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shionoさんのコメント: 更新順

★4神様のパズル(2008/日)「東映」してるし「角川映画」しているのが40代前半の我が身には感涙もの。人はそれをカツゲキとかホウガなどと呼ぶのではなかろうか。アンチ・ヴァーチャル萌えとしての、レトロなお色気がまたツボだった。 [review][投票(2)]
★2ラスベガスをぶっつぶせ(2008/米)チームに魅力がないから、ゲームにスリルがない。『ハスラー2』のような師弟関係のドラマでもない。欲望と危険の伴わない賭け事と、ヲタクとコドモしかいないMITの学生では、どう逆立ちしても映画的な色気が出てこない。 [review][投票(3)]
★4チャーリー・ウィルソンズ・ウォー(2007/米)淀みのない語り口にさらっと流してしまいそうになるが、映画人トム・ハンクスの今を知る代表作といっていいと思う。彼ならではの解釈によるキャラクター造形で脇役陣を巻き込み、映画全体のムードを支配する。マイク・ニコルズの芝居を生かす演出も冴えていて、ホフマンは勿論、ロバーツがまた格段に魅力的だ。[投票(2)]
★5アフタースクール(2008/日)これが小説なら”このミス”級のベストセラーだが、この仕掛けのおもしろさは映像ならではのもの。芝居がいいが、舞台演劇では出せない空間描写と繊細な感情表現の演出もある。発想の源泉が純粋に映画的なのが嬉しい。この人肌の雰囲気は他のメディアでは出せないだろう。 [review][投票(12)]
★4ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序(2007/日)アニメーション映画は、演繹的推論によって構築されたロールプレイングゲームのような世界との相性がいい(それは概念としての「キャメラ」の不在によるものだ)。エヴァの革新性は、この演繹法が主人公のキャラクターを侵食するレヴェルまで高められているところである。アニメーションという手法を脱構築しているように見えるのだ。[投票(1)]
★4ラブソングができるまで(2007/米)ラブコメというジャンルは、映画におけるポピュラー音楽のようなものだ。すぐに忘れ去られてしまう紙クズの中に、時たまキラリと心に響くものがある。 [review][投票(1)]
★5ミリオンダラー・ベイビー(2004/米)好きな映画だから三度、四度と見直すと、弱い部分も見えてくる。この作品が傑作たり得たのは、脇役が不在だからだ。 [review][投票(1)]
★4最高の人生の見つけ方(2007/米)ジャック・ニコルソンとモーガン・フリーマンへの信頼は、ファーストカットのナレーションで早くも報われた。こういう映画を見たいから、僕はアメリカ映画を見続ける。 [review][投票(3)]
★3気のいい女たち(1960/仏=伊)モノクロのフィルムを見ていると、時に既視感めいた思いが湧き上がることがある。この映画のパリジェンヌたちと、鈴木英夫や市川崑の映画の、我がニッポンの若い女性たちの日常の暮らしぶりの類似性に、郷愁と愛着の感情を覚えずにはいられないのだ。職場における雑談や、動物園、演芸場、レストランといった余暇の過ごし方がこれほど身近に感じられるのは驚きだ。 [review][投票(1)]
★5プライベート・ライアン(1998/米)あえて戦争映画という枠組みを除外して、任務を遂行するチームの物語としてみてみると、トム・ハンクスを中心としたキャラクター造形がいかに傑出しているかがわかる。 [review][投票(4)]
★4コレクションする女(1967/仏)映画は概念を表現することができる、とはエイゼンシュタインの言葉だが、ロメールの映画を見ていると、官能性や観念性とは切り離されたエロスという概念が感じ取れるようだ。それは生命の息吹といってもいいかもしれない。 [review][投票(1)]
★4クレールの膝(1970/仏)劇中描かれる30日間で何事も変化させず、ただ主人公のキャラクターを見せていくためだけのシンプルさは、どう見せるかというロメールの仕掛けを読み解く上でとても興味深い。 [review][投票(1)]
★4ブレックファスト・クラブ(1985/米)終盤も期待を裏切らないが、前半30分の爆笑ものの会話劇、中盤30分の室内空間の使い方と、それぞれの面白さが楽しめる逸品。 [review][投票]
★4ゼア・ウィル・ビー・ブラッド(2007/米)序盤の写実的描写には惚れ惚れするし、中盤まではドラマ性の高さと子役の良さで引き込まれていったが、そこから先が一筋縄ではいかない、面白くも奇妙な映画だ。 [review][投票(11)]
★3タイヨウのうた(2006/日)YUI見たさで内容にはほとんど期待していなかったが、うまく出来ていて感心した。最大の功労者は塚本高史だろう。この役者はいい。 [review][投票(2)]
★3つぐない(2007/英)ジョー・ライト作品の魅力は、英国文学の香りを生かしつつ現代的な活力をもって描写するエンタテイメント性にある。見る者と見られる者を自在に操る時空間の演出は、逸材シアーシャ・ローナンをいっそう魅力的に見せていた。 [review][投票(5)]
★4あの頃ペニー・レインと(2000/米)久々にDVDで見直した。視点人物がパトリック・フュジットからビリー・クラダップにシフトするNY以降の展開に納得。少年の成長ではなく、青年が童心に返る話なのだ。その道具立てとしてのロックと恋。だから甘い感傷に気持ちを委ねるのが心地よい。 [review][投票(1)]
★3マックQ(1973/米)一匹狼がバッヂを返上して単独捜査というお決まりのパターンも、この頃のジョン・ウェインがやると定年退職後に見えて侘しい。伝を辿るプロセスが懐古的なのだ。だが酒場の女コリーン・デューハーストとのシーンは極めてテンションが高く、劇中時間が100年巻き戻されたかのようなムードに目頭が熱くなる。[投票]
★4フィクサー(2007/米)脚本、演出、演技とも一級品。社会の闇を心の闇に転換する現代的なハードボイルドタッチは、心理描写をせずに人物の内面をその行動から描き出す。 [review][投票(1)]
★3番場の忠太郎(1955/日)他生の縁あっても干渉し過ぎない人間関係、成瀬映画を思わせる情に溺れない演出がいい。二人三脚で書く凶状書面は業の深さを感じさせ、忠太郎の恨みつらみを未来へと続く継続的な心の痛みとすることで、カタルシスとは真逆のリアリズムを表出させている。[投票]