寒山拾得さんのコメント: 更新順
透明人間(1933/米) | ただ観ているだけで愉しいのだが、この愉しさは意味の発見と主題との擦り合わせが意識されるもので、ノンセンスとは別物なのが興味深い。 [review] | [投票(1)] | |
クルックリン(1994/米) | 口汚くて喧嘩好きで快活なタッチ。ブルックリンの『岸和田少年愚連隊』みたいな『思春期』。この娘をみんな大好きになるだろう。 [review] | [投票] | |
ジャングル・フィーバー(1991/米) | 冒頭の殆どスポーツのようなセックス、小学校の娘も承知済み、みたいな開けっ広げで全編通される様に唖然とさせられる。映画が云いたいのはこのスタンスの全肯定に違いない。 [review] | [投票] | |
眠りの館(1948/米) | ヒッチ、ラングの影響下にある神経症的作品で、本家に伍する見事なもの。目が覚めたら汽車が目前に迫ってきていた、という冒頭からして素晴らしい。そりゃ飛び上がるわな。 [review] | [投票] | |
リトル・ショップ・オブ・ホラーズ(1960/米) | アメリカの大衆ギャグコメディの典型という感じで、なぜこうも残酷を志向するのだろう。ハエジゴクなるサボテンを提供した日本人庭師は罪深く、劇伴の木琴は徹底的に間抜けである。 [review] | [投票] | |
義兄弟(2010/韓国) | 東西冷戦スパイものの佳作。このジャンルのリアルがいまだに継続する不幸が痛切に想われる(含『蘇る金狼』のネタバレ)。 [review] | [投票(1)] | |
わが道(1974/日) | 邦画に貧乏噺は多いが生活保護や行旅病人を追いかける映画は珍しい。新藤が撮りたかったのは貧困と制度の関係なんだろう。 [review] | [投票] | |
地の果てまで(1953/日) | ソーニャは久我美子、マルメラードフは青山杉作で高利貸は上田吉二郎!。ギコチない「罪と罰」だが収束は素晴らしい。ソーニャに1点加点。 [review] | [投票] | |
恐怖の精神病院(1946/米) | フーコー「狂気の歴史」を読み返したくなる精神病院の実態暴露もので『カッコウの巣の上で』に影響を与えたらしい。不真面目な邦題は本邦のレベルが問われるんじゃないのか。いくらハマープロでも。 [review] | [投票] | |
渚にて(1959/米) | レティサンスの古典的名作でとても面白いのだが、セレクトされた逸話がいいものだったかは微妙だろう。ラブロマンスばかり描かれる訳で、それが三態も必要だっただろうか。 [review] | [投票(1)] | |
ヒーローショー(2010/日) | 井筒は何で素人で撮るのがこんなに上手いのだろう。練られたホンも上等でいいブラックジョーク満載。真夜中にクルマで仇を探すときの唱和「真っ黒クロスケ出ておいで」が好き。 [review] | [投票(2)] | |
サザエさんの脱線奥様(1959/日) | 本作で最強なのはタイトルバック、ダーク・ダックスの脱線奥様の歌に江利チエミがスネア叩きながら入れる茶々。何て愉しいんだろう。封切時の同時上映が『宇宙大戦争』とは何という東宝カオスだろう。 [review] | [投票] | |
サザエさんの結婚(1959/日) | とつぜん真面目になる釜足、虹子、チエミにシンミリ、続く雪村いづみとダーク・ダックスの歌にホロリとしてしまった。嗚呼美しき哉結婚喜劇。 [review] | [投票] | |
サザエさんの婚約旅行(1958/日) | 浪花千栄子とアチャコ夫婦のギャグが多過ぎるのだ。ときどき面白いがどうでもよろしい。もっと江利チエミのコメディが見たいのである。そも婚約旅行とは何なのだ。 [review] | [投票] | |
サザエさんの青春(1957/日) | カラーになった第3作も好調。行楽に忘れられ清川虹子の名前を忘れる藤原釜足が素晴らしく、カラーになってもワカメだと云う理由だけでハレンチなミニスカートをはく松島トモ子が素晴らしい。 [review] | [投票] | |
ひばり・チエミの弥次喜多道中(1962/日) | モブシーンやダンスシーンが賑やかなのだがバストショットで追いかける画を頻発するものだから面白味に欠ける。ギャグはドリフ程度。陽気で憎めない作品ではある。 [review] | [投票] | |
石内尋常高等小学校 花は散れども(2008/日) | 言語障害をおして喋りまくる柄本明の造形に怒気迫るものがあり素晴らしい。彼の半生にもっと密着してほしかった。 [review] | [投票] | |
蝿男の恐怖(1958/米) | SFらしい理詰めの論法が「想定外」に展開して気の毒な夫婦の話になり、気の毒が過ぎるように見えるがしかし、キリスト教圏ではこれは大罪なのだろう。 [review] | [投票] | |
クロッカーズ(1995/米) | 「世の中セックスと暴力さ」と「勉強ができるのはダサいか」の間の世界。真面目な映画だ。 [review] | [投票] | |
この首一万石(1963/日) | ああなるほどと腑には落ちる巧みなホンだがアイディア先行のコントに近くそれ以上ではない。もうひとつの深刻さが不足しているのではなかろうか。 [review] | [投票] |