★4 | 仲間たち(1964/日) | 日本の最下層を支える人々のあいだに、こんなにも本音をぶつけ合いながら生きる生活があった時代を羨ましく思う。刹那的でなく、ひとつの夢をもって生きてゆくこと。石油を燃やす鉄塔すら、ある日本の一季節を象徴するようで懐かしい。 | [投票] |
★2 | 豪姫(1992/日) | もはや死期を迎えたことを勅使河原も自覚していたのではないか。宮沢りえのヘアスタイル、織部焼、椰子の葉と実のオブジェ…既にアーティスティックな部分のみに興がゆき、ストーリーは二の次。 | [投票] |
★3 | さよなら夏のリセ(1983/仏) | フィリッピーヌはうしろで髪を纏めている時が可憐な、笑顔が印象的な少女。クリスチャンは顔の骨格がしっかりした、いわゆる典型的な美形。ふたりを鑑賞するための、プロットらしきものはきわめて曖昧な物語。 [review] | [投票] |
★1 | 霧の子午線(1996/日) | 正直、この出目という男に、なんで吉永は自分を撮らせてしまうのだろう。無能であるばかりか、幾度となく男を求めつづける淫乱女に彼女を撮ることに情熱を燃やしてやまない男なのに。岩下志麻も可哀想である。 [review] | [投票] |
★1 | アイ・シティ LOVE CITY(1986/日) | 漫画の快調なテンポがどうにも間延びしたものに改悪されている。スケール的にも絞りすぎが却って敗因になったか?最大の「謎」をあえて無視したところでこのアニメは完全に箸にも棒にもかからないものとなった。 | [投票] |
★3 | 美しき抵抗(1960/日) | 民主主義教育の徹底のためか、娘たちは左翼運動家めいた発言を平気で口にする。吉永がそういう言葉を口にすると、妙に愛らしくもコケティッシュに聞こえるから不思議だ。母親(高野由美)は古い女の強さを娘たちとは別のカタチで見せつけてくれた。 | [投票] |
★3 | 大空に乾杯(1966/日) | スチュワーデスである吉永の役柄はあまり重要ではなく、いつもの吉永のラブコメディであった。コメディリリーフとしての和泉雅子の位置は定着しているようで、彼女の「シェ〜!」が見られます。 [review] | [投票] |
★3 | 天国の駅(1984/日) | 正直、男にいいように嬲られている小百合なんていただけない。「愛なんてセックスのアジノモト」だと?言いたい奴には言わせておけばいい。そういう意味で、子供のような西田敏行を相手にした時が一番良かった。 [review] | [投票] |
★4 | 上海バンスキング(1988/日) | 戦前の上海の爛熟した愉しさが伝わってくるような画面から、戦中・戦後の虚無への傾斜へ。このヴァージョンは舞台を舞台として活かすことで、長廻しを退屈に見せない映画化に成功している。何といっても吉田日出子のアンニュイさを含んだ歌姫ぶりが光る。 [review] | [投票] |
★3 | 花の恋人たち(1968/日) | この頃もう吉永はコメディエンヌではなく、また女同士で群れるのにも向いていない。結局孤独の陰を引きずりつつ健気に頑張るしかない彼女に、この役は適役だったろう。もっとも、優等生しか演じられない自分自身への苦悩も、当時の彼女にはあったのではないか。 | [投票] |
★2 | ビザと美徳(1997/米) | 偉人にも助けられる瞬間があった、という事だろうが、事実だろうか。もしそうでないなら、日本人を見下した茶番に過ぎないし、事実だったにしても、杉原について描くべきはその偉業であって、人間的な弱さはもっと長尺の映画の一エピソードとして描かれるべきものだろう。杉原の弱点だけを描いてどうする。制作者の誠意を疑いたくなる。 | [投票] |
★3 | ジャッキー・ブラウン(1997/米) | アフロアメリカンの年増女の魅力が存分に発揮されている。パム・グリアーの気持ち歪んだ顔がひどくコケテイッシュでスパルタン、やはり貴重な女優だと言わずばなるまい。しかし、デ・ニーロをクズみたいに使い捨てにするタランティーノ、果たして大物なんだかバカなんだか…(いや、答えは既に出ているんだけどね)。 [review] | [投票] |
★1 | 宇宙皇子(1989/日) | オープニングで役小角がやたら力んで解説するシーンに失笑。その後はいのまたむつみキャラにしては土俗的で地味な展開で眠ってしまった。『ファイブスター物語』の併映でなければ観なかったろう。 | [投票] |
★3 | ウインダリア(1986/日) | 悲恋が交錯するアニメ。お伽話らしく中世騎士伝説の人名が多数流用されているのに苦笑。でも、「美しい星」が流れるエンディングは不覚にも涙…。 | [投票] |
★3 | 遊侠三国志 鉄火の花道(1968/日) | 小林旭がかつての宍戸錠のような役割。結構ハマっている。しかめっ面裕次郎よりは高橋英樹の組抜けやくざの方が可愛くて好感が持てる。 | [投票] |
★2 | ウルトラマン 怪獣大決戦(1979/日) | 実相寺ウルトラマンと打って変わって燃えるアクション編。ただしそれを繋いで映画にせねばならぬ円谷の当時を物語るのが、この上なくチープな新作フィルムのマン対バルタンであるのがあまりに哀しい。 | [投票] |
★3 | シリウスの伝説(1981/日) | ディズニー的色彩が鼻につくが、美術の阿部行夫の仕事は見事の一語。エンディングでは彼一流の唯美的な世界が堪能できます。また、サーカスの歌も素晴らしい。エンディング必見、という映画です。 | [投票] |
★1 | サイボーグ009 超銀河伝説(1980/日) | 脚本協力をしているアメリカ人ジェフ・シーガルがとんだ食わせ物。お陰で008はライトになったが作品自体の内容も軽薄になった。 [review] | [投票] |
★3 | 聖闘士星矢 真紅の少年伝説(1988/日) | アクションシーンは充分に見せてくれるが、ここに出てくる神様がどういう手段で地球を滅ぼそうとしているのか、他人事ながら気になる。 | [投票] |
★2 | 忍者武芸帖 百地三太夫(1980/日) | 真田の殺陣はこの初主演作でも存分に楽しめるが、いかんせんチープな映画創りを血糊とズームアップと安っぽい音楽でごまかすのは止めてほしかった。ところで仲間を荼毘に付す場面で、西城秀樹の振り付けみたいなダンスをする真田…あれは一体なんだったのだろう? | [投票] |