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[コメント] GO(2001/日)

掛け値なしの傑作。もうこうなったら、職権乱用して生徒に無理矢理見せる。 そう、その眼!
ぱーこ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







オープニングは顔のアップ。目つき悪そー。バスケ大乱闘ドロップキック、3年前の回想カットが地下鉄チキンレース。クレジットが同時進行。ここはずいぶんと演劇的な構成だ。その後、細かなカット割りで快調な場面構成、こりゃかなりな映画だわ、ともうワクワク。

窪塚洋介演じるクルバー「マスゲームとクラシックとレーズンの入ったカレーが大嫌い」、柴咲コウの桜井椿が見た映画は「フェリーニの道、シャイニング、恋愛小説家、マグノリア」と来て「怒りの鉄拳」。「おれ3度見た!」と窪塚。こりゃ青春映画だ。

前半好調に飛ばして、テンポが落ちてくるが窪塚がレスペクトする親友が死んだあたりからシフトして「本題の」恋愛物語。一人職質を受ける警官との出会いもうまい処理。

「左手を上げろ。一回りしたその範囲にあるのものを相手にすれば人生は楽におくれる。その先のものを手に入れようとすれば、敵も現れる。」てな事をおやじ山崎努が言う。いいねえ、名セリフだ。と思っていたらちゃんと最後に使ってくれるよ。こういう構成は実にうまい。傑作たる由縁であります。

ところで、この程度の映画なら若い時はセリフ全部憶えられたのに、悲しいかなもう無理だ。なんだかさびしくなる。その感傷にひたるまもなく窪塚の咆吼「俺は何なんだ!」いいねえ。熱いねえ。思い出すねえ。この私だって雷雨たたきつける中吼えまくったこともあるんだ。くそう、思い出すぜ。青春だ。文句あるか。

最後、あの位の終わり方がいいです。もう3世の時代なんだ。

冷たい雨がびしゃびしゃ降る中を熱い胸で外へ出ると若い二人連れ「まじ、ヤバクない。すげえかっこいい!窪塚」と女の子。連れの若い男「かっこいいよな」負けました、って感じ。窪塚洋介はこの映画でまちがいなく新しいスターとして誕生した。柴咲コウも悪くないけど、窪塚の存在感には及ばない。でも『バトルロワイヤル』よりずっといいです。もちろん。

というわけで10年に一度の日本映画の傑作誕生という、けにろんさんに大賛成!

(評価:★5)

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