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水那岐さんのあらすじ: 点数順

★3赤いカラスと幽霊船(1989/日)自分の弱気さゆえに、いつも仲間たちに自信いっぱいの行動を見せられない少年タクヤ(山本耕史)。彼とその妹・エミ(戸恒恵理子)の前に、あるとき航路を外れた天空を駆ける幽霊船が不時着する。その乗組員である赤いカラス(声:広川太一郎)はタクヤの前に降り立ち、遭難した船を救ってほしいと懇願する。何をしていいのか判らないタクヤに、病床にある船長(宍戸錠)が説明するには、夢を持つ者が操舵するこの船をあやつり、港に導くことができるのは子供であるタクヤだけなのだ。だが、舵を手放したタクヤは船を砂漠の中央に赴かせてしまう。彼はそこに母親の姿を認め、その影を追う。そこはタクヤの心の風景だった。〔61分/ヴィスタ〕[投票]
★3霧子のタンゴ(1963/日)千代(松原智恵子)は老いた祖父(松本克平)の暮らしを助けるためにも、ナイトクラブのクロークを毎夜続けていた。彼女を愛しく思うコックの菊川(山内賢)だったが、恋を知らない千代の前では友人に甘んじていた。ある日、菊川の友人でブルジョワ育ちの俊一(小杉勇)が、千代に預けたコートに入った大金がない、と騒ぐ。千代は知らないと言い張り、姉の多恵(南田洋子)も菊川も役に立とうと助言を惜しまなかったが、彼女はついに店を追われる。だが、俊一の父(清水将夫)は彼女の冤罪を知って経営する会社に迎え、俊一も千代に詫び、沸き起こる思いをぶつけるのだった。そして、俊一と千代のキスを菊川は目撃し愕然とする。〔86分/白黒/スコープ〕[投票]
★3東京市街戦(1967/日)敗戦後の焼け跡で、傍若無人の限りを尽くす三国人組織・青竜会の李(小池朝雄)は、娼婦のトキを慰み者にして惨殺したが、日本に彼を裁く法律はなかった。数日後、トキが面倒を見ていた孤児たちのボロ家を訪れた男(渡哲也)がいた。彼をトキの弟・健太郎と見た平松組のひとり娘・あや(松原智恵子)は、野外マーケットに魔手を伸ばす悪党を追い出す男の腕にその思いを深め、力を借りたいと願い出る。父の組長(佐々木孝丸)も同意するものの、古株の幹部である政(宍戸錠)らは高見の見物に出るのだった。男は健太郎と皆に呼ばれながら平和裏にマーケットを運営するが、青竜会の陰謀は進み、組長は刺客・高(米倉斉加年)に狙われる。〔89分/スコープ〕[投票]
★3男の世界(1971/日)夕子という女を殺し監獄に送られていた白石(内田良平)が娑婆に出た頃、外国を転々としていた夕子の恋人・紺野(石原裕次郎)が帰国した。ジョニー(チコ・ローランド)の爪弾く懐かしいメロディと、昔馴染みの刑事(宍戸錠)の警告に迎えられた紺野だったが、彼は白石への復讐心など持たないと答え、出会った素寒貧の若者たち、修(沖雅也)と伸子(鳥居恵子)の夢を叶えることに没入するのだった。だが白石の弟分である窪田(三田村元)は、制する白石に従わず紺野を狙撃する。掠り傷で済んだ紺野だったが、その事件に出くわした修は軽率にも窪田への恐喝に走る。逆に捕えられた修と伸子を案じ、紺野は白石の提示した交換劇に乗った。〔82分/ヴィスタ〕[投票]
★3ある兵士の賭け(1970/日)1960年。神奈川県座間の米軍キャンプから、ふたりの男が九州の別府に向けて歩き出した。米軍大尉アレン(デール・ロバートソン)と、付き従う一兵卒ディクソン(フランク・シナトラJr.)だ。二週間で目的地にたどり着けるか否かを米軍将兵に賭けさせた上で、収益金を別府にある孤児園・白菊寮に寄付するという彼らの美談に日本中が沸いた。だが、報道カメラマンの北林(石原裕次郎)はその偽善性に疑問を抱く。かつて彼が従軍した朝鮮戦争の最前線において、アレンは無辜の夫婦を射殺し、夫婦の息子を孤児にしたのだ。そんな男にサンタクロース役など似つかわしいものか…。憎悪を隠し、北林は白菊寮の寮母・山田(新珠三千代)を訪ねる。〔136分〕[投票]
