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[コメント] 無頼より 大幹部(1968/日)

シリーズ物の鋳型に嵌る以前の、渡哲也と舛田利雄監督の共同作業としての主人公の育成過程が、生々しくフィルムに刻まれている。(シリーズ作品についても言及)
shiono

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







油絵の具をべたべたと塗りたくるような、雨と泥の中の荒々しい殺陣、新宿の裏路地を駆け回る浜田光夫を捉えた移動撮影といった躍動感あるシーンの一方で、青春映画の瑞々しさも随所に感じられる。ノワール風味のクライマックス演出もいい。

このシリーズは全部見たが、第一作となる本作が抜きん出ている。二作目になると早くも渡に貫禄がついてしまうのだが、映画のおもしろさとしてはそれぞれ魅力があり、中でも四作目は豪華役者陣によるドラマ性の高さでは随一で、とても楽しめる。それに比すると五、六作目は格段に質が落ち、テレビドラマ的な大芝居と情緒過剰な音楽、台詞の鮮度低下は残念だ。

以下、星取。

大幹部 無頼(小沢啓一)★★★

無頼非情(江崎実生)おまけで★★★

無頼 人斬り五郎(小沢啓一)★★★★

無頼 黒匕首(小沢啓一)★★

無頼・殺せ(小沢啓一)★★

(評価:★4)

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