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[コメント] クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲(2001/日)

クレヨンしんちゃん、初体験。本部はカスカベかあ。
ぱーこ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







しっかりみたのは初めてだった。

東京タワー(風)の鉄塔の追いかけが手に汗握る作りだった。実写CGよりハラハラした。大阪万博の時はどうせうそっぽいと思っていたから、行くことなんて考えられなかった。あの頃と比べて特に変わったとは思えない。 私がなんとなく「未来を信じる」みたいな感覚を持っていたのはこれより10年前ぐらいまでで、それも東京オリンピックのための工事でなくなった。 大阪万博の時は21歳だった。

それ以降はみんな郷愁でその郷愁もどこか嘘くさい。武道館の近くに昭和博物館があって昔のものを展示している。あるいは大田区の方に昭和の民家をそのまま残して内部も全部当時の生活を忍べるようになっている。アパートの窓から見る夕日だってよく知っている。横浜のラーメン博物館も行った。だけど当時も今も、そういうのに淫するのはアヤしくて恥ずかしくてとてもできない。

吉田拓郎が初めてTVに出たのはNHKの朝の番組だった。ボブ・ディランのような日本のフォークというふれこみで、生ギター1本で♪私は今日まで生きて見ました〜、と歌った。「見ました〜」のところが若い。そういう恥ずかしい歌をTVで流さないで欲しいと思った。

そんなわけで、過去を懐かしんで今を生きないのはいけない、未来のために現在を十分に生きましょう、という至極まっとうなメッセージには何の感動もない。私にはいつだって過去も未来も全部つっこんだ現在しかなかったんだから。とかカッコつけていってみたい。

大人たちが20世紀の匂いにやられて、子供をほったらかすところは怖かった。あれは現在ある光景だ。イエスタディ・ワンスモアの2人はなんだか、エヴァっぽくて、20世紀はああいうヘンテコなやつはいなかった。いてもどこかに隠れていたんだと思う。あの姉ちゃんのミニスカート姿は小川ローザでもなければ、ツウィッギーでもない。あの肉感のなさは最近よく見るぞ。あいつらが21世紀なんじゃないの。

それにしても、母ミサエには感動した。あれが正しい母であります。ミサエこそ20世紀昭和の母、って感じであります。あの東京タワーは通天閣みたいな感じもまじっていて、その他の細部のこだわりは郷愁とは別にけっこう楽しめた。

(評価:★3)

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