[コメント] I am Sam アイ・アム・サム(2001/米)
美しい事実が長くは続かないのは何故だろう。こればかりは60歳になったポールに聞いても、もしジョンが生きていてこれを訊ねても、満足する答えは得られないだろうと思われる。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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物語は未だ幼いままのルーシーを中心にほのぼのと終わっている。そう、終わりよければ全てよしであり、「アイアム・サム2」などは存在する訳がないのだ。父親の愛情の深さは判りすぎるほど判る。問題はこれから反抗期を、思春期を迎え大人になってゆく娘が、父親を「厄介者」と認める日が来るに違いないことだ。それを父親は予期できるだろうか?きわめて「健常」なボーイフレンドに父親を紹介する勇気が娘にあるだろうか。その時彼を隠すようなそぶりを見せても、誰も彼女を咎めだてすることはできないだろう。少女が聖女のような心を持っていない限り。そういった意味でこれは二重に罪な映画である。この映画を観て泣いた観客が、テクニックの夢から醒めたとき、もう一度過酷な現実に涙せねばならないのだから。
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