「小津安二郎」(システム既定POV)の映画ファンのコメント
グンダーマン 優しき裏切り者の歌(2018/独) |
東ドイツ時代の思想スパイに巻き込まれたミュージシャンの実録版。思ったより深刻さは映像からは感じなかったが、音楽シーンのすごさに圧倒される。政治映画というよりむしろ音楽映画だ。 [review] (セント) | [投票] | |
遥かに臨む発電所の不気味。むき出しの露天採炭場の荒涼。巨大な採掘マシーンの威容。社会主義経済を支える武骨な風景が印象的だ。グンダーマンは労働者として、詩人として、すなわち個人の意志として「個人」のための理想社会の実現を頑固に信じた若者なのだ。 [review] (ぽんしゅう) | [投票(1)] | |
秘密警察の走狗としての実情も女房との離縁の修羅場も抜いたことは偏向ではなく時代の必然とするバランス感覚。扇情性を排された作劇の淡白は背骨が通っている。一方で労働歌のライブシーンや露天掘り巨大重機のフェチ描写が映画的エモーションを喚起する妙。 (けにろん) | [投票(1)] |