★3抜き射ちの竜 拳銃の歌(1964/日)水原興行の幹部が次々に凶弾に倒れた。警察は銃弾一発で倒すやり口から抜き射ちの竜(高橋英樹)の仕業と勘繰ったが、彼を知る前田刑事(菅井一郎)は「堅気になった筈だ」と庇うのだった。言葉どおり銃を棄てダムで働いていた竜は、偶然に駅で弟分の健次(谷隼人)と出会い見失うとともに、彼を連れていた女をやくざから救う。健次のアパートに向かった竜を待ち受けていたのは、コルトのジョー(宍戸錠)の罠であり、殺人犯の濡れ衣を着せられた竜は前田の口添えで救われた。ジョーは竜の鉄拳一発で借りを返したとし、健次の傍にいた黒木組の令嬢・梨江(山本陽子)と再会させる。彼女の裏には黒木・水原に対抗する三津田組の影があった。〔92分/スコープ〕[投票]
★3汚れた心(2011/ブラジル)第2次大戦後、ブラジルの日本人居留地のひとつ。元陸軍大佐のワタナベ(奥田瑛二)は、敗戦の知らせを敵の情報撹乱として糾弾する集会を邪魔され、日章旗を踏みにじられた。行動を指揮したブラジル軍伍長を罰するべく、写真館の主タカハシ(伊原剛志)を含めた男たちは集まるが、多勢に無勢で拘束される。だが日本人団のひとりでありながら、敵の通訳に廻ったアオキ(矢崎勇)に憤ったワタナベは、釈放後彼を斬れとタカハシに命じた。その頃、タカハシの妻で教師のミユキ(常盤貴子)は、アオキ家の壁に大書された「国賊」の二文字に慄然とする。そしてタカハシはアオキに剣を向け、「国賊」粛清の波が日系人社会を覆ってゆくのだった。〔107分/スコープ〕[投票]
★3ファースト・ポジション 夢に向かって踊れ!(2011/米)ユース・アメリカ・グランプリは、全世界より集結したバレエダンサーの卵たちの国際的な登竜門だ。この年も、いずれ劣らぬ強豪たちが舞台上で鎬を削る。コロンビアの決して裕福でない家庭から、家族の希望を一身に背負ってステージに臨むジョアン。紛争の渦中にあるシエラレオネで両親を失い、白人義父母に報いるべく外見のハンデをはね返して奮闘するミケーラ。日本系のステージママに進路を決められ、遊び気分の弟とともにバレエ界に飛び込むも、孤独に屈せず技術を磨くミコ…彼らにとってバレエ界はあまりに過酷ながら、心身ともに傷ついてもなおも這い上がり、戦うに相応しい世界だった。ファイナルに挑む若者たちの果てしなき苦闘を追う。〔94分/ヴィスタ〕[投票]
★3みんなで一緒に暮らしたら(2011/仏=独)パリ郊外。プレイボーイの老写真家クロード(クロード・リッシュ)には、75歳の現在も誕生日を祝ってくれる仲間があった。すでに呆けはじめている愛犬家のアルベール(ピエール・リシャール)と彼を支える元教師のジャンヌ(ジェーン・フォンダ)。そして市民活動を続ける闘士ジャン(ギイ・ブドス)と、それを疎み孫を可愛がる祖母らしい生活を望むアニー(ジェラルディン・チャップリン)の4人である。だが年を重ねたクロードを心配する息子は、彼を老人ホームに収容させる。それを我慢できない仲間たちは、アニーの持ち家を皆の共同生活の拠点とし、アルベールの愛犬世話人ディルク(ダニエル・ブリュール)とともに暮らし始めた。〔96分/ヴィスタ〕[投票]
★3サチコの幸(1976/日)戦後間もない新宿二丁目。ここでちょっと評判の娘が、前向きでいつも明るいサチコ(三浦リカ)だ。彼女に元気を分けてもらいに、男たちは店に足しげく通うのだ。それでも代金を持参できない靴磨き少年・次郎(高野浩之)のために彼の住みかを訪れたサチコは、むかし心を寄せた男・ケン(丸岡晴久)の話をするのだった。そんな彼女に、客の作家・桃谷(小鹿番)はカストリ雑誌を本屋に届けて代金にしてくれと懇願する。人目を避けて闇本屋に雑誌を託したサチコは、道案内を頼んだ青年・広沢(寺尾聰)に惚れられ、あろうことかプロポーズを受けた。だが、そんな折サチコはケンと再会する。70年代劇画の雄・上村一夫作品の映画化。〔87分/スコープ〕[投票]
