muffler&silencer[消音装置]さんのコメント: 点数順
ミツバチのささやき(1972/スペイン) | 「死」から一番遠く、且つ、一番近い距離にいた、柔らかい陽射しに守られていたあの頃…虫眼鏡で蟻を観察しているフリをして、焼き殺したりしたことありませんか? [review] | [投票(9)] | |
テルマ&ルイーズ(1991/米) | 「こんなことしてみたい」と思うのは女より男だと思う。そして実際にできるのは、やっぱり女だと思う。 (『フォーリング・ダウン』のコメントに続く…) | [投票(9)] | |
キートンの探偵学入門(1924/米) | the movie among movies、映画の中の<映画>。 [review] | [投票(7)] | |
ダンサー・イン・ザ・ダーク(2000/英=独=米=オランダ=デンマーク) | 冒頭の暗闇から、怪訝に思っていたら、いつの間にか号泣していた。『奇跡の海』に続き、フォン・トリアー監督は「愛」を描ききった。日本人なら「哀」である。ビョークは女優ではない、セルマ自身だ。 [review] | [投票(7)] | |
地下鉄のザジ(1960/仏) | ザジこそ、<cinema>あるいは<nouvelle vague>にとっての童、道化、トリックスター、愚者。そして、<cinema>というアジール。 | [投票(5)] | |
さらば、わが愛 覇王別姫(1993/香港) | 炎に炙り出される裏切られた者の瞳と裏切った者の瞳が対峙した時、人間のありとあらゆる感情の噴出、情念を見た。 | [投票(5)] | |
カビリアの夜(1957/伊) | 真珠の刺青。 [review] | [投票(4)] | |
沈黙(1963/スウェーデン) | この世界には明光と惣暗しか存在しない。人はその狭間を往来する罔両でしかない。光の崖から一歩踏み外せば、そこは底なしの闇。 [review] | [投票(4)] | |
若者のすべて(1960/仏=伊) | やっと訪れた幸せの宴は、次の試練の呼び水。それでもきっとまた宴の時は来る。―閉じるたび風の音がするような睫毛、許しを乞う様な贖いの憂いを帯びつつ、その奥にストイックで強靭な意志を感じるアラン・ドロンの瞳。彼に見つめられたら誰でも惚れる。 [review] | [投票(4)] | |
東京物語(1953/日) | 【和】:わ、かス、なごム、にき、にこ、のどカ、やわらカ ―人間と人生、ことばと関係、文化と風習、世間と社会、親と子、そして生と死、そういう凡そ凡てのものの「輪廻」が、この作品にはある。 [review] | [投票(4)] | |
紅夢(1991/中国=香港) | 足裏やってほしい…計算し尽くされた構成。静寂と陰影の中に仄かに浮かび上がる愛憎劇。 | [投票(4)] | |
恋人たちの予感(1989/米) | 何しても絵になるN.Y.その四季折々の風景に、凡庸な大人の不器用な恋愛逸話を織り交ぜて、こんなにも愛らしく描けた。ちょっとした奇跡。 | [投票(4)] | |
バージニア・ウルフなんかこわくない(1966/米) | 四人の俳優が奏でる狂想曲。痛々しくも悲しい秘密と記憶を抉る一夜。それでも生きていくしかない悲哀。脚本を勉強している人は必見。 | [投票(4)] | |
自由の幻想(1974/仏) | 忘却を拒絶し揺曳する夢、自動筆記再生の可能性、『トリストラム・シャンディ』、「語られる」ということの異常、「語り」のオートポイエシスとパタフィジック、因果律の風は、貴方の踵で吹き止むか?、X Filesの装置 [review] | [投票(3)] | |
スタンド・バイ・ミー(1986/米) | 自己嫌悪に陥るから、もう今は…観たくない、観られない。 | [投票(3)] | |
禁じられた遊び(1952/仏) | 描かれたテーマそのものよりも、テーマ曲とラストの連呼が鼓膜に粘りつくという点で偉大。 | [投票(3)] | |
不良少女モニカ(1952/スウェーデン) | 「匂い」のする映画。噎せ返るような夏草の匂いがするモニカ。花梨の皮のように、北欧の短く儚い夏の光をも弾いてしまうモニカの肌。 [review] | [投票(2)] | |
昼顔(1966/仏) | ちなみに、これが僕のブニュエル翁初体験、中学三年生。ビデオを手に取った理由は淫靡そうな粗筋にあり、勿論、その期待は大きく裏切られることになりますが、→ [review] | [投票(2)] | |
デカローグ(1988/ポーランド) | 主人公も観客もぼんやりしてたら、監督に「地獄」へと陥れられる。その冷徹さ加減はロバート・アルトマン監督と双璧、死刑宣告人の如し。しかし、両者のその宣告の向こう側には、救済の風を感じる。 [review] | [投票(2)] | |
柔らかい殻(1990/英) | 「妄想」と「悪夢」、子どもが引いたその「境界線」から噴出した、絶叫せずにはおれない「現実」とは。その圧倒的映像美に目をえぐられ、物語の衝撃に心を貫かれた。 | [投票(2)] |