★3 | 記憶ではモノクロ映画だったのだが。しかし、この色彩映画の色彩設計の杜撰さは何事か。濁ったキャメラにとらえられた原色の不調和に目を背けたくなる。しかし奥行きの使い方に若干新味はあるし、4者4様の老女たちの今の描き方は好きなので、この点となった。 (ジェリー) | [投票] |
★3 | まどろっこしい話に加藤泰演出が輪を掛ける。徹底してローアングルのフィックス長回しに固執するのはいいが、少し間延びしすぎやしません? 巧みなカットバックで母子対面シーンを盛り上げた稲垣浩版に軍配。 (AONI) | [投票(1)] |
★4 | 弟分の母親に字を書いてもらう序盤で既に涙腺が緩む。錦之助にもたれるように母親が被さり、字を書く。それをまず正面から、続いて横のバストへ。錦之助、老婆に目をやる。また正面へ戻り、次に、涙ぐむ弟分の妹と弟分のそれぞれのアップ。そして両脇に妹と弟分を置き、奥に綿之助と老婆という構図。錦之助の今だ見ぬ母親が明らかに投影されている、そのことをショットで語れてしまう加藤泰の力量はやはり素晴らしい。 [review] (赤い戦車) | [投票] |
★4 | 序盤は緩いのだが、忠太郎が江戸入りしてからは神懸り的に締まってくる。特に浪花・沢村・木暮と3連チャンされる錦之助との相対芝居はローアングル・ワイド構図・長回しの圧縮濃度に演技が拮抗し国宝級。だが終盤は又如何にもな唐突。 (けにろん) | [投票(3)] |