[コメント] 17歳のカルテ(1999/米)
タクシーの運転手は言った。「なじむなよ。」
主人公が精神病院に行くためタクシーに乗る。運転手はまともに見える主人公を見てびっくりする。そして「なじむなよ。」と言う。
病院には同い年ぐらいの女の子がいっぱいいる。その病院でまるで学校のように仲間たちと楽しくそして傷つきながら生活していく。
「なじむなよ。」
主人公は同じ傷を負った仲間たちとなじんでいく。それはみな主人公のように傷を負っていてここでは差別されない。居心地がいい。
精神的には楽になったが結局は病気は治っていない。
主人公はある事件をきっかけにこの病院を出て行こうとする。 病院という名の学校を卒業する。
病気を直すには文章を書いて自己を見つめなおす。
そして彼女は言葉で自分のいる位置、世界を確立し、病院を卒業していく。
病院から帰りタクシーに乗る。 同じ運転手。 彼女は軽く笑いながら「心の病」と言ってナレーションをはじめる。 病院の友達は出れた人がいたり、もう会えない人もいると。
この映画は青春という心の病を持った子がただ学校から卒業していったような軽やかさがある。
運転手の「なじむなよ」は何気ない言葉だが大人になるためには「自己をもて」と言う風に私は解釈した。
しかしこんなに軽やかでいいのだろうか。
出演の女優たちの演技は素晴らしい。ウィノナ・ライダー、アンジェリーナ・ジェリー、クレア、デュバル。この美しい女優たちによってこの映画は「学園モノ」になってしまった。
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