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[コメント] 赤ちゃん教育(1938/米)

グラントがつまずく。負けじとヘプバーンも転びまくり。転んだ弾みで話の軸もどんどんズレていく。後ろを振り返る余裕なんかないです、コレは。
くたー

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







思い返せばそもそもの始まりは、何の変哲もない一個のゴルフボール。それがどう転がればこういう展開になるのか・・・。これぞスクリューボール(しかも飛びっきりの「超絶」)などと、月並みな例えの一つも言いたくなる。

何となく丸く収まった感じのハッピーエンドではあるけど、グラントは最後の最後まで狐につままれた顔。何だかモノスゴイ弁舌でまくし立てられて、気付けばトンデモないものを手に掴まされた感じと言えば良いのか・・・もしやホークスって飛びっきりの詐欺師なのでは(笑)?考えさせたら負け、常に観客の先を行け、という姿勢がありありと伝わってくる。

それにしてもあの金持ちの叔母の家の庭、まるで全体像がわからない(そもそもどこまでが庭なのかもわからない)。一つ一つの場面が現実的につながっているのではなく、話の都合に合わせて突如として目の前に空間が現れるかのようだ。しかも様々なトラップが用意されてるので、この空間から抜け出すことは容易ではない。マトモな頭で考えたら、話どころか空間までネジれているとしか思えない。でも味気ない現実そっちのけのその都合の良さも、映画の一つの醍醐味なのかもしれない。

(2002/10/25 再見)

(評価:★5)

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このコメントを気に入った人達 (8 人)寒山拾得 動物園のクマ[*] ぽんしゅう[*] 3819695[*] りかちゅ[*] 太陽と戦慄 ゑぎ[*] ジェリー[*]

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