★3 | ターン(2001/日) | よくもまあ、こんなに映画にしにくい話を選んだものだとあきれつつ、なんとかカタチにしてしまう手腕にも驚きます。唯一の失敗は、セリフのつまらなさ。言葉を発する限られたチャンスを、有効に使えなかったのは残念。 | [投票(5)] |
★5 | 愛を乞うひと(1998/日) | 正常と異常の境界が時代や社会の規範によって変わるように、愛情の有無の境目も曖昧であることを照江は教えてくれる。理容店での再会。ひとつの鏡の中に映し出される母娘の顔。視線が交錯する一瞬の緊張。同じ男を愛しながら、愛し合えなかった母娘の苦悩。 | [投票(5)] |
★4 | 突入せよ! 「あさま山荘」事件(2002/日) | 重い話を軽やかに娯楽作品に仕立て上げる原田眞人の手腕は前作で実証済み。いっそのこと「あさま山荘」も佐々淳行も全て仮名の純粋フィクションにすれば、余計な誤解や深読みをされることもなかったのに・・・ [review] | [投票(5)] |
★2 | 捜索者(1956/米) | “捜索者の異常な愛情 またはジョン・ウェインは如何にして撃つのを止めて姪を愛するようになったのか”が、私にはさっぱり分からない。 [review] | [投票(5)] |
★3 | ビルマの竪琴(総集編)(1956/日) | 水島の行動とそれを目にする隊員達との間にある微妙な距離。その距離は、何よりも自分が一番大切だということを、正直に認め合う両者から生まれる。過剰な感情移入がなく、爽やかですらある。
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★4 | アラバマ物語(1962/米) | この作品の深さは、単に偏見や差別に異議をとなえるだけでなく、因習の中でそれを温存し隠蔽しようとする人間集団の罪にまで言及している点にある。そのために必要だった、醜い社会に毒される前の子供達の視点。 | [投票(5)] |
★5 | 仁義なき戦い 代理戦争(1973/日) | 高度経済成長とともに広域化する強者。その波の中で信じるものもなく、右往左往する地方組織の組長達の群像が哀れ。もっと哀れなのは、その下で組長だけを信じて生きる不器用な若者川谷拓三と渡瀬恒彦。60年代の、ある縮図。 | [投票(5)] |
★4 | 眼下の敵(1955/独=米) | この作品が戦争のもつゲーム性をエンターテインメントとして描きつつ品位を保っているのは、敵対する両者を対等に描いた事、そして犠牲者に対する節度ある敬意を有しているからである。 | [投票(5)] |
★4 | 浮雲(1955/日) | ゆき子(高峰秀子)と富岡(森雅之)は、ことあるごとに二人で並んで歩く。そのあゆみは決して交わらず、留まることもなく延々と続く。「僕達のロマンスは終戦と同時に消滅したんだ」・・・成り行きまかせのくされ縁。意思をなくした、二人の恋の物語。 | [投票(5)] |
★5 | 肉弾(1968/日) | 何かに反抗するわけではなく、いたって従順。かといって諦観するでもない。ニヒリスト、合理主義者とも少し違う・・・こんな男がいちばん強くて怖い。 | [投票(5)] |
★3 | 新宿泥棒日記(1969/日) | 頭の中で考えた“性の解放”からなんとか飛躍しようと、また頭の中で考る。そんなジレンマを感じてしまう。30年前の性意識。 | [投票(5)] |
★4 | ひみつの花園(1997/日) | “生きる”ということにおいて“目的”は、ただの通過点にしかすぎない。充実感の数は目的を成し遂げた数。その積み重ねが生きる幸せ。 | [投票(5)] |
★4 | 生きる(1952/日) | 個人と組織。三人集まれば組織は出来上がる。そして組織はお互いの個を殺し合いながら増殖し活力を増す。結局この問題は自分が独りにならない限り解決できないのです。 | [投票(5)] |
★5 | 街の灯(1931/米) | 勝手気ままなルンペンも盲目の花売り娘も、自分が不幸だなどと思っているようすはない。同情は勝手な我々の思い上がり。そして本当の盲目は、自分を見失っているあの金持ち男。エンターテインメントの裏に仕掛けられた、チャップリンのしたたかな思いを感じる。 | [投票(5)] |
★4 | ジョーズ(1975/米) | 水底から人を見上げるサメの視線の不気味さは恐怖の極み。視線の主が現れて、今度はその非常識的デカさで圧倒するものの終盤の格闘劇はやや単調。まあ、その後、クマ、ヘビ、ワニ、タコ等々あらゆる動物に、ハリウッド映画主演のチャンスを与えた功績は認める。
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★4 | ラストエンペラー(1987/英=中国=伊) | 観終わって数日たっても次々とシーンがよみがえってきた。力のある映像とは、こういう事だろう。ベルトルッチが志向しヴィットリオ・ストラーロが試みたのは、錨を断ち切られ時代のうねりに流され漂う巨大なシステム(その象徴とししての紫禁城)の映像化だ。 | [投票(5)] |
★4 | 風花(2000/日) | ボーダーを生きる女とトップから落ちてきた男。同じ“恥の人生”のようでいて、相手の傷を思いやるゆとりなどない。小泉今日子と浅野忠信がその距離感を好演。相米慎二の“長まわし”も力が抜けていて心地よい。監督が演者を信頼しているのが分かる。 | [投票(5)] |
★4 | 野のユリ(1963/米) | 正統派ナンバー・ワン!・・・30年ぶりに再見して、追記(2002・4・5) [review] | [投票(5)] |
★2 | ケイゾク/映画(2000/日) | 女房と娘に「TVをちゃんと見てない人に、この映画の良さが分かるはずが無い」と言われてしまった。そんな映画有りかよ!抗議の2点! | [投票(5)] |
★4 | HOUSE ハウス(1977/日) | 25年近く前、映画館でこの作品を観た時、何かが変わると感じた。それは間違えではなかったと、今思う。 | [投票(5)] |