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ぽんしゅうさんのコメント: 投票数順

★3ホスピタル(1971/米)公民権運動やら、ベトナム反戦やら、ヒッピーやら、フリーSEXやら、石化資源の枯渇問題やら、ドラッグ問題やらが一気にあだ花咲かせた70年前後の価値混乱期に、アーサー・ヒラー監督があの『ある愛の詩』の次に撮ったのだからますます話が混乱する。[投票]
★1Focus(1996/日)人が生きていく上で避けて通れない虚と実を、最も端的に見せてしまうテレビ(VTR)という禁じ手で映画にしてしまうというなんと安易で幼稚な発想。その証拠に数分間挟まれる客観ショットとBGMの空々しく虚しいこと。 [review][投票]
★2ステレオフューチャー(2000/日)男と女の問題を上っ面でしか語れない人間に、真摯な笑いへの取り組みを求めるのも無理なこと。しかし、小学生にも笑われそうな環境倫理をちらつかせるのにはあきれる。永瀬正敏はもう映画のキャリアは長いのだから、もっと付き合う監督を選ぶべきだ。[投票]
★3PARTY7(2000/日)確認をくり返しながらしか会話できない不安感や、古い世代の家業を継ぐように説得される戸惑い、兄弟のように育ちながら信頼関係を築けない愛情の欠如。今を生きる困難さを笑いに昇華させようとする姿勢に好感が持てる。[投票]
★3007/ゴールドフィンガー(1964/英)封切り当時、少年マンガ雑誌の巻頭ページに載っていた「最新兵器満載。これがアストンマーチンの秘密だ!」みたいな特集に胸ときめかせたものでした。外車といえばアメ車しか知らなかった私に、その女性のように流麗なフォルムは魅惑的でとても新鮮でした。[投票]
★3007は二度死ぬ(1967/英)60年代の日本の風俗が活き活きと描かれ懐かしい。当時、私の父は銀座で人力車を引いていたし、姉は阿蘇山の麓まで海人の出稼ぎに行っていた。などと嘘を書いてはいけないが、結構楽しめましたよ。[投票]
★2007/ダイヤモンドは永遠に(1971/英)荒唐無稽さは本シリーズの持ち味だから別にかまわないのだが、それをひたすら羅列されても2時間はもたないでしょ。話に軸が無いので観終わっても何も残らない。物語なしで娯楽映画をつくろうなんてあまりにも強引というか乱暴というか・・・。[投票]
★3ブルース・ブラザース(1980/米)ミュージックパートは楽しいし、気の利いたショットでそれなりにムードもあるのだがストーリーに対する気配りがおざなりなので映画としての魅力は今ひとつ。[投票]
★3男性・女性(1966/仏)時代状況と噛み合わないゴダールの焦りと苛立ち。しかもそのズレはフワフワと掴みどころが無く実態が見定められない。そんな安定を欠いた関係が、そのままポールとマドレーヌに投影される。ネガティブな状況が、すこぶるお洒落な恋愛映画を生んだ稀有な例。 [投票]
★2ダブルス(2000/日)芝居も編集も妙に重いので乗るに乗れず、笑うに笑えない。デジタル坊やとアナログ親爺のギャップなど真剣に見せようとするから陳腐化してしまう。脚本は悪くないので出演者を総とっかえしてライトコメディでリメイク希望。監督は矢口史靖を推薦。[投票]
★4グレン・ミラー物語(1954/米)賢き良き妻ジューン・アリスンに支えられ、飄々と自分の道を進むジェームス・スチュアート。この夫婦関係もまたグレン・ミラーの楽曲と同様に日本人にとってアメリカ文化の象徴であり憧れだった。サッチモやジーン・クルーパが聴けるのも楽しい。[投票]
★4サイコ(1960/米)何をどう見せれば客は怖がるかを知っていたヒッチ・コックという人は、結局観客に絶対の信頼を置いていたのだろう。大音響やSFXに頼り切ったテーマパークのアトラクション的サスペンスやホラー映画に今何が欠けているかがよく分る。[投票]
★2アラモ(1960/米)退屈なショットを延々2時間30分も見せられる拷問的苦痛。弛緩しきった画面からアクションとしての躍動も人間ドラマとしての緊張も生まれるはずがない。監督ジョン・ウェインの大いなる失敗作。[投票]
★3ナバロンの要塞(1961/米)集められた精鋭たちが次から次へと起こる難関を突破して・・・というお決まり展開。レジスタンスの女を巡る騒ぎから要塞へ侵入する最後の30分ぐらいでやっと話が面白くなる。結局2時間半も持たせる内容ではなかったということ。[投票]
★3ポワゾン(2001/米=仏)ときとして純度の高い愛はポワゾンになり得、それは嘘によってしか中和できないという隠微な秘密。[投票]
★4陽はまた昇る(2002/日)二百数十人の“ひと”に託した優しき挑戦者の熱い思いが嫌味なく伝わってくる。情緒のたれ流しや思い入れの押し付けになりがちな熱血ドラマを、落ち着いたタッチでまとめきった新鋭佐々部清監督の手腕はみごと。新たな娯楽映画の作り手として期待する。[投票]
★2ぼくらの七日間戦争(1988/日)机上の映画。脚本家にも監督にも、自分の中学生時代を思い出す余裕は残っていない。11人の少年少女達は人形のように動かされ、うわ言のようなセリフを吐かされる。理解者であるはずの教師賀来千香子が最も不気味に見えるという矛盾。[投票]
★3少林サッカー(2001/香港)粗雑さを埋めるほどのパワー有とは言いがたく、物語を払拭するほどの芸有りとも認めがたし。残念ながら「有り余る」の形容に至らず。[投票]
★4浮き雲(1996/フィンランド)夫婦や友人の間で、言葉を費やし説明しなければならないような状況が生じたとき、その関係の終わりは近い。我々はそのことをよく知っているからこそ、この寡黙な映画の中に心地良い安堵感を見出せるのだろう。[投票]
★3真夜中の虹(1988/フィンランド)登場人物たちにふりかかった出来事の必要最小限だけを切り取って、湿った感情も言い訳もなしで事実をいさぎよく見せていくポジティさが小気味よい。味気なくなりそうな物語にワンショットごとに変るカラーイメージが夢を添える。[投票]