「小津安二郎」(システム既定POV)の映画ファンのコメント
悲しみのミルク(2009/ペルー=スペイン) |
「馬鈴薯」という即物的で突拍子ない、可笑しみさえありそうな細部が抜き差しならぬ選択であるという逆転感覚がいい。ナターシャ・ブライエによる強力な固定撮影、さらに荒涼たる風景(砂地の披露宴!)と原色を恐れない色遣いが映画に個性と普遍性をもたらしている。「労働」の映画であるのも私好みだ。 (3819695) | [投票] | |
街の喧騒と屋敷を隔てる門扉越しの視線や来る者を拒むような禿山の階段。それは、社会的格差と人間的拒絶の象徴だ。弱さではなく強固さとなって娘を静かに包む無力感の凄み。悲しみとともに封じ込められた痛みは、涙ではなく渇いた即興歌となって切々と溢れ出る。 (ぽんしゅう) | [投票] | |
マガリ・ソリエルの悲しみ、南米ペルーの乾いた空気、見事にフィルムに定着されている。ナターシャ・ブライエの撮影も素晴らしい。 (赤い戦車) | [投票] |