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水那岐さんのコメント: 点数順

★5下妻物語(2004/日)これは断じてビルドゥングス・ロマンなどではない。だが胸を打つのは、ここに出てくるガキどもが己の信念を貫き通す、半端ではないオンナ達だからだ。 [review][投票(29)]
★5ALWAYS 三丁目の夕日(2005/日)思い切りベタな泣かせ話で、発展してゆく東京の街を背景に涙を搾り取ってやろう、という趣向。よーし上等だ、お望みどおり木戸銭ぶん涙をくれてやろうじゃねえか。CGがどうとか、特撮がこうとか野暮なこたあ言わねえぜ!(と言いつつちょっとだけ言及:笑) [review][投票(25)]
★5ハウルの動く城(2004/日)開き直った宮崎駿の老境の馬鹿力!そのエネルギー源は究極の「老婆少女」だった。 [review][投票(25)]
★5間宮兄弟(2006/日)敢えて言おう、『電車男』は裏切り者の物語だ。我らオタクにとってもっとも親密な朋友、そして我らの実像こそが『間宮兄弟』なのだと。 [review][投票(20)]
★5告白(2010/日)リアリズムなど糞食らえ!瞬間の羅列から抽出された奇形的美しさに溢れる画面の上に、見事に展開されるオトナによる大人気ない、しかし充分に大人らしい子供への復讐には、これまでの中島哲也作品で培われた画面のリリシズムが充満している。 [review][投票(17)]
★5死ぬまでにしたい10のこと(2003/カナダ=スペイン)アンの望みは贅沢に過ぎたかもしれないし、その総てを叶えることには幸運の手助けが大いに必要とされたことだったろう。だが、それが総ての愛するものに死のかなしみを与えるまえに打つ手であることを考えれば、許されるべき贅沢と言ってよい筈だ。 [review][投票(17)]
★5この世界の片隅に(2016/日)これを戦争映画だなんて呼びたくない。「語り伝えたい物語」なんて言葉で飾り立てたくない。これは「時代にテメェを変えられない女」の物語だ。 [review][投票(15)]
★5鬼が来た!(2000/中国)1つだけはっきりしている事がある。襲われた側にしてみれば「鬼の所業」であったとしても、襲った側はまぎれもない人間だったということだ。戦争が引き金になったとしても、あれは人間が望んでとった行動に違いはないのだ。日本人にとって、観て不快になることに意義のある映画。 [review][投票(15)]
★5嫌われ松子の一生(2006/日)ここまで陰惨な原作を、ディズニーのファンタジック・ミュージカルのように彩り、爽やかな余韻すらも残す中島哲也監督。やはり、尋常な才能とは思えない! [review][投票(14)]
★5バットマン(1989/米)変態の都に花咲く変人対奇人のデスマッチ。このいとおしい悪趣味を愛してやみません。[投票(14)]
★5真夜中のカーボーイ(1969/米)言いたいことはイロイロあるけど、あの邦題は水野晴郎ちゃんが「カウボーイよりカーボーイのほうがナウいから」ってんでつけたんだそーな。『007危機一発』といい、ハタ迷惑な方だ。 [review][投票(14)]
★5バットマン・リターンズ(1992/米)ティム・バートンのオタクならではのフリークスや弱者への愛情がめいっぱい感じ取れる映画。バットマン最高峰。[投票(13)]
★5ヘアスプレー(2007/米)今となっては危険思想どころかカビの生えた問題提起となった(*)「人種差別撤廃」がテーマなのだけれど、マイノリティパワーで本気で頑張る女の子のファイトは、充分今だって応援したくなるものだ。 [review][投票(12)]
★5かもめ食堂(2005/日)料理が人々のコミュニケーションを媒介し、それに心動かされた思わぬ人の一言で問題は解決してゆく。それは余計な理屈を越えた原始的だが確実な繋がりだ。充分この映画を堪能するために、空腹のまま映画館に足を運ぼう。 [review][投票(12)]
★5亀は意外と速く泳ぐ(2005/日)思いつきだけの脚本をくだらなく撮れる監督は山ほどいるが、ここまでひとつの映画を意味もなく、刹那的に仕上げて、それが感動さえも呼んでしまう作品は三木聡監督の腕によるものをおいて他にないだろう。『イン・ザ・プール』を凌ぐ痛快無内容ドラマである。 [review][投票(11)]
★5ヒトラー 最期の12日間(2004/独=伊=オーストリア)「20世紀最大の悪魔」呼ばわりされる人物を弱者に優しく、小心者の夢見がちな男として描くこと。しかし、それゆえに彼がヨーロッパを震撼させ、自他国民ともに多くの人民を夢の犠牲としたことは決して焦点をぼやけさせられることはなく、他ならぬ「人間の所業」としての多くの犯罪が浮き彫りにされたことは評価されるべきだろう。 [review][投票(11)]
★5母べえ(2007/日)「君はもう若くない。美しくもない」やっと立ち位置が自然な、老女へと至る女を演じてくれた吉永を軸に、一つの家庭が戦争の中、温かい目を持って見つめられる。 [review][投票(9)]
★5モーターサイクル・ダイアリーズ(2004/米=独=英=アルゼンチン)馬鹿正直でお世辞の言えない、けれどピュアな魂の持ち主エルネストと、享楽主義者で調子が良く、いつも陽気なアルベルト。彼らのバディムービーとしても愉しめるのだが、決してお節介ではない「大衆のなかに身を置く」というエルネストの姿勢が、後に革命家として世界を渡り歩く人生を形作っているようで、非常に興味深い。 [review][投票(9)]
★5ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS(2003/日)勢いに任せて突っ走った前作より一年。手塚監督の腕は早くも円熟味を帯び、ゆったりとしてかつ無駄のない物語を紡ぎ終えるに至った。 [review][投票(9)]
★5HERO(2002/中国=香港)銀杏の葉を巻き上げて天空を舞い、ふたりの美貌の剣士が激戦を繰り広げる…その木の葉が一瞬にして真紅に染め上げられる瞬間のファクト。あるいは、水滴が水面に弾ける瞬間の剣戟。CGは無骨な武侠映画のためよりも、こうした「耽溺させられる美技」を描き出せる作品のためにこそあるべきなのだと敢えて断言したい。 [review][投票(9)]