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水那岐さんのあらすじ: 点数順

★3花と怒涛(1964/日)婚礼の行列より花嫁おしげ(松原智恵子)を奪い去ったときから、菊治(小林旭)は渡世人となった。そして刺客の吉村(川地民夫)より命を狙われ、さらに刑事谷岡(玉川伊佐男)にも追跡を受けるようになっていた。村田組の土方として懸命に働く今の菊治は、夜ともなれば呑み屋の二階に立ち戻り、おしげとささやかな幸福を確かめ合う。だが、村田組に妨害を働く玉井組のみならず、菊治はその正義感から村田組長(山内明)にも問題視されるに至った。そんな彼に惚れ込んだ芸者万竜(久保菜穂子)からの、また財界の大物重山(滝沢修)からの協力を得ながらも、菊治の逃げ場所は序々に狭まりゆくのだった。〔92分/スコープ〕[投票]
★3バックコーラスの歌姫(ディーバ)たち(2013/米)名誉と栄光を一身に受けるスターたちの定位置より20フィート(6メートル)後…そこにスターを夢見つつ、引き立て役を演じさせられるバックコーラス歌手の居場所がある。ダーレン・ラヴエルヴィス・プレスリーフランク・シナトラらのコーラスを起点に栄光を掴もうとしたが、プロデューサーらに翻弄され苦汁を舐めた。メリー・クレイトンローリング・ストーンズらとの驚嘆に値するセッションを足掛かりにソロに転じたが、アルバムは全く売れなかった。'90年代以後、彼女たちの仕事場はポップス界の変容とともに狭められるが、あるいは歌に生き甲斐を見い出し、あるいは名を知られる方便として、歌うことを止めない彼女たちをカメラは追う。〔90分〕[投票]
★3ソウルガールズ(2012/豪)先住民族アボリジニが市民権を得る以前のオーストラリア。居留地一の美声三姉妹が、街の喉自慢大会の舞台に立った。勝気な長女ゲイル(デボラ・メイルマン)と、ジュリー(ジェシカ・マーボイ)、シンシア(ミランダ・タプセル)の三人の歌うカントリーソングに白人聴衆は耳も貸さなかったが、司会を務めた白人ソウル男デイヴ(クリス・オダウド)は磨かれざる珠の存在を感じた。そして三人が、今しも戦争の真っ只中にあるヴェトナムの米軍キャンプで歌う、というチャンスに賭けようとしている事実を知り、デイヴは彼女らをソウルグループとして売り込むことにする。そこに白人として育てられたケイ(シャリ・セベンズ)が加わり、サファイアズは誕生する。〔98分〕[投票]
★3皇帝と公爵(2012/仏=ポルトガル)1810年。仏軍の侵攻にポルトガルは屈したかに見えたが、それは英軍将軍ウェリントン(ジョン・マルコヴィッチ)の罠であり、仏軍は一気に勢いを失った。彼らに抗しポルトガルを死守してきた連合軍の中にあって、軍曹フランシスコ(ヌヌ・ロペス)は倒れた戦友の亡骸をその妻モーリーン(ジェマイマ・ウェスト)に見せ、彼女の心の痛みを受けて愛情を募らせる。そして行方不明の妻を捜す従軍宣教師のヴィセンテ(フィリッピ・ヴァルガス)や、仏軍を逃れる傷病将校アレンカル(カルロト・コッタ)は戦場を彷徨う。本作はラウル・ルイスにより企画され製作されるべき一篇だったが、その逝去によりバレリア・サルミエントに監督を任された。〔152分〕[投票]
★3鉄くず拾いの物語(2013/ボスニア・ヘルツェゴビナ=仏=スロベニア=伊)少数民族ロマのナジフ・ムジチは、先の戦争に従軍しながら全く報奨金を貰うこともなく、仕事すら与えられず屑鉄拾いの生活を送っている。それゆえ、妻のセナダ・アリマノヴィッチにも報いられず、ふたりの娘たちにも楽しみといえばテレビくらいしか与えられなかった。ある日、セナダが出血を伴う激しい腹痛をおこし、ナジフは自動車で彼女を遠い街の病院へと移送する。その結果、セナダが身篭った三人目の子供はすでに死んでおり、それゆえの異常事態と判った。ナジフは力を振り絞った労働の対価を病院に届けるが、手術代には遙かに足りない、と病院側は彼らの依頼を拒絶する。ダニス・タノヴィッチ監督が母国の絶望的な現状を抉るセミドキュメント。〔74分〕[投票]
