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ぽんしゅうのコメント************

★4EUREKA(2000/日)一度、止まってしまった振り子は、自らの力でふたたび動き出すことはない。日常がフリーズし時の流れが止まった者たちも同じ。そんななか、空回りという運動を続けていた沢井(役所広司)が恐る恐る開始した横移動が、ついには昇華し天へと飛翔する空撮は圧巻。[投票]
★3近頃なぜかチャールストン(1981/日)戦後23年目の傑作『肉弾』から13年目。’81年、岡本喜八は何に不安を感じていたか? [review][投票(1)]
★4この国の空(2015/日)男と子供が消え精気をなくした街に降りそそぐ爆弾は、とどめを刺すように残された女を焼き尽くす。二階堂ふみの抑揚のない女言葉の口跡が諦観の日常に艶めかしく響く。抑圧された生命の証であるエロスが、生き物が生き続ける欲望となって暴発するのは必然。 [review][投票(4)]
★4ほかげ(2023/日)ブラックホールの底から絞り出されるような女(趣里)の声音は希望を絶たれた怨念の響きのようだ。飽和点に達した怒りを抱えた男(森山未來)の呆けた彷徨は虚無と紙一重。澄んだ瞳でそんな惨状を見つめる少年(塚尾桜雅)の心には何が映っているのだろう。 [review][投票(1)]
★5ウィーアーリトルゾンビーズ(2018/日)画も音もひっくるめて過剰かつ断片的なおぼつかなさが思春期の心象を象徴する。とは言え、おもちゃ箱をひっくり返しながらも“希望”に向かう姿勢に地に足の着いた骨太さがあるのは、ディフォルメしつつも現実に対して嘘をつかない誠実さが底流にあるからだろう。 [review][投票(3)]
★4ひみつの花園(1997/日)“生きる”ということにおいて“目的”は、ただの通過点にしかすぎない。充実感の数は目的を成し遂げた数。その積み重ねが生きる幸せ。[投票(5)]
★4朝が来る(2020/日)諦めていた“もの”を手に入れた者と、手に入れた“もの”を失う者。互いの「幸福」という道理の末に生じた心情の移ろいが“風と光と海”の揺らぎをモチーフに綴られる。引き継がれた“もの”とは「幸福」ではなく、境遇を超えた共通の「思い」だという気づき。 [review][投票(1)]
★2ヴィタール(2004/日)思想ではなく状況を見せることにかけては天才的手腕を誇る塚本晋也だが、前作『六月の蛇』あたりからの妙に大人ぶった状況の辻褄合せが、彼の思想のなさを際立たせるという悲惨な結果を生んでいる。最たるは、エロスもタナトスも感じない南の島でのダンス。[投票(1)]
★3東京日和(1997/日)周防のはみ出しシャツ、中島みゆきの人形コスプレ、森田芳光のビン底メガネ。これがあるから、単純なフォトジェニック映画にならなっかた。[投票(2)]
★3東南角部屋二階の女(2008/日)お行儀の良い人畜無害な映画だ。「今どきの若者は・・・」な話しを、先人の文法で、今どきの若者がなぞってみても意味はない。香川、高橋世代に今更「何か」を見つけるなどという発想が、脚本、演出デビューコンビの選択としては貧困で、手垢にまみれてうそ臭い。[投票]
★5草の響き(2021/日)狂ったように走るのは狂わないようにするため。自嘲的に吐き捨てる男(東出昌大)は周りの世界とかかわるすべを見失っており、自分のことしか見えていないようで実は自分のことすら見えなくなっている。進むことが逃げるこになった男のゴールを思うと胸が痛む。 [review][投票(2)]
★4身も心も(1997/日)「俺が、私が」ではなく「お前が、あなたが」と言うのが、全共闘世代の男と女の会話だといったら言い過ぎだろうか。その会話はいつも互いを思いやる優しさと、未熟で手前勝手な残酷さの狭間を行きつ戻りつしながら迷い彷徨っている。 [review][投票(1)]
★4パイナップル・ツアーズ(1992/日)沖縄の本土復帰20年の1992年公開作で同50年の今年(2022)再公開ということだそうだ。琉球大映研出身の当時20代の監督たちによる沖縄発のオムニバス。通底するテーマは「観光開発」か「自然保護」かのせめぎ合い。島の有名人たちが演じる活劇のトーンはすこぶる能天気。 [review][投票]
★5ジャズ大名(1986/日)東から西へ人が通り抜けても、左から右へ思いが流れて行っても生まれるのは対立だけです。天守閣のてっぺんと地下牢のどん底が交じり合ったときに次が生まれるのです。それは、理屈ではなく肉体のリズムなのです。岡本喜八はそう言っているのです。[投票(2)]
★3酔いがさめたら、うちに帰ろう。(2010/日)いくら悲惨な状況を嘆いたところで痛みが解消される分けではない。悲惨との向き合い方を心得た女(永作博美)が見せる「ゆとり」の裏に隠された痛みに対する慣れの凄み。妻もまた夫同様、ままならぬ人生引き受ける。それは愛情を超越した達観と紙一重の諦観。[投票]
★3ICHI(2008/日)憂いをたたえ、虚空を見据える綾瀬はるかの美しさに、ニューヒロイン誕生の予感が漂うも、その美はあくまで綾瀬自身のそれでしかなく、人斬り離れ瞽女の狂気や悲哀の表出として物語に定着しない。単調な脚本と力点のずれた演出が犯した罪は邦画界にとって重い。 [review][投票(5)]
★4KT(2002/日=韓国)“息づまる”映画を久しぶりに観た。情念や情熱といったウエットな感覚ではなく、ドライな確固たる思いがぶつかり合い“あの時代”を再現する。隙のないカメラアイ、的確な音響表現が秀逸。今まで、このジャンルの邦画には無かった感覚。 [review][投票(8)]
★3禅と骨(2016/日)「禅」が生きながら達する無我ならば、「骨」は人生の最期の最後に残った未練の塊(カタチ)なのだ。この多才な奇僧にとって“ものごとを成す”という行為は、すべて未練を断つための無意識の欲求だったようで、映画制作への尋常ならざるこだわりもまたしかり。 [review][投票(1)]
★3休暇(2007/日)極刑を宣告された男(西島秀俊)と、彼を見守る刑務官(小林薫)。静かに死を待つ男と、新たな人生の幕を開こうとする男。二人の寡黙で実直な人柄が話の進行とともに徐々にかぶり始める。ひとつ事情が違えば、二人の立場は逆転していたかもしれない。 [review][投票]