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[コメント] 彼女と彼(1963/日)
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★3団地の外観。ベッドの中の左幸子岡田英次。カメラが寄ると左が目を覚ます。近所のバタ屋部落で火事。 [review] (ゑぎ)[投票]
★4漠たる幸福の拒絶と無産への回帰願望。大陸からの引揚者だという直子(左幸子)は、無意識のうちに“定住”に抗う女なのだ。転がるように豊かさを目指して猛進する60年代。そんな時代の「総意」に、彼女が正統かつ対等に抗う手段が無意識の「善意」だったのだ。 [review] (ぽんしゅう)[投票(1)]
★5無償の善意のなりゆきを社会のなかで丁寧に吟味するチェーホフ的試み。左幸子はカントの定言命法(汝なすべし!)に襲われている。編集は土本典昭、シュールな撮影に抜群の求心力がある。 [review] (寒山拾得)[投票(1)]
★4同情とも憐憫ともつかない、自分もあちら側に所属していたのではないかという漠然とした違和感。山下菊二はあまり喋らない方がよかったが、得体の知れぬ存在感は本物だ。 (TOMIMORI)[投票]
★4火事場見物気分で“柵”をまたぐ左幸子と、「小さな生活を守りたい」岡田英次。二人の間のズレは、岡田に「良いじゃないか。奥様って感じで」と褒められた左が、「(髪型)変えなければ良かったかな」とつぶやくシーンにも現れている。 [review] (リーダー)[投票(2)]
★4避けたい話題を目を逸らすことなく追求していく作り手の志が高い。 (kenichi)[投票]
★3パタヤ部落との埋められない溝を、終始不気味な雰囲気で描いてて上手いと思うけど、二度観たいとは思わない。左幸子が地味な役ながら光ってる。画家の山下菊二と、左幸子の演技力の差が観てて辛い。[05.5.1京都文化博物館] (直人)[投票]