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[コメント] GO(2001/日)

親父と息子のファイト場面に比喩は込められているのか。
torinoshield

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







ああ、恋愛物語だったっけ。そうだよね、そう言わないとタダでは すまされない世界からこの映画は発信されている。

僕はクルパーに惚れました。思うにジョンイル君 の彼へのあこがれと同じ物だろうな。自分自身、左拳の半径分よりも 外で戦う人間が好きだから。

彼女の方は、どうだろう。悪いが「自分が日本人であることを嫌っている 典型的日本人」として父親と一緒にかなり具体的に「イヤな人」には 出来ていて、鋭い表現してくれるなあ、と。

だから彼女や彼女の父親を嫌いだ、というのはこれ又 「自分が日本人であることを嫌っている典型的日本人」なんだよな。 めんどいな。なんか。又、よくあるパターンの、金を払って見に 来てくれた客(含む自分)に散々説教してしょんぼりさせて 映画館を後にさせる、がないから立派だ。君らはプロだ。 (実はここが一番好感が持てるところ)

驚いたのは朝鮮学校の内部を映画化したところ。 一種の内部告発的映画な訳だから「クルパーの喧嘩」より本にしたり 映画にしたりする方がよっぽど「喧嘩」だと思うんだよね。 何故、恋愛映画と強調するのか、何故歯に物の詰まったような 表現になるのか、ここらの事情を考慮する必要があるだろう。

親父とクルパーの喧嘩。あれは2世と3世の戦いの比喩だろうが 結局現状では2世が勝つというのは3世も認めているのだが。 「だっっせー!」は3世が今まで言いたくても言えなかった言葉。 左拳の半径から飛び出した宣言だ。衝撃!

それにしてもこの映画、作品自体に若さが溢れる。映画後半の ジョンイル君の遭遇する事件とか。その青っぽさがかえって 自分を引き込ませた。邦画版『イージー・ライダー』と言える。

あ、ところでジョンイル君が「驚かす事がある」と言った内容は 何だったんだろうか、気になる。

(評価:★5)

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