「小津安二郎」(システム既定POV)の映画ファンのコメント
裁き(2014/インド) |
全篇の大部を占めるロング・広角・フィクス・長回しの撮影が一向に退屈に侵されないのは、構図の確かさに加え、常にフレーム内の多数の人物が場の中心的出来事に収斂されない拡散的演技を同時展開しているためだ。どの被写体に目を留めても、彼らは彼らのドラマを各人各様に生きていることが看取される。 [review] (3819695) | [投票(2)] | |
現代にしかとまだ残滓のようにインドに残る不条理を、風刺精神たっぷりに独特の世界でフィルムに焼き付けた爆弾のような作品です。 [review] (セント) | [投票] | |
この映画に主人公はいない。街の「たたずまい」と下級裁判所の「ありよう」と集う人々の「暮らしぶり」の向こうに透けて見える気配が主役だ。おそらくムンバイの人々は、この気配に気づかず日々をやり過ごしているのだろう。気配とは階級制の「なごり」のことだ。 [review] (ぽんしゅう) | [投票(2)] |