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水那岐さんのコメント: 更新順

★3オペレッタ狸御殿(2004/日)ポワトリン』の神様、『狸御殿』を撮る!?アートフィルムとしては陳腐でチープでも、日曜朝9時の子供向けドラマと思えば、とてつもなく豪華な一作である。 [review][投票(5)]
★3ある日わたしは(1959/日)水野久美の小悪魔ぶりが最高だが、全体的には古風な貞操観で物語が停滞し、ちょっとスローペースな印象を受ける。これは演出のせいではなく、石坂洋次郎の風化した原作ゆえでもあり、またそれ以上に上原美佐のエンドレス棒読みの為せる業である。[投票(2)]
★5大学の山賊たち(1960/日)スキーブームに乗っかった企画とは思えない良質のサスペンス・コメディ。山賊たちやOLたちの描き分けも見事だが、山荘の未亡人越路吹雪と夫の幽霊の何事にも動じないゴーイング・マイウェイぶりは思い切り周囲のキャラを食っている。「ほのぼの来ちゃう」という意味不明のワードはツボ。サスペンスを盛り上げては弛緩させるドラマの操縦法も絶品。[投票(1)]
★3結婚のすべて(1958/日)微笑ましくも懐かしさのただよう男女恋愛論が満載。こうまで愉しく議論が日常に溶け込んでいた時代はないだろう。現在なら野暮呼ばわりされるのは必至。[投票(1)]
★3若い娘たち(1958/日)全盛期の雪村いづみはこの程度の魅力だったのかといささか意外。知性派の水野久美に較べたら二段も三段も劣る。やはり喜八は年頃の娘の描写は苦手か。妹役笹るみ子の口癖、「すっげえ」は何とも可愛らしいが(いや、今の若いコが言っても可愛さもクソもないんだが)。同じ原作なら吉永小百合の『こんにちわ20才』をやはり推したい。[投票]
★4赤毛(1969/日)集団における三船の正しい役回りと言えば、「バカ大将」。それも誰もついて来ない哀しい大将である。連合艦隊司令長官などに祭り上げられた日には、部下がヒドイ目にあうのは実証済みだ。そして喜八が彼の上におく唯一無二の存在。 [review][投票(2)]
★3拳銃無頼帖 電光石火の男(1960/日)ウェイトレスのセッちゃん(小百合)が可愛い。はじめての日活アクション映画である彼女だが、恋愛関係にあるチンピラを赤ん坊扱いにし、キスをリードするなど精一杯背伸びしている姿は何ともいじらしい。赤木はもう少し拳銃使いなさい、『拳銃無頼帖』なんだから。[投票(1)]
★2雲のむこう、約束の場所(2004/日)いわゆる「童貞力」アニメ。総てに満遍なく手を入れる監督の執念には頭が下がるけれど、プラトニックなふたりの関係と一触即発の国家間の関係を等価値に描くなどとは、およそ成人男子の発想とも思えない。…本音を言えば、『ガンダムSEEDディスティニー』みたいな無個性な絵は思い切り否定したい。 [review][投票(2)]
★4吶喊(1975/日)んだなや、イグサ(戦)のおんもしれェトゴロさゆうたら、砲弾ビュンビュン飛んでくるトゴロでオナゴの柔肌さ抱いで、オノレの縮こまったキンダマに未来のワラシ子さたっぶり充填されでるのを実感するコドだっちゃね〜。嘘だ思うならやっで見れ、このホデナスがァ。[投票]
★2讃歌(1972/日)そもそも乙羽信子へのインタビューと、彼女の解説がなぜ必要なのだろう。ドラマは若いふたりのエロチシズムを中心に進むべきなのに…。 [review][投票]
★3ミリオンダラー・ベイビー(2004/米)ヒラリー・スワンクが文字通り体当たりの演技を見せる。これがイーストウッドのトレーナーとともに、おのれの才覚とガッツで成り上がってゆく物語…であった筈が、「シンプルなラブストーリー」へと道を曲がり始め、挙句の果ては…。これは気持ちよく観られない作品に成り果ててしまった。 [review][投票(3)]
★3キングダム・オブ・ヘブン(2005/米)西欧の歴史的暴挙のひとつであり、なおかつハリウッドの保守派映画人がいつかは撮りたい、と一度は願うファクト…十字軍。『グラディエーター』で歴史を凡庸に描き出したリドリー・スコットは、やはりこれを文句のつけがたい凡作に仕上げた。 [review][投票(3)]
★2NIN×NIN忍者ハットリくん ザ・ムービー(2004/日)ハットリくんがヒーローとしての活躍を全く見せていない。これは致命的な問題点ではなかろうか?この話が健一中心に描かれるのは、『鉄人28号』で正太郎しか描かれていないのとは全く意味合いが異なるのだ。 [review][投票(4)]
★2月のあかり(2002/日)余計な人物がいる、と、ほとんど最後まで思わされ続けてしまった。 [review][投票(1)]
★4サン・ロレンツォの夜(1982/伊)戦争というと、今の日本人は大量爆撃を思い浮かべるのかもしれない。家や村で家族が殺された経験のある者はごく僅かだろう。むしろ隣人が信じられる世の中であってほしい。顔の判らない人間に殺されるより見知った者、言葉が通じ合う者に殺される現実のほうがより辛い。 [review][投票]
★4飢餓海峡(1965/日)この物語のツボは、左幸子伴淳の限りない人間臭さをも食い物にした、三國連太郎の臆病な怪物性に尽きるのではないか。 [review][投票(6)]
★5春夏秋冬そして春(2003/独=韓国)キリスト者、キム・ギドクの描く仏僧の一生は、やはり彼なりのスタンスから産み出される哲学に貫かれている。小坊主に背負わされた「原罪」は、その後彼が重ねてゆく行動への道標となり、それに対する老僧の「許し」は仏の慈悲であると同時に、イエスの許しとも繋がる。 [review][投票(6)]
★4サラーム・ボンベイ!(1988/英=インド=仏)世界最悪の都に生きる「不幸」。でも主人公は、それを不幸と感じない。売春、麻薬、窃盗、殺人、総てそこらへんに転がっている。親を頼ることが許されない以上、正義の規範はつねにおのれの腹の内だ。主人公は地雷原をスキップする毎日を強いられているが、間違っても俺たちの涙なぞ彼は必要としていない。[投票]
★2白い風船(1995/イラン)知らない大人とは口をきいてはいけない事は知っていても、自分のために協力してくれた人に感謝する事は知らない子供。それがイランのお国柄かもしれないけれど、純粋日本人の俺には可愛いとも健気とも思われません。[投票]
★3ペッピーノの百歩(2000/伊)ルイジ・ロ・カーショはかなりいい役者であるだけに、主人公の役作りをもっと深く掘り下げてやって欲しかった。実話ゆえに限界はあるのだろうが、これでは甘っちょろいお坊ちゃんの反逆だ。彼の苦悩や怒りはこんなものでは済まなかった筈だ。[投票]