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彼女と彼 (1963/)

監督羽仁進
脚本羽仁進 / 清水邦夫
撮影長野重一
音楽武満徹
出演左幸子 / 岡田英次 / 山下菊二 / 長谷川明男 / 穂積隆信 / 小栗一也 / 木村俊恵
あらすじ百合丘団地に住む石川直子・(左幸子)はある晩、隣接するバタヤ部落のバラック小屋が燃えているのに気が付いて目を覚ます。普段は部落のことなど気にも留めない直子だったが、この時から異常な興味を抱き、伊古奈・(山下菊二)という男と交流するようになる。伊古奈は夫の英一・(岡田英次)と同級生だが、"クマ"と呼ぶ黒い犬をいつも連れながら廃材を拾って生計を立てており、親のない盲目の少女・(五十嵐まりこ)と暮らしていた。 ベルリン国際映画祭で特別賞受賞[製作:岩波映画/配給:ATG/モノクロ・スタンダード/108分] (TOMIMORI)[投票]
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全7 コメント>> 更新順 採点順 投票数順
★5無償の善意のなりゆきを社会のなかで丁寧に吟味するチェーホフ的試み。左幸子はカントの定言命法(汝なすべし!)に襲われている。編集は土本典昭、シュールな撮影に抜群の求心力がある。 [review] (寒山拾得)[投票(1)]
★4火事場見物気分で“柵”をまたぐ左幸子と、「小さな生活を守りたい」岡田英次。二人の間のズレは、岡田に「良いじゃないか。奥様って感じで」と褒められた左が、「(髪型)変えなければ良かったかな」とつぶやくシーンにも現れている。 [review] (リーダー)[投票(2)]
★4漠たる幸福の拒絶と無産への回帰願望。大陸からの引揚者だという直子(左幸子)は、無意識のうちに“定住”に抗う女なのだ。転がるように豊かさを目指して猛進する60年代。そんな時代の「総意」に、彼女が正統かつ対等に抗う手段が無意識の「善意」だったのだ。 [review] (ぽんしゅう)[投票(1)]
★4同情とも憐憫ともつかない、自分もあちら側に所属していたのではないかという漠然とした違和感。山下菊二はあまり喋らない方がよかったが、得体の知れぬ存在感は本物だ。 (TOMIMORI)[投票]
★4避けたい話題を目を逸らすことなく追求していく作り手の志が高い。 (kenichi)[投票]
★3団地の外観。ベッドの中の左幸子岡田英次。カメラが寄ると左が目を覚ます。近所のバタ屋部落で火事。 [review] (ゑぎ)[投票]
★3パタヤ部落との埋められない溝を、終始不気味な雰囲気で描いてて上手いと思うけど、二度観たいとは思わない。左幸子が地味な役ながら光ってる。画家の山下菊二と、左幸子の演技力の差が観てて辛い。[05.5.1京都文化博物館] (直人)[投票]
Ratings
5点1人*
4点4人****
3点3人***
2点0人
1点0人
8人平均 ★3.8(* = 1)

[この映画が好きな人]

POV
ATG映画の奥は深いぞ (町田)[投票(14)]ジャパネスクin5大国際映画祭 (けにろん)[投票(11)]
監督とその妻−出会いあるいは最初の仕事 (ペペロンチーノ)[投票(7)]国際映画賞を受賞した日本人俳優  (寒山拾得)[投票(6)]
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