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水那岐さんのコメント: 更新順

★3太平洋のかつぎ屋(1961/日)チキンランや殴り合いで育まれる国際的「番長」式友情の世界。宍戸錠は外人たちに見せ場を取られっぱなし。マジな話、居候の混血児「タロウ」にもスポットを当てて欲しかったが…。特撮はちょっとお粗末な出来だった。[投票]
★5キッチン(1989/日)清純な乙女を演じている娘。理解ある友人を演じている若者。包容力のある母親を演じている男。彼らの幸福を象徴するキッチンはさながら危うげな砂の城。それが崩壊したとき、彼らが戻るべきほんとうの姿が見えてくる。 [review][投票(2)]
★4ざわざわ下北沢(2000/日)自分にとっては町田→新宿間の一点である町で、たった一度しか訪れていない下北沢なのだけれど、市川の目を借りて観たこの町は限りなく優しく、自分の故郷ででもあったかのような錯覚を覚える。だからこそ、この町から電車のステップを踏むヒロインの言葉は、素直に耳に響く。[投票(2)]
★4斬る(1968/日)仲代達矢はサムライ退屈男。高橋悦史にサムライ人生のくだらなさを説き続ける。しかし中村敦夫岸田森の人生には華があり浪漫がある。そこらを超越した気分にはなるなよ、仲代。 [review][投票]
★4大地の子守歌(1976/日)僅かに三年にして、濃密な何十年かの年月を生きてしまったようなおりん。野の花のように目を引くが、手折ろうとする者全てを傷つけずにはおかない娘は、原田美枝子の存在を得て初めて息を吹き込まれた。 [review][投票(2)]
★3地獄の祭典(1963/日)両目に強い酒をぶっかけて、一時的に視力を奪う拷問…知らなかった技だったが、かなり痛そうだ。それにしても、あんな格好で最果てから現われた宍戸錠が、きっちりカッコ良い活躍を見せる快感!これは余人にはマネできまい。[投票]
★3潮騒(1964/日)吉永が何がなんでも胸を隠すのは、却って想像力がかき立てられて心地よくもある。概して海女の小母さん連中の団結力が強いのも、時代ゆえか。しかし結局無難な恋愛ものしか撮れない森永健次郎作品であり、いまひとつ煮え切らない。[投票]
★4クレープ(1993/日)父親であるからこそ、年頃になるまで逢うこともなかった娘との会話は嬉しく、かつ疲れる。予定した会話がそれほど盛り上がらなかったり、思わぬ共感の対象を発見したり。それは恋よりも繊細さを求められる作業なのかもな、と子供のいない俺は思う。[投票]
★2ひかりごけ(1992/日)ひかりごけによる「光背」を、何か船長と同じ罪を犯した人間の象徴として描いているのだろうか?例えば軍国主義による殺人のそれのような…。だとすればそれは船長の行為に対する贔屓目でしかない。 [review][投票]
★1キッドナップ・ブルース(1982/日)タモリに俳優の資質がないのを逆手にとって、素のままでゲスト俳優と対談させてみたのはいいが、何を見せ、聞かせたいのかさっぱり判らない作品に出来上がってしまった。この上浅井慎平のカメラも全く冴えていないのだから、何をかいわんやである。[投票(1)]
★3海底軍艦(1963/日)下品な話で恐縮だが、ルックスが良くて、巨根で、持続時間が長くても、それだけじゃ男の値打ちは上がらないよ、と言いたくなってしまう小生なのである。 [review][投票(5)]
★2風の慕情(1970/日)石坂浩二の胡散臭さに代表されるように、全てが嘘とペテンに塗り込められたような作劇は、自分を少しも酔わせてくれない。吉永の若さ、美しさがまだ失われていなかったことが唯一の救いだった。 [review][投票]
★3拳銃無頼帖 不敵に笑う男(1960/日)「不敵に笑う男」は赤木より宍戸に相応しい言葉。これは宍戸錠の活躍を楽しむ映画だろう。そしてまだ日活の空気に馴染まないのか、吉永がお人形のような演技しか見せられなかったのが残念。[投票]
★1グジラ(1998/米)話のタネに観ようとしたがとんでもない愚作。エメリッヒの『ゴジラ』はおろか、『プルガサリ』すら大傑作に見えてくる。ゲテモノ映画がお好きな方はどうぞ。 [review][投票(1)]
★2あいつと私(1961/日)ブルジョアジーのあからさまな愉しみ、と言うか、恥知らずな愉しみと言ったものか…。 [review][投票]
★4東京兄妹(1994/日)こういう何も起こらない、小津の物真似みたいな映画って嫌いな筈なんだが、市川はいつも「いい音楽」に乗せて「いい風景」を見せてくれる。俺は下町生まれだからこんな映像に凝縮された風景には滅法弱い。締めくくりの転機もどこか優しい。だから市川の映画はやめられない。[投票(2)]
★4戦国野郎(1963/日)部隊からつかず離れず、胸に一物の佐藤允が痛快丸齧り、何ともいい味。マジメ人間の枠から離れられない加山よりはヒーローに欲しい人材なのだが…まあ、話の都合上仕方ないか。星由里子水野久美とも烈婦ぶりが勇ましく、そしてちょっとした仕草がたまらなく可愛い。[投票(1)]
★3人間魚雷出撃す(1956/日)裕次郎はまだ大根。これから死にに向かう男をまったく演じきれていない。その点では死に時を外して泣き叫ぶ長門裕之のほうが格段に上手い。 [review][投票]
★4白いカラス(2003/米)この役の老年期を演じるのがアンソニー・ホプキンスであるのはいいとして、青年時代を当然演じるべきだったスーパースターがいる、と感じたのは自分だけではあるまいな。 [review][投票(2)]
★4肉弾(1968/日)ひとりの気弱なネズミ男が、「死に甲斐」を求めて彷徨するということ。ネズミは可愛い「ウサギ」を抱いて、やっとオレは死ねる、と確信する。…これは砂浜と海に展開されるチープ極まりない悲喜劇だ。本当のものは何でデタラメなのは何か、知っているのはお天道様だけだ。 [review][投票(2)]