★3旅人は夢を奏でる(2012/フィンランド)ピアニストのティモ(サムリ・エデルマン)が演奏会より帰宅してみると、見知らぬ酔っ払いがドアの前で眠っていた。彼はレオ(ヴェサ・マッティ・ロイリ)、35年ぶりに姿を見せたティモの実父であった。陽気だが傍若無人な彼にティモは切れかかるが、乗りかかった舟でふたりドライブに出かけることに。しかしそれは、予期せぬ人生の旅であった。存在も知らなかった腹違いの姉ミンナ(マリ・ペランコスキ)、認知症の祖母のもとを転々と渡りゆき、騒動のなかで次第に息子の心は父に寄り添う。だが、レオの頼みで自分の前妻ティーア(イリーナ・ビョークルンド)を訪ねるティモを置いて、レオは最後に出会うべき人物のもとに向かうのだった。〔115分/スコープ〕[投票]
★3殺人者を消せ(1964/日)平穏無事なニッポンにおさらばし、傭兵となって海外の戦場に身を躍らせようとした早川(石原裕次郎)は呆気なく密航罪で投獄された。そんな彼に面会を求めた男、佐竹(小池朝雄)は安心して外国に渡航できる代償として、早川にとある倉庫会社の若社長になりすまし、一ヶ月を過ごしてほしいと求める。渋々承諾した早川を待っていたのは彼の正体を疑う婚約者の百合(十朱幸代)と、そして会社乗っ取りを目論む沖専務(高松英郎)以下の上層幹部たちだった。幹部たちはすでに社長一族の3人を暗殺、その次男に化けた早川の命をも狙って牙を研いでいたのだ。だが、危機を摺り抜ける早川の前で幹部たちは謎の惨死を遂げてゆく。真相はいずこに!?〔94分/スコープ〕[投票]
★3素ッ裸の年令(1959/日)サブ(藤巻三郎)は高校進学を目指す真面目な少年だったが、理解なく貧しい環境にあって不良たちの一団におさまっていた。バイクを駆ってカツアゲを働き、米軍基地の片隅にある旧兵舎を根城に、リーダーの健(赤木圭一郎)のもと分け前を分配しあう彼ら。サブはそんな生きかたに疑念を持たなかったが、健は新聞記者(高原駿雄)に部下たちの武勇談をバラし、興味本位の記事を書かせて収入を得ていた。それでも、何も知らないサブは姉貴分の陽子(堀恭子)に思いを寄せ、ささくれ立った心をクズ拾いの爺さん(左卜全)の話に癒されるのだった。そしてある日、仲間が100万円の危険物運びの仕事を引き受け、健はトラックのハンドルを握る。〔白黒/54分〕[投票]
★3さよなら、アドルフ(2012/豪=独=英)第二次大戦後。ナチの高官たる父(ハンス・ヨハン・ヴァークナー)とその妻である母(ウルシーナ・ラルディ)は、娘ローレ(ザスキア・ローゼンタール)をはじめとした五人姉弟を残して連合軍本部に出頭し、二度と帰ることはなかった。ただ北に住む祖母(イーファ・マリア・ハーゲン)を頼ってゆけと言い残して…。ローレたちが気づいたことは、理想のもと一丸になって勝利へ向け邁進していたはずのドイツは、単なる幻想だったということだ。彼女らは物乞いをしながら旅を続けるが、沿道の人々はあまりにも冷たかった。その中でひとりの青年がローレに近づき、姉弟のため力を貸してくれる。彼はトマス(カイ・マリーナ)、ユダヤ人だった。〔109分/ヴィスタ〕[投票]
★3マイヤーリング(1957/米)オーストリア・ハンガリー帝国。皇帝フランツ・ヨーゼフ(ベイジル・シドニー)の厳しい執政を受けて、自由主義勢力の萌芽が片っ端から摘み取られていた時代のこと。皇太子ルドルフ(メル・フェラー)は父に真っ向から対立し、民主主義者たちと交流、また夜毎に行きずりの女たちとの交情に溺れる生活を送っていた。だが、自分に纏わりつく女に純粋な愛情などない、との彼の諦念を覆したのが、偶然出逢った外交官令嬢マリー(オードリー・ヘプバーン)であった。美貌のマリーは、またその打算を疑うルドルフに純情を捧げる無垢な娘でもあったのだ。しかし、接近するふたりを阻む首相(レイモンド・マッシー)足下の記者たちが暗躍し始める。〔75分/白黒〕 [more][投票]