★3名月佐太郎笠(1955/日)旅がらすの佐太郎(高田浩吉)は、いかさま博徒の弥ン八(田崎潤)に男惚れされて渋々同行していたところ、角兵衛獅子の少年亀吉(小畑やすし)に空腹を見抜かれて握り飯を振舞われる。だが、角兵衛獅子の一行は謎の武士たちに追尾され、親方(市川小太夫)は剣で応じたものの斬られて深手を負った。武士たちを追い払った佐太郎に、親方は亀吉が実は松平家の落胤であることを告げ、彼を亡きものにしようとする赤間(阿部九洲男)の手から守ってほしいと懇願する。それを陰から盗み聞きしていた山賊一味のお紋(津島恵子)は、佐太郎の手から亀吉を奪い取るべく動き出す。佐太郎の冒険が始まった。〔83分/スタンダード〕[投票]
★3マリー・アントワネットに別れをつげて(2012/仏=スペイン)フランス革命時。既にバスティーユ監獄は落ち、王政は風前の灯となっていた。その中にあって、年若いシドニー(レア・セイドゥー)は王妃マリー・アントワネット(ダイアン・クルーガー)のよき朗読係として、毎日その無聊を慰める生業に身を投じていた。王妃を崇拝する彼女は、王族への良からぬ噂を遠ざけて忠誠に励むが、資料編纂官のモロー(ミシェル・ロバン)より聴いた革命派の進撃については否定できないものを感じ取っていた。そして市民代表は286人の斬首刑に処する人々のリストをばら撒き、貴族たちの恐怖は現実のものとなる。その渦中で、王妃のポリニャック公爵夫人(ヴィルジニー・ルトワイヤン)への偏愛がシドニーの心を掻き乱す。〔100分〕[投票]
★3番場の忠太郎(1955/日)飯岡助五郎(伊東健)という親分を斬り、渡世人として名をあげようとした番場の忠太郎(若山富三郎)は、しかしやくざとしてのわが身を呪うこととなった。彼に助太刀したばかりに命を狙われる弟分の半次(三井弘次)を救い、親元に帰り孝行せよと説いた忠太郎は、姿かたちも知らぬ母を慕って江戸へ向かう。半次の妹おぬい(桂木洋子)は忠太郎を追うが、助五郎の手下たち、御用役人の青木(森繁久彌)も旅路に沿って近づく。だが忠太郎の純情を知った青木は、彼を放免して見送ってやるのだった。そして江戸にたどり着いた忠太郎は、母のお浜(山田五十鈴)が待つという料亭の扉をくぐった。1931年『瞼の母』の中川信夫版リメイク。〔86分〕[投票]
★3関の弥太っぺ(1959/日)関の弥太郎(長谷川一夫)は渡世の義理ゆえに、徳造(田崎潤)という男を斬った。徳造の義弟、森介(勝新太郎)は弥太郎に刃を向けるが、徳造は礼をわきまえた弥太郎への逆恨みは無用、と言い残して息絶える。その場を去ったのち、盗まれた50両の大金をめぐり子連れの男、和吉(本郷秀雄)と争い、その娘を引きとる弥太郎。沢井屋という旅篭に着いた彼は、養育費の50両と娘を主人の金兵衛(嵐三右衛門)に託し、再びあてのない旅に出た。10年ののち、弥太郎はあの娘…お小夜(中村玉緒)が美しく成長し、恩人を捜し求めているとの噂を聞き、沢井屋に向かう。だが彼を、復讐のため剣の腕を磨いた森介が追った。〔95分/スコープ〕[投票]
★3声をかくす人(2010/米)南北戦争終結の夜。北軍の英雄であったエイキン(ジェームズ・マカヴォイ)が再び弁護士としての活動をはじめんとするその日、南軍のブース(トビー・ケベル)以下の男たちが大統領リンカーンを暗殺した。そして、ブース一味に助力した罪科で逮捕された唯一の女性、メアリー(ロビン・ライト)の弁護をエイキンはジョンソン上院議員(トム・ウィルキンソン)より依頼される。敵軍に与するテロリストたちの弁護にエイキンは難色を示し、恋人のサラ(アレクシス・ブレデル)をはじめ友人たちにも断るように説得されるが、その裁判の裏にある不正にエイキンは義憤を感じ始める。一般市民を裁く「軍法会議」にどれほどの正義があるのか、と…。〔122分/スコープ〕[投票]
