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黒澤明の映画ファンのコメント

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水那岐のコメント************

★4天国と地獄(1963/日)’60年代の横浜にあのような麻薬窟が存在したことの驚き。黒澤は時にこの世の地獄を描いてひどく上手い。だが、勝者と同じように誇り高い敗者も何も語ることはなく、犯人が目に焼き付けてきた地獄の大半は謎のままだ。 [review][投票(14)]
★4生きる(1952/日)志村喬の顔は鬼気迫るものに見える。だが、おのれを革命する心というものは、そのまま鬼となる孤独な心なのだ、と教えられる。 [review][投票(2)]
★3醜聞(1950/日)志村喬は弁護士の風上にもおけぬ卑劣漢であった。その彼がまっとうな仕事への就業者として立ち直るには、あれほどの犠牲が必要だったのか。悪と知りつつ行動した志村の罪は、いかにヒューマニスト黒澤といえど弁護には苦しいところだったのではあるまいか。 [review][投票(2)]
★3どん底(1957/日)貧すりゃ鈍す、と世間で言う。なるほど、例外もあるだろう。だが、妙に悟りきったコトバで貧民窟の和を保とうとする左卜全、あれは何もかも知り尽くした者の目、修羅場を渡ってきた者の目を持っている。 [review][投票(3)]
★4野良犬(1949/日)あの混乱と貧困の時代は、常に暑さとともに語られてきたような気がする。神の眼を持ち得ず、おのれのコルトを求めて街をさまよう刑事は、蟻のように矮小な存在だった。 [review][投票(16)]
★4殺陣師段平(1962/日)美術の背景に施した墨入れの深みに惹かれる。単なる襖や潜り戸の色に陰影をつける墨色が、物語の遣る瀬無さをいやが上にも盛り上げる。殺陣馬鹿の半生を綴ったこの作品でも、自分は前半の片意地なお調子者ぶりをこよなく愛する。古風な一本気の裏には深い大衆芸道への偏愛がある。[投票(1)]
★3一番美しく(1944/日)一見ただの国策プロパガンダ映画のようにも見えるが、力を抜いて観ているとなかなかシュールな光景に出くわしたりする。 [review][投票(2)]
★3生きものの記録(1955/日)正論の厄介なところは、小市民のささやかな幸せについての物語を、一気にSFレベルまで移行させるところだ。三船のエネルギッシュな偽老人ぶりが、そんな簡単なことを忘れさせてしまう。 [review][投票(14)]
★3蜘蛛巣城(1957/日)シェイクスピアの愉しみは、会話の妙にあると考える。その大半が削られ、しかも音声の悪さでほとんど聴き取れず、多分に興を削がれた。黒澤一流の料理の仕方と思えば仕様がないが。見所としては… [review][投票(8)]
★3わが青春に悔なし(1946/日)原節子は大陸的な、厚化粧の似合う美貌であり、田植え女として働く姿は異様であったが、それなりに存在感があったことは事実。…しかし、もっと令嬢と庶民を兼ねられる女優はいなかったのだろうか? [review][投票(5)]
★3ジャコ萬と鉄(1949/日)雇い主に孤島に置き去りにされ、死線を彷徨ったジャコ萬が、ああも簡単に態度を変えてしまうあたりに脚本の甘さを感じる。三船の荒削りな魅力は若さゆえ。ジャコ萬に追いすがる女ユキ(浜田百合子)の鬼気迫る魅力は本物だったが、飼い馴らされたあとの去勢ぶりは見苦しい。概してこの甘さは黒澤のそれのように思える。[投票(3)]
★3姿三四郎(1943/日)戦時下の不遇な作品であるがゆえのプラス1点。「いいです」一点張りの藤田進の大根ぶりは許すとしても、超絶テクニックを説明するスーパー・スポーツ漫画を見慣れた眼からすれば、試合のあっけなさはプリミティブの一語に尽きる。この路線に限界を感じたゆえの監督のリアリスト転向と信じたい。[投票(1)]
★4用心棒(1961/日)切れ者でダテ男の卯之助、向こう見ずな脳タリン亥之吉の兄弟が絶妙。主人公よりそっちの方を楽しみに観てました。 [review][投票(9)]
★1八月の狂詩曲(1991/日)老害の極み。風景がよく撮れていたなんていうのは監督への誉めコトバにはならない。作品のメッセージが噴飯ものになってしまう前に、天才だった監督はメガホンを捨てるべきだったのだ。[投票(3)]
★3銀嶺の果て(1947/日)黒澤脚本らしい性善説的甘ったるさは充分に満喫することができる。それでも、谷口演出の限界かところどころに間延びしたシーンがあり、折角のサスペンスが今一盛り上がらない部分が散見される。とは言え、銀嶺の雲海を目指し広がるパノラマは例えモノクロでフィルム状態が悪かろうと絶品である。[投票(2)]
★3羅生門(1950/日)それぞれに格好をつけてみようとしても、本当のところ誰も自分を偽れないというお話。滑稽で無様な姿をさらすのがとどのつまりだ。志村喬だって例外じゃない、彼とて誰も見てない場所での後ろ暗い秘密を隠しているのかも…って、これは黒澤が逆立ちしても描くことのできない残酷な現実だが。[投票]
★4どら平太(2000/日)共同脚本の黒澤らしさも出たヒューマンな一作。だが黒澤が撮っていれば、もっと暖かくも泥臭いものになっていたように思う。市川崑はあくまでクール、都会的にこのシナリオを料理した。役所広司の抜擢も含め、間違いはなかったことと信ずる。[投票(1)]