★3帰らざる波止場(1966/日)帰国したピアニストの津田(石原裕次郎)は知らずに麻薬密輸の片棒を担がされ、その上に自ら情婦を殺すことで三年の実刑を食らった。すべてを奪われて復讐鬼と化した彼は最初の一歩でつまずくが、銃創を冴子(浅丘ルリ子)という女に手当てしてもらい恋に墜ちる。冴子は老社長の妻だったが、寡婦となるとともに財産目当てと疑われ、家を出て海外を周遊していたのだ。冴子の出国への誘いに津田は心を揺らし、一連の事件を追う刑事江草(志村喬)の協力依頼を厳しく跳ねのける。その裏で組織の手先大滝(郷えい治)も動き、津田に詮索を拒み冴子と日本を去れと迫るのだった。しかし、津田は冴子の言葉の裏にある偽りを知り、怒りに身を震わせる。〔89分/スコープ〕[投票]
★3続東京流れ者 海は真赤な恋の色(1966/日)流れ者・不死鳥の哲(渡哲也)が高知に渡った。付け狙う殺し屋・二段撃ちの健(吉田輝雄)を相手にもせず、かつて兄貴と呼んだエースの秀(垂水悟郎)との再会を誓って哲はこの地にやってきたのだ。「リラ」という店で踊り子サリイ(松原智恵子)を問い詰めた哲は、瀬川一家の手酷い歓迎を受け酒屋の安太郎老人(嵯峨善兵)に銃創を手当てして貰う。哲は酒屋を手伝って恩を返しつつ、安太郎の息子浩司(杉良太郎)がサリイへの恋心ゆえに瀬川(金子信雄)の子分になっていることを知るのだった。そして、安太郎のもとで働く節子(橘和子)こそ秀の妹と知った哲は、暗雲の中に自ら踏み込んでゆく。秀は再び高知に舞い戻るのか。〔73分/スコープ〕[投票]
★3マカオの竜(1965/日)横浜。ここに宝石ブローカー、マカオの竜(小林旭)が30万ドルを抱いて降り立つ。彼の求めるものは「ヒマラヤの星」と呼ばれる大粒のダイヤだったが、横浜にあるその石は塚田(佐野浅夫)一家の手に渡ったものの、海賊行為を行なう会津(宍戸錠)に奪われていた。それを知らず塚田のもとへ急ぐ竜の前に、会津に利用された娘、奈美(十朱幸代)が現われる。彼女の陽動作戦への関与に竜は気づくが、その哀しい身の上に彼女を救ってやりたい思いに揺れる。一方、クラブのピアニストを装う刑事矢代(小高雄二)、塚田の情婦で会津に密通するリエ(弓恵子)、そして竜の恋人を名乗る香蘭(松原智恵子)の登場で事態は複雑化するのだった。〔白黒・84分〕[投票]
★3ウォールフラワー(2012/米)引っ込み思案な高校生、チャーリー(ローガン・ラーマン)は、授業ですら才能を発揮できず教師(ポール・ラッド)に注意され、付き合いといえば姉キャンディス(ニーナ・ドブレフ)たち家族のみだった。これでは灰色の高校生活になる、と焦ったチャーリーの目にとまったのは、2年年上で国語クラスのムードメイカーであるパトリック(エズラ・ミラー)だ。部活の試合でパトリックの隣席に座ったチャーリーは、意を決して彼に話しかける。フレンドリーなパトリックに加え、その義妹であるサム(エマ・ワトソン)までもがチャーリーを迎え入れ、彼の毎日は輝きを増してゆく。『RENT/レント』のS・チュボスキーによる自作小説の映画化。〔103分〕 [投票]
★3恋するリベラーチェ(2013/米)スコット(マット・デイモン)は親の愛に恵まれず、里親に育てられ動物訓練士の職を得た青年だ。バイセクシュアルの彼が、親しく交際していたボブ(スコット・バクラ)に紹介されたのが、20世紀最高のピアニストの異名をとるスーパースター、リベラーチェ(マイケル・ダグラス)だった。その母親(デビー・レイノルズ)による厳しい音楽家教育のなかで愛情を知らず育ったリベラーチェは、孤独を癒してくれる若者の存在を渇望し続け、スコットとの交流で彼こそは生涯の伴侶と認める。だが、秘書となったスコットはスターツ医師(ロブ・ロウ)に奨められた薬物の副作用で愛に迷走するのだった。マーヴィン・ハムリッシュの遺作スコアが全編を飾る。〔118分〕[投票]
