★4 | オー!マイ・ゴースト(2008/米) | デヴィッド・コープの作品なのでWOWOWで鑑賞。脚本家の監督作にありがちな構造主義的な欠陥はない。それは主演のリッキー・ジャーヴェスの好演に因るものだ。彼への感情移入のあり方は、一流のハリウッドスターのそれとはまったく別種であり唯一無二といえる。一見の価値あり。 | [投票] |
★4 | アパルーサの決闘(2008/米) | 多種多様な見せ場を盛り込んだ娯楽西部劇。モーテンセンの造形に惚れる。ゼルウィガーに愛すべきポイントは見当たらず、俳優エド・ハリスは健闘。パーカー原作の続編は主演モーテンセン、監督ハリスで見てみたい。 | [投票] |
★3 | ラーメンガール(2008/米=日) | この映画は相米の「東京上空いらっしゃいませ」を思わせる。文化の違い、言葉の壁というモチーフよりも、現場に漂う「祭り」の虚構性が私には感動的だった。ブリタニー・マーフィーの遺作であることが殊更に涙を誘う。 | [投票] |
★4 | 理想の彼氏(2009/米) | メインタイトルから超高速の語り口で、一気に中盤まで駆け抜ける。この間の情報量の多さといったら半端ではない。映画人にとって最も魅力的な街ニューヨークのローカル色が感じ取れる秀作。 [review] | [投票] |
★3 | ワイルド・スピード MAX(2009/米) | ヴィン・ディーゼルの芝居は相変わらずチープだが、脇役を生かした前半の演出は悪くない。殊に演技達者なポール・ウォーカーの存在感が光る。後半のバディストーリーが尻すぼみだが、監督が1973年・台北出身と聞けば今後に期待してもみたくなる。 | [投票] |
★3 | 28日後...(2002/オランダ=英=米) | WOWOWで再見。狂牛病問題から透かして見ると発見もある。肉骨粉を飼料として牛に与える、これは人為的な共食いだ。その因果が人間に回ってきたということか。不味そうな食生活の不快感はイギリスならでは。天が開けたラストシーンにはまたも感動した。 | [投票] |
★2 | マンデラの名もなき看守(2007/独=仏=ベルギー=南アフリカ=伊=英=ルクセンブルク) | 凡作。前半で人間と人間の関係性を描けなかった故に後半が失速する。看守の人生さらには南アフリカの現代史へと展開する終盤はうまくいっておらず退屈の極み。 [review] | [投票] |
★2 | ブラックサイト(2008/米) | アナログオバちゃん顔のダイアン・レインが夜勤のサイバー犯罪ウォッチャーという意外性。FBIアカデミー叩き上げではなく民間登用の専門家なのだろうと引かれて見たが、まったくの期待外れだった。 [review] | [投票] |
★4 | ウォッチメン(2009/米) | キューブリックの風刺、ニコラス・ローグの映像フェティズム。シニカルな英国的史観に引き込まれた。俳優がいいからキャラクターも生きている。監督は独善に陥らず、原典への崇拝を感じる誠実なアダプテーションだ。 | [投票] |
★2 | ザ・バンク 堕ちた巨像(2009/米=独=英) | 仮にも組織犯罪を題材に取り、非ハリウッドを志向するのであれば、活路はアジア映画の中にしかないのではないか。などと思ってしまうほど、この映画は西欧的老人臭さに満ちている。 [review] | [投票] |
★2 | 7つの贈り物(2008/米) | ロザリオ・ドーソンの「アタシ惚れちゃったぁ」の表情はよかったが、しかしなんと頭の悪いホンであろうか。プロデューサーにウィル・スミスも名を連ねているというのが呆れる。 [review] | [投票] |
★4 | NY検事局(1997/米) | 対立、葛藤、継承といったオーソドックスな人間ドラマの要素をストレートに語った主流派の風格がある。一方、これが90年代の映画とは俄かに信じがたい古めかしさもあり、それは照明や、殊に女性のメイクアップに感じられもするのだが、そこも踏まえて新・古典として見ておいて損はない。 | [投票] |
★4 | 母は死なず(1942/日) | むしろ「妻は死なず」だろう。菅井一郎が入江たか子に寄せる男の情念は揺るぎない。 [review] | [投票] |
★4 | ステップ・アップ(2006/米) | チャニング・テイタムの圧倒的な身体性と寂しげな表情がいい。アートスクールが舞台だから、若き俳優たちの自伝的要素も投影されている。そうした記録的側面は優れた青春映画の必要条件といえるだろう。 | [投票] |
★3 | 大阪の宿(1954/日) | 堅物の勤め人佐野周二と芸者の乙羽信子の関係性を、住む世界が違う故の男女間の友情であると決め打ちしているのが斬新。佐野は意識してはいまいが、それは親友と呼んでも差し支えないほど掛け替えのないものだ。また、旅館の女中らを巡る群像劇としても見ごたえがある。 | [投票] |
★2 | ワールド・オブ・ライズ(2008/米) | この規模の仕事としては最低レベル。ミュンヘンなのかジェイソン・ボーンなのか路線すら覚束ない。人物や出来事に肉薄していかないので、彼らだけで世界が動いていると錯覚させてくれるはずのスター俳優のマジックが機能しない。酔わせてくれない。 | [投票] |
★4 | 無頼より 大幹部(1968/日) | シリーズ物の鋳型に嵌る以前の、渡哲也と舛田利雄監督の共同作業としての主人公の育成過程が、生々しくフィルムに刻まれている。(シリーズ作品についても言及) [review] | [投票] |
★3 | ハッスル&フロウ(2005/米) | メンフィスという土地の魅力が生かされているとは言いがたいが、ヒップホップのルーツとしてのブルース=労働歌を、主人公の日常を通じて描いていて好感が持てる。 [review] | [投票] |
★3 | ディスタービア(2007/米) | 自宅軟禁状態のシャイア・ラブーフ一人芝居をずっと見ていられるのは大したもの。彼の最近のやんちゃイメージもあってか、時折攻撃的な危険性が香るのもいい。 [review] | [投票] |
★4 | ハプニング(2008/米) | ほとんど何も語りかけてこないに等しいのに、よくこれで映画になるなぁと感心する。普通に撮った普通のショットの集合体だけで構成された、絵コンテに忠実な古典映画のようだ。 [review] | [投票] |