★3 | 涙(1956/日) | 隠れた佳作。松林をゆっくりと歩む男女、それを追うカメラ。松の向こうの空に浮かぶ雲。うーん、映画好きにはたまらない一瞬。ベーシックなドラマだけど、作りがしっかりとした一本。ラストの祭のシーンも優秀。フィルム状態が芳しくないのが残念。 | [投票(1)] |
★2 | 細雪(1983/日) | 何度でも言います。吉永さんが出演する映画って、なんでこんなに薄っぺらいのだろう。それに市川崑監督が絡むと更にパワーアップ。室内窓の逆光を利用したソフトフォーカスタッチの画調もいい加減に飽きた。“逃げ”の映像に感じる上、そもそも効果的でない。 | [投票(1)] |
★2 | 股旅(1973/日) | 信太(尾藤イサオさん)の汗がやたらと映画的。しかし編集が悪い。リズムを感じない。しかも途中の説明ナレーション、ことのほか最悪。 | [投票(1)] |
★1 | ねらわれた学園(1981/日) | 万華鏡に襲われる悪い夢をみて、夜中に汗だくで目覚めた。そんな気分の作品。 | [投票(1)] |
★4 | 四畳半襖の裏張り(1973/日) | 寝苦しい熱帯夜、汗でベットリとした自分の首筋を触る感覚。指先に残るこの感覚が、この映画の中に生きている。ネットリとした質感表現、そして濃密な雰囲気。これらの尺度を敢えて“湿度”と言い換えるなら、この作品は邦画史上、最も“湿度”が高い映画だ! | [投票(1)] |
★4 | 兵隊やくざ(1965/日) | 日本映画だからこそ成し得た“娯楽映画の一つの形”を体現している。この作品は、娯楽映画の代表作というより、その“一つの形”を限りなく完成形にまで近づけたところに価値がある。風呂場と炊事場、この喧嘩シーンだけでもこの作品の存在価値は高い。 | [投票(1)] |
★3 | HOUSE ハウス(1977/日) | ピアノと金魚鉢のコンビネーションに大林監督の底力を垣間見た。多分に大林監督の最初にして最後の傑作。ただし、裏ビデオならぬ“裏映画”的な傑作だけど。 | [投票(1)] |
★2 | 天と地と(1990/日) | 映画の質は、決して人馬の数とは関係がない。こんな大事なことを教えてくれた一本。どうみても採点1点の作品だけど、出陣する兵団が城郭で決起する場面、このダークネスな映像群の陰影表現はまずまず。それで大甘の2点。 | [投票(1)] |
★4 | 近頃なぜかチャールストン(1981/日) | こういった社会派喜劇は邦画界にとって存在価値がある。閣僚たちがちゃぶ台を囲んで飯を食い、酒を飲みながら、国家を語る。ナンセンスな作品だけれども、最後まで見入ってしまう。面白い。 | [投票(1)] |
★1 | 子猫物語(1986/日) | この作品を批判することは簡単だ。が、後世に語り継がれる“超大作”であるとも感じる。こんなどうでもいい内容で大ヒット。動物の可愛さのみに頼り切る不変のスタイル、その潔さが逆に心地いい。しかも主題歌が大貫妙子さんと坂本龍一さん。ある意味、本物。 | [投票(1)] |
★2 | 「可否道」より なんじゃもんじゃ(1963/日) | “コーヒー道”と謳っている割には、普通にコーヒーをいれているとしか思えないところが愛嬌。映画鑑賞中にタバコのシーンを見ると、ついつい自分もタバコを吸いたくなる時があるが、この映画を見ても別にコーヒーは飲みたくならない。そこがこの映画のミソ。 | [投票(1)] |
★1 | 赤頭巾ちゃん気をつけて(1970/日) | 最後まで観た自分を褒めてやりたい。何から何までダメな作品。初っ端の電話シーンから「これは完全にダメ映画だ」と感じさせてしまう程、そのレベルは高い。下手な演出、下手な演技。この作品の存在価値は基本的に無い、と思う。 | [投票(1)] |
★3 | 大番頭小番頭(1955/日) | 勉強中に歌い出しちゃう娘。その進行と間合い、そしてカメラが妙に滑らかで映画特有の奥深さを感じた。限りなくオーソドックスな喜劇系作品だけど、ちょこっとしたところでカメラが光る。何気に撮影が「上意討ち 拝領妻始末」の山田一夫さん、なるほど納得。 | [投票(1)] |
★3 | おとし穴(1962/日) | モノクロの良さが堪能できる作品。遺体の周りをうろつく少年の姿、一瞬挿入されるザリガニのショット、そのほか結構スタイリッシュな風景描写、川面に映る白い光などが映画を引き立てている。こういった各パーツが良好。 | [投票(1)] |
★2 | 続大番 風雲編(1957/日) | 無一文から立ち直るも、また無一文になってしまうギューちゃん。前作の青春篇と比べると幾分は見応えが増しているが、次作の怒涛篇への“つなぎ”的な印象が拭えない。それにしても、ギューちゃんを支えるおまき(淡島千景)さんのイイ女ぶりがたまらない。 | [投票(1)] |
★1 | アントニー・ガウディー(1984/日) | 他人の旅行のビデオを見るのは退屈だ。はっきり言って見たくない。しかし迷惑なことに自分の旅行のビデオを見せたがる人は結構多い。中には音楽まで入れる凝った編集をする人がいて、それが趣味のオジサンもいる。勅使河原監督もそんなオジサンの仲間入り? | [投票(1)] |
★1 | 英二(1999/日) | どうせならもう少しやっちゃって、いっちゃってくれていれば、後年、カルトムービーに昇格できたであろう作品。要するに極めてダメな作品。 | [投票(1)] |
★1 | 映画女優(1987/日) | しっとりとした映画にみせておいて実は上擦っている、要するに表面的な作品であり、見応えがない。吉永小百合さんが主演する作品全体に言えることだけど。 | [投票(1)] |
★4 | 刺青(1966/日) | 格子窓の日本家屋に白い肌、そして痛みと狂気。しっとりと言うより、べっとりとした官能世界に一種の恐れを抱いてしまう。撮影、美術に艶があり、空間処理に秀でた作品。「曽根崎心中」と並ぶ増村芸術の真髄。 | [投票(1)] |
★1 | 愛ふたたび(1971/日) | 結構コテコテの愛物語。ラストのストップモーションは、観ているこちらが居場所に困った。やはり詩人は詩を綴ってなんぼ? | [投票(1)] |