | 付き合う相手が限られる貧しい関係のミスマッチを渡辺あやは描こうとしたに違いないが [review] | [投票] | |
オーケストラ!(2009/仏) | よくある直球勝負の感動ものとして上出来。ソ連ネタのコメディは笑える。フランス共産党も戯画化されているが、ほとんどあんなものだったらしく、勉強になった。 [review] | [投票] | |
嘆きのテレーズ(1952/仏=伊) | マザコンの旦那とその母の造形のエゲツなさが印象的。いい大人が馬鹿なゲームしている辺り、白痴風が吹きまくっている。この母親の執念も凄い。脇役をみるべき作品。 | [投票] | |
宮本武蔵・二刀流開眼(1963/日) | 周辺人物の説明が多いインタールード [review] | [投票] |