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ぽんしゅうさんのコメント: 更新順

★4麻雀放浪記2020(2019/日)控えめな亡霊のように姿を現す“あの国立競技場(ザハ・ハディド!)”がツボにはまり、楽しんだもん勝ちと割り切り、この無茶ぶり映画に付き合う覚悟を決める。後は繰り出される皮肉、嫌味、揶揄、自戒まみれのパロディ(オマージュ?)の連発に終始苦笑しっぱなし。 [review][投票(2)]
★4バイス(2018/米)この喜劇、コケにされて笑われるのは大衆を馬鹿にするラムズフェルド(S・カレル)と大衆から馬鹿にされるブッシュ(S・ロックウェル)、そして馬鹿な(私たち)大衆。チェイニー(C・ベール)の自分&家族至上ぶりは、あまりに“馬鹿”正直すぎて笑えない、という苦笑劇。 [review][投票(1)]
★3ぼくの好きな先生(2018/日)この画家はよくしゃべる人らしい。さらに、編集でその饒舌さが強調されるのだが、発せられる「言葉」に大した意味も力も感じなかった。多弁は自らまとった「鎧」なのだろうか。前田哲監督は、この画家の「言葉」の軽さについて、どう感じていたのだろうか。 [review][投票(1)]
★4メアリーの総て(2017/英=ルクセンブルク=米)メアリー(エル・ファニング)は“抑圧”に対して戸惑いはみせても、決して悲嘆や諦観に押しつぶされたりしない。彼女は後天的な“理屈”の抵抗者ではなく、生来の“生理”に素直な正直者なのだ。矛盾を沸々と発酵させる醸造力もまた創造者の資質なのだろう。 [review][投票]
★3きばいやんせ!私(2018/日)周防正行的うんちくや矢口史靖的解説の伏線は最小限に、いささか強引に、クライマックスの「祭り」をドキュメンタリー的情感だけで押し切ってしまう。これが足立紳 脚本と武正晴演出の戦略なら、もっと撮影(画面)には突出した力が欲しかった。 [review][投票]
★4金子文子と朴烈(2017/韓国)日本否定につながるような言説がありながら「反日」やら「嫌韓」といった粗雑な感情が起きないのは、国家ではなく、まず個人ありきの姿勢が貫かれているからだろう。国民感情などという思考狭窄をさらりとかわし万国共通の抵抗者の矜持を示す、しなやかな映画。 [review][投票]
★4太陽はひとりぼっち(1962/伊)希望が失せたから欲望も消失したのだろうか。欲望がないから希望が見えないのだろうか。この女(モニカ・ビッティ)の虚無は、実体なき「希望」に盲進する証券取引所の「欲望」の空騒ぎとコイン(時代)の表裏なのだろう。鋭利な直線が強調された画面が印象的。[投票(2)]
★3何がジェーンに起こったか?(1962/米)カットによって形相(メイク)が変るB・デイヴィスの変態ぶりは良くも悪くも“ゲテモノ”と紙一重。サスペンスにはちょうど良い長さというものがあるもので“凄味”にも節度が必要。閉塞から海辺への展開は見事だが“哀愁”には手遅れの感。あと30分短くても充分。[投票]
★3ブラック・クランズマン(2018/米)差別されているのは黒人だけではない。問題の本質は黒人差別という限定的状況ではなく、白人至上主義という根拠なき偏狭を利用した実体のない優越感の連鎖にあるのだ。すべての被差別者は連帯せよ。無知と沈黙は敗北なのだ。スパイク・リーは、そう挑発する。 [review][投票(2)]
★5ROMA/ローマ(2018/メキシコ=米)計算されつくしたロングテイクの“閉塞(滲む天窓に飛行機が一機)”で幕が開き、ふいの地異に見舞われようと、時代の渦に巻き込まれようと、思わぬ裏切りに合おうと、天空に昇華するようなラストショットの“開放(空に飛行機が三機)”で一家の物語は幕を閉じる。 [review][投票(4)]
