コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] ドラゴン・タトゥーの女(2011/米=スウェーデン=英=独)

フィンチャーの本気が感じられない。(映画はR15なのにコメントが18禁だ)
ペペロンチーノ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







いきなりすごいネタバレでナンだけど、この映画のラストもラスト、オーラスって、『ソーシャル・ネットワーク』と同じじゃない? あと、時を経た再会なんかも『ベンジャミン・バトン』みたいだし、そもそも謎にはまっていく男って『ゾディアック』だしさ。

なんかこう、小手先の巧さでまとめてる気がする。 昔は「三振かホームランか」みたいな感のあるフィンチャーが、いつの間にか安定したヒットメーカーになってしまった気がする、のは俺だけか?

この映画を観終わった時の最初の感想は、「MGMのオープニングを久しぶりに見た気がするなあ」ということ。あと、オープニングが『鉄男』だなあ(笑)、と。 そして鑑賞後、シネスケの皆のコメントを読んで「その通り!」と膝を打ったのは黒魔羅さんのコメント。158分の長尺観て感想それかよっ!

余談

原作未読。本国版も鑑賞していないので当て推量なのだが、この話、女性は常に被害者として描かれているように思う。そんな中、唯一リスベットだけが男に歯向かう存在であるので、もっと「ヤッター!」という爽快感が欲しかったというのが率直な感想。 ドラマツルギー的には、全被害者女性を代表して彼女が奴をブチ殺すべきだと思うんだが、「殺してもいい?」と言わせながら引鉄を引かせないのは、彼女を殺人者にさせない原作者の(女性に対する)優しさのように思える。 その一方で、男は女性を陵辱する「悪」として描かれており、唯一ダニエル・クレイグだけが女性に優しい存在として描かれている。それを表す端的な言葉が「クンニする」であり、「クンニは重要」というコメントは(本人の意図は別として)あながち間違っていないと思う。

(12.02.19 吉祥寺オデヲンにて鑑賞)

(評価:★3)

投票

このコメントを気に入った人達 (10 人)ロープブレーク[*] jollyjoker[*] けにろん[*] ホッチkiss ペパーミント MSRkb[*] おーい粗茶[*] worianne[*] アブサン ぽんしゅう[*]

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。