★5 | 観客の好悪がハッキリ分かれるであろうほどの、濃密に過ぎるキャラクターを有した人々。メリーさんを語るという行為を通じて、描き出されるのは彼らの時代、彼らの生き様。 [review] (Myurakz) | [投票(7)] |
★5 | すごく見慣れた街なのに、映画の中には私の知ってるヨコハマはなかった。この「ヨコハマの歴史」を観て、たかだか25年、私はまだまだこの街の新参者なんだと思った。 [review] (あちこ) | [投票(3)] |
★5 | 本作を鑑賞中、家族や友人、そして今まで歓びを共有したが、もう二度と会うことのない人々の顔が浮かんで来た。メリーさんを通して出会いや思いやりの大切さが身に染みた。そして、卓越した構成力をもって、メリーさんを教えてくれた中村高寛監督に心から「ありがとう」を言いたい。 (牛乳瓶) | [投票(3)] |
★5 | 冒頭から涙が止まらなくなった。哀れみや悲しみの涙ではない。郷愁や共感とも違う不思議な涙。メリーと、元次郎と、ヨコハマの街を流れ去った数十年の時間。人が戦後と呼ぶその時間の中で、生まれ、育った私たちは、まぎれもなくメリーの子であり孫なのだ。 [review] (ぽんしゅう) | [投票(3)] |
★5 | 狂人か、哲学者か。アイドルか、庇護の対象者か。はたまた白い亡霊か。彼女を目撃した人は、それぞれがそれぞれの像を彼女の上に見るだろう。その時、人は無意識に自らの「歴史」と「都市観」と対峙させられている事に気づく。そして、街の中心に佇む、歴史の偶像のような、歴史のおとした影のような彼女もまた確かに人としてそこに在ったということも。 [review] (DSCH) | [投票(1)] |
★4 | 『天国と地獄』でロケされた根岸屋の詳述が嬉しかった。京都出身の監督は誰かジュリーのドキュメンタリーを撮ってくれないだろうか。 [review] (寒山拾得) | [投票(4)] |
★4 | 横浜におけるメリーさんという存在。これを「都市伝説」と言う向きもあるかもしれない。だが、彼女の徹底した美意識・凡人には到底耐え切れない孤独・そして知られざる周囲の人々の僅かながらも暖かい支援と眼差しを目の当たりにする鑑賞後は、その一言で括ってしまうにはあまりにも現実的でありしっかりと根幹のあるものだった。 [review] (クワドラAS) | [投票(4)] |
★4 | 街頭に立ち続けることに固執してきたメリーさんが姿を消したこと。それは、今の時代がもう彼女を必要としなくなったからなのかもしれない。[テアトル新宿] [review] (Yasu) | [投票(3)] |
★4 | 異物が他者と混在していた、歴史上のある季節。その異物がある日突然消えてしまったその時、人は今までが幸福な時代だったことを知るのかもしれない。 [review] (水那岐) | [投票(3)] |
★4 | 彼女をありのままに受け入れていた人々、そして街を通して語られる彼女の在り様は戦後日本の縮図である。 [review] (Master) | [投票(2)] |
★4 | 非常にディープな戦後ヨコハマのドキュメンタリー。元次郎さんの歌うシャンソンが本当にハマり過ぎです。 (TM(H19.1加入)) | [投票(2)] |
★4 | 「あの時代」を生き抜いてきた人達の言葉の積み重ねが、作り手を「ヨコハマ」に引き込んでいく。そしてその作品に触れる観客もまた「ヨコハマ」を垣間見る。今はない、しかし確実にあった「たくさんのメリーさんが居たヨコハマ」を。 [review] (3WA.C) | [投票(2)] |
★4 | 私がこの作品を評価するって事自体おこがましく感じるというか、実は最後の方はずっと涙垂れ流しだったんですが、そんな泣く事すらおこがましいというか、少なくとも私はこの人たちに対して抱いた感情を表現していいような人間ではないと思いました。 (づん) | [投票(1)] |
★4 | ドキュメンタリにおける「画面の作為性」の問題が、作品の強度を高める方向で解決されている。 [review] (3819695) | [投票(1)] |
★4 | ほぼ都市伝説と化したメリーさんを追う事によって、浮き彫りになってくる彼女の生き様とカリスマ性。いかに魅力的な人物であったかが分かると同時に、関わった人や思い入れのある人たちの余りの“メリーさん”信奉振りが、メリーさんに思い入れの無い者(自分)からすると、少々、薄気味悪いのも事実。['07.1.21早稲田松竹] [review] (直人) | [投票(1)] |
★4 | 横浜という街から始まり、さまざまな人から話を聞き、メリーさんを求める旅。この冒険物語のような構成に巻き込まれる。観終わったとき、元次郎さんが好きになったのは、ともに旅をした仲間だからだ。 [review] (にくじゃが) | [投票(1)] |
★4 | 実録『欲望という名の電車』みたいなメリーさんの人生へ、手を差し伸べる人たちのいたことに安堵。 [review] (G31) | [投票] |
★4 | 一人の女性を通して観る戦後史として、大変優れていると思いました。 (夢ギドラ) | [投票] |
★4 | 中島らもの「白いメリーさん」を読んだのは、たしか高校生のときだった。とても悲しい話だったが、現実の「白いメリーさん」はもっと悲しい人物だった。 [review] (林田乃丞) | [投票] |
★4 | 横浜メリーが元次郎のコンサートで花を渡すとき観客から大拍手があったのは彼女が元次郎より大スターであったからだ、という逸話はヨコハマの人間の懐の太さを象徴しており、この映画のテーマをストレートに表している。
[review] (セント) | [投票] |