shionoさんのコメント: 点数順
瞳の奥の秘密(2009/スペイン=アルゼンチン) | 良質な正統派娯楽映画。ここでいう正統派とは王道のハリウッド映画ということで、外国映画としての異国情緒を武器にすることなく、アメリカ映画の文脈で勝負しているともいえる。そのスタイルがどうであれ巧いことは確かだ。 [review] | [投票(5)] | |
しあわせの隠れ場所(2009/米) | ”美談”の一言で要約されないよう考え抜かれた構成だ。それはサンドラ・ブロックの側から物語を語ることであり、かつブロックはこのお話の全体像を知らされていないキャラクターとして、その瞬間を生きているということである。 [review] | [投票(5)] | |
パレード(2010/日) | この水準の邦画には年に数えるほどしか出会えない。脚本演出の出来は青春群像劇の良作『ロックンロールミシン』を上回っていて、行定勲を大いに見直すことになった。 [review] | [投票(5)] | |
劔岳 点の記(2008/日) | 俳優や脚本家が監督する、それは自分だったらこうやりたいという理想の追求であることだろう。だが本作はそれとは様子が違う。これだけのキャリアを持つ木村大作だから、いまさら映画監督として名を成そうとは思ってはいまい。 [review] | [投票(5)] | |
カメレオン(2008/日) | 70年代ハードボイルドのテイストを引いた、古き良き本物の匂いがする。アメリカンな体脂肪も日本的な陰鬱ムードもなく、韓国や香港の同ジャンルの良作と並べても決して引けをとらないアジア映画の秀作。 [review] | [投票(5)] | |
何がジェーンに起こったか?(1962/米) | 演技への賛辞には同感。それ以外に感心したところは… [review] | [投票(5)] | |
サンシャイン 2057(2007/米) | オタク向け。こういう映画を作ってくれただけでも満足。 [review] | [投票(5)] | |
シャーロック・ホームズ(2009/米) | 出ずっぱりで喋り通しのダウニーJrの冒険独白劇。正面クローズアップで観客にプレゼンする新たなヒーロー像に好感触だ。 [review] | [投票(4)] | |
抱擁のかけら(2009/スペイン) | 単純な再起の話を捻りに捻って装飾し、ひとまず見られるものになっている。それも役者ありきで、映画ビジネスの核であるルイス・オマール、ブランカ・ポルティーリョ、タマル・ノバスのファミリーが殊によい。 [review] | [投票(4)] | |
越前竹人形(1963/日) | 題材に入れ込まない簡素な娯楽映画に仕立てたのがよい。終盤のホラー演出も好み。 [review] | [投票(4)] | |
サブウェイ123 激突(2009/米) | 「デジャ・ヴ」に続きデンゼル・ワシントンは指揮所詰めだが、今回は視覚ではなく会話術を駆使することになる。ビッグマウスを演らせたら文句なしのトラボルタが相手だからつまらないわけがない。 [review] | [投票(4)] | |
大地の子守歌(1976/日) | 説明過多な脚本を内部から食い破る原田美枝子のエロスが凄い。眩い肉体にケダモノの精神を宿したヒロインを偏重した故、ストーリーに一貫性を欠くが、映画の面白さはそうした表層だけでは語れないとつくづく思う。 [review] | [投票(4)] | |
大統領の陰謀(1976/米) | 座り芝居で電話取材のレッドフォードのセクシーなこと。肉声肉筆と相まって、頭と体を駆使したスポーティーな仕草は、長回しでずっと見ていても魅了される。史実から時を置かずしての映画化だが、スパイス的なユーモア感覚も忘れない柔らかい肌触りも感じられる。 | [投票(4)] | |
イーグル・アイ(2008/米) | 例によってこの映画の冒頭にもイスラム系武装組織が登場するが、ここで私がシーア派であることは白状すべきだろう。むろん、ラブーフのほうだが。 [review] | [投票(4)] | |
トウキョウソナタ(2008/日=オランダ=香港) | 序盤、炊き出しに並ぶ、職安に並ぶ人の列。私たちはそこに、実体験ではなく映画体験としての「終戦直後」を見出す。密航船と孤児で幕を開けた『サッド ヴァケイション』と同じように。 [review] | [投票(4)] | |
カイロの紫のバラ(1985/米) | キャラクターが文字通りに一人歩きする瞬間はかなり驚いた。それをまた具体的な事件として展開させるのもいかにもアメリカ映画らしい。 [review] | [投票(4)] | |
陽のあたる場所(1951/米) | 主人公にやきもきさせられた前半が、後半で一転、極上のサスペンスに。この作品の本領をミステリとして見ると、今でも十分に新鮮だ。 [review] | [投票(4)] | |
或る殺人(1959/米) | 社会的正義はどこにあるのか?というデカイ話じゃないところがいい。 [review] | [投票(4)] | |
あなたは私の婿になる(2009/米) | 邦題が示すようなサンドラ・ブロック視点のドラマではないところが成功要因の一つ。都市と田舎の関係性、海辺の嘘といったロメール的なテーマ性が底辺にあるから、画一的なプロットもさほど飽きずに見ていられる。 [review] | [投票(3)] | |
スペシャリスト(1994/米) | 70年代のアメリカ映画からまったく進歩していないアクション映画だが、スタローンとストーンの唯一無二のタレント性に圧倒された。アタマ(理屈)を凌駕する肉の魅力は決して侮ることはできない。 [review] | [投票(3)] |