★3運び屋(2018/米)90歳の痩せがまん。爺さんの最後の選択は、歩んできた人生の反省や家族への罪滅ぼしなどでは決してない。だって性懲りもなく、まだ花に水やってるんだもの。これぞ、私たちが長年憧れてきたイーストウッドのダンディズム(自己満足)のススメだったじゃないですか。 [review][投票(5)]
★4天国でまた会おう(2017/仏)状況は過酷かつ反逆的で、どのシーンもシビアかつパワフルに描かれるのだが、全体は飄々として実に軽やか。登場人物の心情や背景(未読だが原作は膨大なのだろう)が過不足なく伝わってくる脚本も的確なのでしょう。心情を多弁に語る“仮面”の造形も美しく楽しい。[投票(1)]
★4ビール・ストリートの恋人たち(2018/米)映画のなかで確実に進行するのは、あふれんばかりの恋心を瞳いっぱいにたたえた19歳の娘ティッシュ(キキ・レイン)の初々しい“過去”の恋愛物語だ。その思いを断ち切るようにおとずれた理不尽な“現在”は、誰がどう手を尽くそうが止まったまま一向に動かない。 [review][投票(1)]
★3女王陛下のお気に入り(2018/アイルランド=英=米)3人の女優さん(特にオリヴィア・コールマン)と美術と衣装を褒めて、撮影のロビー・ライアンの仕事の広がりを期待し、さてここまで変わった(我慢した?)ヨルゴス・ランティモスは、次はどうするのだろうか、とその身の振り方ばかりが気になっています。 [review][投票(1)]
★5岬の兄妹(2018/日)二人が選んだ意図せざる生活は、世間の見えざる「圧」が生み出す不本意な“引きこもり”のようにみえた。本人たちが不本意であるぶん、二人はなりふりかまわず本能を金銭に替えて世間と関わりを持つ。真里子は普通ならざる生活を通して普通を実感したのだろう。 [review][投票(1)]
★3グリーンブック(2018/米)対照的なキャラクターを達者な俳優が上手にこなし、散りばめられた伏線も“そうだよね”と綺麗に回収され、伝統や掟として見過ごされる差別や偏見の根深さもしっかり指摘して、この人情ドラマは収まるべき結論に丸く収まる。なんて分かり易い良い映画だろう。 [review][投票(6)]
★4バーニング 劇場版(2018/韓国)北の国境の稜線を背景に、黄昏に溶ける太極旗の向こうには小さな三日月が浮かぶ。気だるいマイルスの旋律に裸体のシルエットが揺れて、女の手が絡み結ぶハトの影絵が空を舞う。存在したものと消滅するものの“あわいのミステリー”の可視化として傑出した美しさ。 [review][投票(2)]
★4盆唄(2018/日)豊作や大漁への感謝の言葉が、小気味よい太鼓と笛の音に乗せて伸びやかな声で唄い上げられる。その心地よいグルーヴに、いつしか心踊らせ没入している自分に気づく。故郷に戻れない人々の過去、現在、未来の断絶を埋めるための拠りどころが“郷愁”なのだろう。 [review][投票]
★4自動車泥棒(1964/日)無批判にアメリカに憧れる混血青年たちの単純さに、日米安保を過信する安易さを重ね“行き場のなさ”を揶揄する底意地の悪さ。やりたい放題のアバンギャルド演出に和田嘉訓の才気が溢れ、プログラムピクチャーとは思えないアナーキーな前衛ぶりはATG以上。 [review][投票]
★4アストラル・アブノーマル鈴木さん(2018/日)謎の眼帯“ぶんむくれ娘”の傍若無人ぶりが陰気な「嫌味」になる直前に、本当は生真面目な“こじらせ娘”の「滑稽」な悲哀に変換してしまう寸止めの間(ま)や、爆笑より苦笑を誘うシニカルな言葉のセレクトに大野大輔監督のコメディセンスを感じました。 [review][投票]