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ぽんしゅうさんのコメント: 更新順

★5ジョーカー(2019/米)笑いは、笑うにしろ、笑わせるにしろ、現実を曖昧に希釈して人の目から隠してしまう。暴力は、振るうにしろ、振るわれるにしろ、現実をさらけ出し濃縮して突きつける。社会にとっての「悪」って、本当はどっちなんだ。「笑い」を賞賛し「暴力」を否定する危うさ。 [review][投票(5)]
★3宮本から君へ(2019/日)アパート、オフィス、喫茶店、住宅街 etc。こんなに所かまわず大声でがなりたてる男と女(の映画)をみたことがない。二人の距離から程よい“あいだ”というものが消滅している。“あいだ”とは世間だ。真利子哲也は二人を「世間」か切り離しどんどん純化する。 [review][投票(3)]
★4惡の華(2019/日)世間へ向け「クソ虫」と罵詈し続ける玉城ティナの不遜で不器用な懸命さが、いつしか健気に見え始め、逃げに逃げてついに「空っぽの自分」に逃げ込む“主体性喪失男”の苦悩スパイラルに苦笑しつつ、その“青さ”から逃げようとする「自分」の狡さに気づく。 [review][投票(3)]
★4帰れない二人(2018/中国=仏)威勢に乗じた男っぷり、若い女への心変わりの後ろめたさ、肢体不自由の無力さが醸す母性刺激。この男(リャオ・ファン)、たとえ境遇は変転しても、常に“色香”を漂わせ続ける。女(チャオ・タオ)が追い続けたのは“この男”ではなく“この色香”なのだろう。 [review][投票(1)]
★5火口のふたり(2019/日)ああ、いいセックスをしているなあ。そんな無我の快感が二人から伝わってくる。人が理性のしがらみを圧殺し、倫理を捨て去っても許される唯一の時間がちゃんと写っている。R18ではもったいない。ロマンポルノの呪縛から解放された、とても真摯で正直な肉欲映画。 [review][投票(3)]
★3國民の創生(1915/米)映画が政治的に利用(活用)されることは特段めずらしいことではなく、(政治的であることをもって本作を批判するのはあまり意味がなく)、何故、KKKを正当化するような主張がこの「1915年」に、大衆に向けて発信されたのかを想像することの方が重要だと感じた。 [review][投票(1)]
★5スピオーネ(1928/独)たたみ掛けるスピーディな語り口。予想を超えるどんでん返しの連続。謎の人物や組織の正体が徐々に明かされていく妙。こんな複雑な陰謀劇を混乱なく2時間半で見せきってしまうフリッツ・ラングの手腕と1920年代後半のサイレント映画の成熟度に感福する。 [review][投票(1)]
★3台風家族(2019/日)懸命にウケを狙ったようだか、どのサプライズも微妙に外していて寒い。原作は演劇だろうなと観ていたら違っていたのが一番の驚き。なんだ『台風クラブ』の家族版かと思いきや、今度は肝心の「嵐」が転機として機能せず、たれ流さえる連帯が生ぬるく小っ恥ずかしい。 [review][投票(2)]
★4タロウのバカ(2019/日)因果が自覚できない心の痛みを、さらに上塗りするよううに無自覚に、自らの精神と他者の肉体への加虐へ向かう暴走スパイラル。説明(物語)を極力排除し、彼らの状況と行動だけで世の中にぽっかり開いた蟻地獄を表出させてゆく演出に、理屈ではい説得力があった。 [review][投票(1)]
★4ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(2019/米)タランティーノによる、ハリウッドの夢継承のための、ハリウッド的勧善懲悪による、ハリウッド史の善意の改ざん。居場所をなくした影武者クリフ(ブラッド・ピット)は最後に用意された花道で、与えられた役割どうり、あのときの“終幕”を力ずくで引き直す。 [review][投票(5)]
★4第七天国(1927/米)神様を試しているのだと言いながら上から目線男は運(神)に導かれ地下から地上へ、そして眺めだけがとりえのアパートが“天国”へ代わる。運は“いつも上を見ている者”に開かれるのだ。そんな男の心の行方を祈るような目で見守る少女の慎ましくいじらしいこと。 [review][投票(2)]
★3東への道(1920/米)リリアン・ギッシュいじめに託して不実な男を戒め、宗教倫理に則った一夫一婦制のススメを説くのだが、単なる説教悲劇にあきたりずダンスやら恋愛コントにたっぷり時間を割き、郷士関係者一同に会した緊張の不実暴露から、あっと驚く怒涛の流氷スペクタクルへ。 [review][投票(1)]
★3ロケットマン(2019/英)この映画、そうとうヤバイ精神状態の男が描かれているのに、悲壮感が“可笑しみ”へ転嫁して思わず笑ってしまいます。それはエルトンの生きざまそのもので、ロックンロールと出会いさえしなければ、この天才音楽家は“太った道化師”にならずに済んだのでしょう。 [review][投票]
★5イントレランス(1916/米)リュミエールの映画からまだ20年なのに、人の業という普遍的なテーマが、娯楽としての物語や逸話や語り口を用いて、映画だけに可能な美術装置や撮影技法を駆使して、現在(100年後)と遜色ないレベルで網羅されている。それも、たった3時間という短いなかに。凄い。 [review][投票(2)]
★4嵐の孤児(1921/米)サイレントなのに、いや、だからこそトーキーよりも饒舌に訴えかけるシーンの数々に圧倒される。アンリエッタ(リリアン・ギッシュ)とルイーズ(ドロシー・ギッシュ)は二度再会する。その「建物の二階と路上」と「被告席と陪審席」の悲壮のすさまじいこと。 [review][投票]
★4グリード(1925/米)境遇が流転しようとも夫ギブソン・ゴーランドの巨大な鼻は顔の中心で我を主張し続け、虚ろだった妻ザス・ピッツの目はやがて充積した貪欲に目玉がはち切れるほど見開かれ、童顔の友人ジーン・ハーシュルトの広い額と頬はついに乱れ髪と髭におおわれる。 [review][投票(2)]
★4幽霊と未亡人(1947/米)巻頭早々、義理の母と姉を論破する喪服姿のジーン・ティアニーのなんと凛々しく美しいこと。20世紀のあるべき女として自立を決意した彼女は、相手がたとえ幽霊でも物怖じなどせず対等に渡り合う。気丈な彼女の意思を尊重するように男は幻と化して待ち続ける。 [review][投票(1)]
★5異国の出来事(1948/米)占領下のクラブ歌手(M・デートリッヒ)の魔女的な微笑が放つサディズム。生真面目な鎧で恋愛の傷を覆い隠す保守系女性議員(J・アーサー)の滑稽。そんな二人の女の間を、プチ権力と色欲と軍の司令に振り回され、右往左往する占領軍大尉(J・ランド)の憎めない狡猾。 [review][投票]
★3教授と美女(1941/米)映画の“ハレ”を独占するバーバラ・スタンウィック。受け身に徹して“華”が使えないゲイリー・クーパーに代わって話しの一方を支えるのは、地味ながらも個性が光る教授集団。なかでも結婚経験者の植物学者リチャード・ヘイデンの“愛”が効いている。[投票]
★3ダンスウィズミー(2019/日)話しの展開はお約束どおりで“驚き”がない。たのみの三吉彩花さんは歌もダンスも上手だけど被虐ヒロインとしての“滑稽”さがない。選曲はオジサンの私ごのみだけど本筋とからまないので特段の“感慨”はない。あまりの中庸さに、驚き、苦笑し、感心した。 [review][投票(1)]