★3バレエに生きる 〜パリ・オペラ座のふたり〜(2011/仏)振付家ピエール・ラコットは7歳にして『ジゼル』公演に魅せられて舞踏家を志し、3年後パリ・オペラ座の門をくぐった。そして舞踏するのみならず振り付けを作品に施し、古典バレエの復元上演で数知れぬ栄誉を受けた。バレリーナギレーヌ・テスマーも幼時よりの研鑽を積み、19歳でラコットに出会うことでその才能の開花を見、幾多の舞台で喝采を浴びた。バレエ界のみならず実生活でもパートナーとなった彼らの、その活躍を語るにはオペラ座に触れずに済ませることはできない。夫婦の半生を軸に、マレーネ・イヨネスコ監督はオペラ座を彩る舞踏界のエトワールたちを素描し、古典よりコンテンポラリー・ダンスまでの歴史を鳥瞰する。〔99分/デジタル〕[投票]
★3やくざ先生(1960/日)札付きの不良だった新田(石原裕次郎)は、古巣である非行少年の吹き溜まり「愛隣学園」に教師として舞い戻った。教壇に立ったその日に、暴言を放つ生徒に拳を見舞った新田は辞職願を書くが、石田園長(宇野重吉)はそれを破り捨て反省室への案内で済ませるのだった。少年たちとのふれあいの中で己の弱さを自覚し、また彼らとの生活に生きがいを見い出してゆく新田。彼は温かく見守る伊藤刑事(芦田伸介)にも助けられながら、テレビスターを姉と慕う少年、混血児少年や、戦災の中を生き延びハリネズミのように人を威嚇する少年らと信頼を築く。そんな彼の前に、鑑別所上がりのチンピラ少年・次郎(市村博)が生徒として立ちはだかる。〔106分/スコープ〕[投票]
★3陽のあたる坂道(1967/日)大学生たか子(十朱幸代)は、田代家の末娘くみ子(恵とも子)の家庭教師になるべく坂道の邸宅に向かう。そこで彼女を迎えたのは、くみ子の兄・信次(渡哲也)の手酷い悪戯だった。彼のひねくれ様に憤りながらも、なぜかその心を揺らすたか子。そんな彼女をくみ子はジャズ喫茶に誘い、お目当ての歌手・民夫(山本圭)を紹介するが、彼はたか子の隣人で元芸者のトミ子(桜むつ子)の息子だった。トミ子はたか子の話を聴き、表情に影を浮かべるのだった。その頃、信次は母(三益愛子)の留守中を見計らい、居間にいた父(宇野重吉)に話を切り出す。田代家を翻弄する事件の始まりだった。1958年・田坂具隆作品のリメイク。〔105分/スコープ〕[投票]
★3拳銃(コルト)は俺のパスポート(1967/日)百発百中のスナイパー上村(宍戸錠)は、依頼を受けて関西の闇社会を牛耳る島津(嵐寛寿郎)を抹殺した。彼はそのまま舎弟の塩崎(ジェリー藤尾)と海外に高飛びする予定だった。しかし依頼人の大田原(佐々木孝丸)は島津組の若頭と結託、上村を仇と狙う彼への助力を約束した。逃亡の機会を逃した上村らは港町のモーテルを訪れ、そこのウェイトレス美奈(小林千登勢)に匿われる。上村の目に自分と同じ逃亡者の眼光を見た美奈は、彼に運命を委ねようと決意したのだ。上村は塩崎を薬で眠らせ、美奈の手引きによるダルマ船への乗船、外国船への移乗を計画する。だが、敵はすでに包囲網を狭め、塩崎へと魔手を伸ばそうとしていた。〔84分/スコープ/モノクロ〕[投票]
★3ピナ・バウシュ 夢の教室(2010/独)世界的名声を一身に受けながら他界した、不世出の舞踏振付け家ピナ・バウシュ。彼女はその求める舞踏のカタチを最大限に表現するヴッパタール舞踊団をもち、それを使っての演技を世界で披露してきたのだが、一方で65歳以上の老人に作品を提供するなどの実験精神を抱えていた。その新しい試みが、彼女の名声を知らない少年少女による代表作『コンタクトホーフ』の上演である。このフィルムは、バウシュの古き盟友であるベネディクテ・ビルエットヨゼフィーネ・アン・エンディコットを指導監督役にすえ、世界の舞踏家たちの垂涎の的ともいえる『コンタクトホーフ』の完全上演へ若者たちをみちびく過程を追うものである。〔89分/HD〕 [投票]