★4悪い奴ほどよく眠る(1960/日)事もあろうに、先に本作のパクリ漫画を見てしまった。パクられるのも当然、これほど漫画的な映画も珍しい。しかしさすが黒澤、漫画で現実の残酷さまで描ききってしまった。 [review][投票(3)]
★3椿三十郎(2007/日)監督・森田芳光には、彼だけが描ける『椿三十郎』を書き、撮って貰いたかった。黒澤が三船のためだけに書いたシナリオを使ったことで、それをもって森田をくさし、主演の織田裕二をあざけるのは、ある意味ナンセンスだ。 [review][投票(4)]
★2素晴らしき日曜日(1947/日)抛っておけば10分でも15分でもウジウジしている鬱屈男のために、母性的な恋人がとった方法や如何に?史上初・参加する黒澤映画!キミも画面に拍手を送ろう!!……まあ、シラフじゃ付き合えない話だね。 [review][投票(1)]
★4椿三十郎(1962/日)シャイで滅法強い素浪人・三十郎再び参上!若大将も青大将もこのダンナの前ではチンピラ同然。でも女の前ではフスマに「の」の字など書いてしまう純情さがなんともカワイイのです。[投票(4)]
★4ジャコ萬と鉄(1964/日)陽気な高倉と、胸に陰のパワーを宿した丹波谷口監督版を先に観た自分には違和感ありありと思って観たら、案外板についている。むしろ娯楽作としてはこちらの方が判りやすく見せてくれるようにも思われた。弱虫の兄貴も秀逸。[投票(1)]
★4隠し砦の三悪人(1958/日)あふれる稚気とあっけらかんとした遊び心。ここから子供映画の監督に、この映画はオマージュを捧げられ続けるのだろう。 [review][投票(10)]
★3赤ひげ(1965/日)他人の骨を折って、「うん、医者ともあろう者がこーいう事をしてはいけないっ!」三船よ、冗談なのか本気なのか判らないところが怖いぞ。 [review][投票(3)]
★4酔いどれ天使(1948/日)やくざを心底嫌っていたという黒澤の撮った、最も魅力的な極道像。ダンディで野獣のような獰猛さを秘めながら、泥沼のなかに自ら沈まざるを得ない結核病みの三船は、その後の現代劇で見せる四角四面の朴念仁に較べて、いかに輝いていたことだろうか。三船の存在自体の勝利。[投票(6)]
★3虎の尾を踏む男達(1945/日)歌舞伎十八番の出し物ながら、ともすれば沈みがちになる画面を、エノケンがコメディリリーフとなって明るく保つのに成功している。そして弁慶の酒豪ぶりもなにかほのぼの。 [review][投票(5)]
★4静かなる決闘(1949/日)三船が、願わずして梅毒に冒されることによって「聖人」の道を歩まされようとしている時、恋人よりもむしろ実情を知るはねっ返りの看護婦見習い、千石規子の存在がその歯止めになり、彼を「人間」に押し留めているのだと感ずる。その逞しい「人間」さぶりが物語を暖かいものにしている。[投票(6)]
★3海は見ていた(2002/日)オチの決め文句をタイトルにするなどとは、黒澤らしいというか鈍臭い馬鹿正直というべきか。しかしそれを気にしながら観るのは随分疲れることだ。 [review][投票]
★2デルス・ウザーラ(1975/露)若き日の黒澤が恋焦がれた原作の映画化であるようだが、如何せん老いたる身にはこの仕事は荷が重すぎた。演出は鈍重でシャープさに欠け、カメラも凡庸の一語で、いい意味でのハッタリが失われていて肩を落とす。何よりデルスの人間としての素晴らしさを描写し切れなかった責任は、俳優ではなく枯れてしまった黒澤にこそ問われるべきだ。[投票]
★4雨あがる(1999/日)正直過ぎて古拙な趣きすら感じさせる台詞と、伏線など張ることも考えないきわめて単純明快なストーリー。そんな黒澤の脚本を、いかにもこうしか撮りようはないとばかりに黒澤調に撮った不器用さがむしろ好ましい。 [review][投票(5)]
★3土俵祭(1944/日)努力至上論、マッチョ的思想など精神論ばかりが目立つのは、いにしえのスポ根漫画そのものである。悪党の先輩、親方の娘との禁断の恋など、判りやす過ぎて少々鼻白む。時代とともに映画が成長してきた証と見れば、今観る価値もあるだろう。[投票]
★3乱(1985/日)シェークスピアの無惨な改悪。救いのない終幕のほうがリアルだからなのか、劇的と思ったからか?ピーターはよくやっていたと思うが。[投票(2)]
★3七人の侍(1954/日)最後の志村喬のセリフは、菊千代=三船敏郎の存在あったればのことと思う。 [review][投票(2)]
★3日露戦争勝利の秘史 敵中横断三百里(1957/日)少年小説でお馴染みの冒険譚であるから、無駄な説教臭さもなくすんなり観られるが、如何せん森一生の凡庸な演出ゆえに血湧き肉踊るというふうにはいかなかった。この手の戦争活劇を黒澤は撮るまいが、それを期待するのも人情であろう。[投票]
★5どですかでん(1970/日)アニメーション、あるいはSFのような黒澤との違和感。 [review][投票(8)]
★2野良犬(1973/日)黒澤映画の換骨奪胎に、当時の森崎監督らしい沖縄問題を強引に結び付け、そして公僕としての警官の存在の空しさを匂わせたグロテスクなリニューアル作。森崎は原作のテーマなどは知っていても無視するつもりでこの仕事を引き受けたのだろう。 [review][投票]