★3邪魔者は消せ(1960/日)この国で麻薬をばら撒き、巨利を得ようと来日したドラッグ王クレイグ(ハロルド・コンウェイ)の行動を阻止すべく、刑事松田(葉山良二)らは尾行を始めるが、彼らを振り切り逃亡をはかった連絡者は岩瀬組の幹部横倉(内田良平)に抹殺された。計画を完遂すべく新たな連絡者を選ぶ岩瀬組は、射撃の名手である秋津(赤木圭一郎)に白羽の矢を立て、協力する東洋一家も凄腕ガンマン長塚(穂積隆信)を派遣する。ふたりはいがみ合いつつも指定された仕事をこなし、上役たちの信頼を得る。だが実は秋津は麻薬Gメンであり、この仕事でクレイグと商売相手の逮捕を企てていた。そして長塚も彼に劣らぬ複雑な過去を秘めた男であった。〔83分/スコープ〕[投票]
★3第1回 欽ちゃんのシネマジャック 「探偵ハーレム・ノクターン」(1993/日)「ハーレム・ノクターン」の流れるビルの裏口。落ちぶれた探偵(橋爪功)は雪のなかで女(李星蘭)を待っていた。かつて探偵が刑事だった頃、彼は殺人犯の女を追い詰め捕えながらも、「魔がさして」一回の情事のあとで彼女を解放したのだ。そして、雪ダルマを相手に酒に溺れる探偵の前に女は現われた。足元に銀色の拳銃を転がして…。〔ヴィスタ/15分〕[投票]
★3赤木圭一郎は生きている 激流に生きる男(1967/日)1961年に不慮の事故で没した赤木圭一郎の遺作、『激流に生きる男』の未完成フィルムを再編集し、過去作の名場面とともにまとめた懐古版。●過去を捨て海の男となった竜太郎(赤木)は、乗員となる「ブラジル丸」がドック入りして出航が10日延びると聞かされ、途方に暮れる。そんな折彼は自動車に轢かれそうになった利雄少年を救い、その叔母であるクラブのママ、さかえ(芦川いづみ)と知り合った。クラブが悪質な地上げを行なう黒岩(東野英治郎)らに狙われていると知った竜太郎は、マネージャーとして店を守ろうと決意する。だが店に現われた正体不明の男は、竜太郎のかつての稼業と、その腕による不祥事とをえぐるのであった。〔46分/スコープ〕[投票]
★3清水の暴れん坊(1959/日)上役をぶん殴って放送局の清水支局から東京に送られた若者、石松(石原裕次郎)は、出迎えた美紀(北原三枝)の度肝を抜くような破天荒な男だった。上京早々、石松は麻薬の移送作業を行なう男たちに巻き込まれ、ジャーナリスト魂に火がついて美紀の父である上役(清水将夫)にルポ番組製作の許可をとる。そして、その作業にかかわっていたのが、かつて石松に命を救われた弟分の健司(赤木圭一郎)だった。彼の身を心配し、石松のもとを訪れた健司の姉令子(芦川いづみ)をよそに、健司は上司を裏切れず仕事を続行しようとしていた。義憤に燃える石松は、健司のいる船越商事なる闇会社にたどり着くべく、隠しマイクに変装で接近していく。〔86分/スコープ〕[投票]
★3海と大陸(2011/伊=仏)地中海に浮かぶ小島。青年フィリッポ(フィリッポ・プチッロ)は、祖父である昔かたぎの老漁夫エルネスト(ミンモ・クティッキオ)とともに魚とりを続けていた。その旧態依然とした暮らしに辟易したフィリッポの母ジュリエッタ(ドナテッラ・フィノッキアーロ)は、バカンスの季節のみ自宅に観光客を滞在させることにし、さっそくマウラ(マルティーナ・コデカーザ)ら3人の客に部屋を提供する。一方、海の生活を捨てられないエルネストらは漁に出てゆくが、沖合いでアフリカからの難民が乗った小船を発見し、警察に連絡した。しかしエルネストは義侠心から、妊婦である難民サラ(ティムニット・T)らを家に連れ帰る。それが問題の始まりだった。〔93分〕[投票]