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ぽんしゅうさんのコメント: 投票数順

★4ビッグ・フィッシュ(2003/米)子供に知識ではなく知恵をさずけるのは親の責務。知識とは「現実」であり、それそのものは決して力には成り得ないが、知恵は想像力という力であり「現実」を乗り越える術なのだから。子供を素敵な嘘つきへと導き育てられるのは、親の愛情と想像力だけだ。 [review][投票(5)]
★4ストリート・オブ・ファイヤー(1984/米)煮詰まった感のある70年代アメリカ映画の突破口として登場したスペースファンタジー映画群に、期待しつつもどこか幼稚さとお行儀のよさを感じていたニッポンの青少年に、ロックンロールの意匠を借りて西部劇的正しい不良の在り方を提示して見せた快作。[投票(5)]
★4フラッシュダンス(1983/米)いくら内容が空っぽでも、たとえ男が甘ちゃん野郎でも、この作品がもっている潔いポジティブさは青春の純粋さを象徴して評価に値する。夢の前に立ちはだかる壁を突き破る力は、日々の鍛錬に裏打ちされた自信と我を忘れるほどの無邪気さにしかないのは事実だ。[投票(5)]
★3花と蛇(2003/日)令夫人は10億円で売られたわけだが、杉本彩はいったいいくらで自分を売ったのだろう。終始、彼女にオンブにダッコの、おじさん達のためのハードなアイドル映画。まあ、あんまり悪態つかずに「久しぶりにエエモン見せてもらいました」と言っておこう。 [review][投票(5)]
★4ゼブラーマン(2003/日)手縫いの衣装に身を包む男には、客に見られることのない道化の哀しさがつきまとう。結局、男は市川ではなくゼブラーマンという仮面の中でしか拍手がもらえないんだ。やっぱりヒーローってピエロなんだよな。映画的でたらめさ満載の宮藤脚本と三池演出に4点。[投票(5)]
★4父ありき(1942/日)厳格な父親と非行に走る息子、生活力のない父親と健気な息子。そんな組み合わせが定番なのに、こんな描きにくい親子関係を映画にした例を私は知らない。父は息子を育てるという信念を、息子は成長するという意味を理解している。今となっては失われた関係。[投票(5)]
★3日本春歌考(1967/日)新宿泥棒日記』でも言えるのだが、この当時の大島渚の性に対するアプローチや表現はあまりにも観念的であり、抑圧に対する果敢な挑発は充分に理解できるものの映画として成功しているとは言いがたい。 [review][投票(5)]
★4太平洋ひとりぼっち(1963/日)敗戦のあおりで渡航の自由を奪われた日本青年の行為を、冒険による快挙ではなく半鎖国状態の中で加速する情報化と経済化の「スピード」からの無意識の逃走と捉えた和田夏十市川崑の視点が面白い。結果として冒険談への期待に肩透かしを喰わせたが。[投票(5)]
★4ワイルドバンチ(1969/米)強盗団、罠をはる鉄道会社、その会社が組織した囚人の追手集団、山賊上がりの無法革命軍、山にこもるパルチザン。善と悪の境界線が消滅し、欲と力のみで拮抗しあう人間たちの愚行に暴力の本質が見える。ペキンパーは勧善懲悪の欺瞞を知っている。[投票(5)]
★3光の雨(2001/日)所詮高橋伴明立松和平も、ただその時代を共有したというだけで己にも非が有るかのような幻想に捕われ、そのペシミスティックな想い出を清算しようとせず共犯者面をしている限り語るべき物語は何も生まれないだろう。もっと素直な映画が観たかった。[投票(5)]
★3裏窓(1954/米)ヒッチコック作品が退屈な理由。1、饒舌すぎる会話シーン。2、感情移入を拒む主人公たちの特異な職業や身分。3、美しすぎて状況から浮きまくる女優。・・・クライマックスまでに、必ず3回は睡魔に襲われてしまう。名作の誉れ高いこの映画も私には同じ。[投票(5)]
★5地獄の黙示録(1979/米)現代社会では誰もが否定しているにもかかわらず、最も身近に存在する暴力という恐怖。それが人間の外ではなく内に存在しているものである限り、人間そのものを否定しなければならないのではないかという終末的不安と諦観を、この映画はかきたてる。 [投票(5)]
★2魔界転生(1981/日)「心残り」の無念さゆえにわざわざ転生までしたわりには、細川ガラシャ(佳那晃子)以外の復活者たちは不甲斐なく、怨念に裏打ちされた凄みなど微塵も見えない。その肩すかしぶりには復讐の首謀者たる天草四郎も、私同様さぞやがっかりしたであろう。[投票(5)]
★4助太刀屋助六(2002/日)映画が踊ってる。仲代、岸田、小林、岸部が、四隅をがっちり固めたステージで真田広之鈴木京香が軽やかに颯爽とスッテップを踏み続ける。しかも伴奏は山下洋輔林英哲岡本喜八のダンディ・エンターテインメント。[投票(5)]
★5県警対組織暴力(1975/日)男達が各々の旗を掲げ繰り広げる狡猾な生き残り競争の中では、広谷(松方弘樹)のために旗を振る久能(菅原文太)の人情は、己に対するただの逃げにしかならなかった。敗戦の価値転覆を引きずりながら掲げるべき旗を見失った男が必死に演じた悲劇。[投票(5)]
★5青春デンデケデケデケ(1992/日)54歳、大林宣彦による傑作オジサンゴロシ映画。私はチックンと白井の出会いに思わず目頭が熱くなる。そうだ、友はいつもさり気なく現れた。そして輝く日々を共に過ごし、ふと気づくと遥か彼方に去っている。あのときの熱気が疾風となり私の心を吹き抜ける。[投票(5)]
★3柳生一族の陰謀(1978/日)次々に登場する豪華出演陣の個性は殺さず、見せ場が終わると惜しげもなくその役は殺してしまう。これぞ「捨てる技術」の極意。この手のごちゃごちゃ劇を、手際よくエンターテインメントにまとめ上げるのが深作欣二は本当に上手い。[投票(5)]
★5祇園囃子(1953/日)矜持=「自分の能力を信じて抱く誇り」。“女”の誇りと“祇園の女”の誇りの深い裂け目。その底を垣間見てベテラン舞妓(木暮美千代)も、少女舞妓(若尾文子)も苦悩する。溝口建二宮川一夫の視点はサディスティックでさえある。[投票(5)]
★4男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花(1980/日)前半のとら屋で見せる渥美のギャグの切れが抜群。中盤からラストにかけてのリリーと寅次郎の意識せざる駆け引きは、故郷を棄てながらも安らぎの地を夢見てしまう“帰れない者”どうしの悲哀に満ちている。[投票(5)]
★32001年宇宙の旅(1968/米=英)眠くなるだけでダメな映画だとは思いませんが、あまり良くない睡魔もあります。 [review][投票(5)]